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推理小説(電子版)は8割タダでいい by『ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた』

ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った』の気になった箇所をまとめました。引用は成毛眞さんと堀江さんの対談「どうやって僕らは本を探し、読むのか?」から。

コンテンツの半分は動画でいい

堀江: 僕も今グルメサイトを作ってますけど、サイト自体は写真と一言コメントだけにして、詳細情報を知りたければクリックして外部サイトに飛んでしまう、みたいな感じにしようと思っていて。

成毛: 僕は1年もしないうちに、HONZのコンテンツは半分ぐらい動画にしたいと思ってます。動画入れないと、もう食えなくなると確信を持っていて。

堀江: 間違い無いですね。僕もそう思います。

成毛:なので、そのグルメサイトも写真撮っておきながら、絶対に動画も撮っておくべきだと思うね。例えば、店に近づいていって暖簾を上げる程度の動画でもよくて。

Kindleで電子書籍を読む必要はない

堀江: 出版のこれからって、メールマガジンの将来と重なるのかなって思ってます。たぶん今の有料メールマガジンの市場って、10億から20億ぐらいの市場なんですよ。これが100億、200億、さらに1000億規模になれば、出版に影響を与えられる規模になるわけです。

それで、少し話しかわっちゃんですけど、活字本の電子書籍を読むために、なんでKindleとかを使うんですか?

なんでEPUBとかで読むんですか?普通にテキストファイルで読んだ方が、楽チンじゃないですか。ソフトも重くないし。

だから僕、LINEとかでメルマガを配信するようにしたほうが、すごくいいと思うんですよ。

要は、どうしても文字コンテンツをなんでも、電子書籍っていうパッケージにする必要があるのか、という話なんですよ。

メールマガジンの方が楽でいいですよ。プラットフォームも選ばないし。ましてや、Kindleみたいな端末をわざわざ別で持ち歩くのは、相当本が好きな人だけだろうなって思います。だから結局、電子書籍は盛り上がらないんです。

本好きのための電子書籍が実は読まれていない

成毛: 電子書籍って、本を読む人しか読まないんじゃないの?って思うわけよ。よって、まず前提として、本好きの人以外は電子書籍は買わないということになる。

で、当の本好きの人たちはというと、僕の周り見ていても、結構な確率で紙の本を買うもので(笑)ここにパラドクスが発生しているわけだ。だから電子書籍は、そもそも本好きじゃない人に対して商売をできる形を模索しないと、無理でしょうね。

堀江: だから、メルマガリーダーとかを本当は最優先で作らなかいけないんだよな。

推理小説は8割タダでいい

堀江: これから電子書籍ってどんなふうになるんでしょうね?

成毛:可能性としては、小説は全部電子書籍に変わってもおかしくないかもしれない、とは思う。

とりわけ、時代小説とか推理小説については、電子化することで売り方が変わる気がしていて。例えば推理小説、全体の8割はタダで読んでもらっていいんじゃないの?と思うわけ(笑)。

堀江: 8割も。たしかに僕の小説『拝金』でも、そういうの一時期やってましたね。

成毛: だって推理小説は班員がわかるところが面白いいわけで、それなしでは完結しないでしょ?だから8割はタダで読ませても、面白かったら残りのラスト2割を読むために読者は買ってくれる。そうした意味で、売り方が変わるし、そこに何かチャンスがある気もする。

紙を単純にスマホに貼り付けたものは電子書籍じゃない

そろそろ紙の上に印刷されているものを単純にベタッとスマホに貼り付けただけで「電子書籍だ」というのはやめろって思いますね。全然違う売り方と「え?これも本なの?」と言わしめるような、全然違うフォーマットがあっていいんじゃないかと。

専門メディアがamazonの販促に使われる時代

成毛: アマゾンは去年の12月にHONZにリンクを貼った。一部のアマゾンの商品をクリックしたら、HONZに飛ぶという仕掛けを仕込んだ。アマゾンが戦略的にHONZを販促に使ったんです。

アマゾンの仕入れ部門とも話してたんですけど、そもそも日本だけでも年間7満点の本が出てるから、そのうちのどれが面白いかなんて、誰もわからない。アマゾンから調べようったって、調べる方法もない。そうなると、そこで「これが面白いよ」と言ってくれて、かつ当たる書評サイトが頼りになる。

だったら、もう信頼出来る書評サイトから、ワンクリックで買えるというのが自然な流れだよね。HONZのサイトを見て、買って、そのまま届くというのがユーザーからしたら一番いい。

本の紹介サイトから直接購入できるようになる

つまり、今アフィリエイトを貼っているサイトから直接決済できればいい。アマゾンはアカウント管理と受注管理と決済をやればいい。

10年後くらいには、アマゾンのサイトはもちろん生きているだるけど、アマゾンの売り上げのうちの50%以上は、こういった外部サイトに依存していくと考えられる。本以外は間違いなくそうなるんじゃないかとすら思う。

書評サイトや物販紹介サイトに、権力が移動するかもしれない。

めっちゃ勉強になるからシルバーウィークに読んでみよう

これは必読ですよ。

>>「ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った(Amaoznへリンク)」

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