ライター

これからnoteをはじめるなら |ライターとしての競争戦略

先日、「noteを書いたのだけど、編集してくれないか?」という相談を頂いた。「もちろん良いよ!サクッと見てみるね。」と即答した。

さて今回は、自分が考える「ライターとしての競争戦略」について書いてみる。

・これからnoteを始めたい方
・何を書けば良いか分からない方

そんな方の参考になればとても嬉しい。正直に書いているので、生々しい話も出てくるかもしれない。

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■ 認知を獲得する

最近、所属するコミュニティの中でも「note書いてるね!見てるよ。」と言ってもらえることが増えてきた。(とても嬉しい)

コミュニティの中で言わば、「noteの人」と認知されるようになったことは大きいことだ。

編集者のモリジュンヤさん「編集・ライターのキャリア論」と言うイベントにおいて下記のようなことを仰っていた。

どういう認知を周囲に持ってもらうか。自分の関心テーマと、その希少性はどれ程のものか知ること。発信が大事だし、得意テーマでの認知をとっていく。

・いろんなコミュニティや業界に足を運ぶこと。「ライターや編集と言えば....。」となった時に想起されるようになる。そのためには色んな場所に顔を出すことが大事。

コミュニティ内で「〇〇の人」みたいに「何者」かとして認知されることの重要性は、結構デカイ。

その重要性はこちらのニトロさんのnoteを見てもらえれば分かる。(めっちゃ凄い。)

「そんなこと当たり前でしょ。」と思う方もいるかも知れない。ただ、分かっているのと、そのために動いているかどうかでは大きな隔たりがある。

極端な喩えだが。

「YouTuberになって、たくさんの人に見てもらえれば広告収入が入る。」

このことを知っている方はきっと多い。しかし、実際に手を動かしている人は100人に1人くらいだろう。(数値は全くもって適当。)

「何者」かとして認知されるには、まず以下のように分解できるはずだ。

・どんな「何者」として認知されるか、おおよそのポジションを決める 
・「何者」かとして認知されるまで、どのように持っていくのかを決める

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■ ライターとしてのポジショニング戦略

ではまず、「何者」として認知されるのか、ポジションの話から始める。ビジネスに関心のある方なら、「ポジショニング」の重要性について知っている方は多いはずだ。

僕にはこんな仮説がある。

・ライターも、どの領域に詳しくなるか、どのポジションで競合相手と闘っていくか、すなわちどこにポジショニングするかで、得られる対価も変わってくるのではないか?
・得られる対価として代表的な「おカネ」は、ライター個人の実績だけでなく、その市場に流通している金額の多さに影響されるのではないか?

だからこそ、市場選定、すなわちどの領域でライティングを行っていくのか決めることが重要だ。

めちゃくちゃざっくり言えば、ライティング市場にはこんなものがあるだろう。

・グルメ
・音楽
・旅

など

僕の話で言えば、上記の分野全てに関心はある。「この分野で文章を書いてほしい」ともし誰かに頼まれたら、質は低いだろうが多分何かしらは書ける。だが、自分でやろうとはしないはず。

理由はこんな感じ。

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①競合が多いから(希少性が低い)
②「ライティング」×「〇〇」の市場に流通している金額が少なそうだから
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①から説明する。

そもそもライティング自体、誰でも始めようと思えば始められる。そんな中でも「グルメ」や「旅」、「音楽」といった領域は比較的誰にとっても身近だ。言ってしまえば、質を問わなければ誰でも書こうと思えば書ける。参入障壁が低い分、裾野は広い。だからこそ、この分野で尖るには、圧倒的な行動量か、独特な切り口、書き手の個性等が必要だろうから"自分"には厳しそうだと判断した。SNSでバズを生み出したり、美しい写真も撮ったりしている、面白くて凄すぎるライターの方がたくさんいる。

僕もいっとき、高田馬場のグルメを紹介するnoteを書いていた時期がある。だが、途中で辞めた。正直、「途方もないな」と感じたからである。競合も多いし、グルメの分野で実績を挙げていることが想像できなかった。何より、それに時間を割こうと思えなくなった。

次に、②について説明する。

どの分野でライティングを頑張って行こうかと考えた時、たとえばグルメメディアなら、どれだけ「おカネ」が動くだろうか考えてみた。僕は直感的に、「多くは無さそうだな」と判断した。グルメ系記事を書いている多くのライターの方が、受け取っている「おカネ」はどれ程のものだろうか? 実際の数値は全く知らないが、直感的に判断した。

そもそも、ライターに割り当てられる報酬から逆算して考えた時、原稿料は売上げ金のほんの一部であろう。(以下のGIF画像を参考に。)

メディアの立場に立って考えた時、商材を制作するための費用や、人件費含むメディア運営費などいろんなコストがかかる。その中の一部の費用として、原稿料は計上されるはず、そう考えた。

「だとしたら、市場に流通している金額が多そうなところで勝負した方が良さそうだな!」と思った。商材一個あたりの金額とかではなく、総量としてなるべくおカネが多く動いているところで勝負しようと"感覚"で決めたのだ。ニーズの中でも、なるべく大きなニーズを探すかのように。要は、市場規模をリサーチしたみたいなものだ。

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①②をまとめると、「なるべく競合が多くない分野、かつ、おカネの流れが多そうな市場」で勝負しようと思ったのだ。(ここでは、「希少性」×「ニーズ」と言い換えておく。)

ただし、「希少性」×「ニーズ」の二つだけでも、学習意欲が無ければ続かない。長期間続けるためには「興味関心」が必要だ。

つまり、「競合の少なさ」×「ニーズ」×「興味関心」の一致するところで勝負していくと決めたのだ。僕にとっては、それが「SaaS」だった。SaaSの情報発信をするようになってから、本当にいろんなことが変わった。半年前の自分なら、想像すらしなかったことを経験できている。(とてもありがたいです😹)

※実を言うと
戦略的に「SaaS」を選んだ訳ではない。興味関心が先行して、突っ走っていたら偶然、競合も少なく、かつニーズがあった。ただ、これでは再現性がない。だからこそ、このnoteを書く。

ライターとしての経験が浅かった自分が、半年間かけて一定の成果を出せるようになった決定的な要因は、やはりポジショニングが成功したからだと思っている。(運が良かった)

<追記>

イケハヤさんのYouTubeでも、ブログは「ジャンル選定」が大事と言っています。なるほど。

■ いま、noteを始めるならテーマは「GAS」にする

僕が、いまnoteを始めるならGAS(Google Apps Script)について書く。

時間的余裕さえあれば、GASについて書くだろう。(正直に言うと、誰かに書いて欲しい😅)

なぜなら

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①業務効率化に、即インパクトのあるものだから
②GASに関する日本語で書かれている有益な情報が少ないから
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①について。

GASは、ダイレクトに業務効率を上げられる。業務効率を上げたい人の方が多いだろうから、ニーズはほぼ確実にあるだろう。重要なポイントは、非エンジニアの方にとっても分かりやすい記事を書くことだと思う。きっとエンジニアの方にしてみれば、「今更、GASかよ」って人もいるでしょうから。

※ cf ) 「RPA」流行の背景
「RPA」が流行しているのも、労働力が減少する中で、何とかして労働生産性を向上させなければならないという喫緊の課題があるからだ。その解決策として、ルーティング業務を自動化するソフトウェアのロボット、すなわちRPAを導入しようという流れが存在する。

②について。

僕がGASについて勉強をしようと思った時、GASに関する書籍を購入した。正直、期待していたものとはちょっと違った。Web上に良い情報はないだろうかと探したものの、これと言ってめちゃくちゃ良いメディアがあるわけではなかった。簡潔に言えば、困っている。(僕の友達でも、GASに関する良い情報はないかと聞いてくる人がいた。)

「非エンジニア向けに、日本語で書かれたGASの有益な情報にはニーズがあるだろう。」という仮説が僕にはある。あとは、検証作業に入れば良いのだが、検証する気力と時間がない。

と言うことで、もし「noteで何を書けば良いのか分からない」方がいらしたら、是非「GAS」について書いてみてはどうでしょうか😇(切実)

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「何者」かとして認知されるまで、どのように持っていくのか

これに関しては「PDCAを回しながら、量を重ねていくこと」に尽きると思う。その効率を上げるための施策(例. Twitterを活用する)はいくつかあるだろうが、今回は割愛する。

ある程度読まれるようになってきたら、試しに有料noteを書いてみるのも良いだろう。なぜなら、自分のアウトプットが「おカネを払ってもらえる程の価値がある記事」かどうかを見極めるのに、ある種有料noteは分かりやすい指標になり得るからだ。

何になら、おカネを払いたいと思うのか

ここでの主語は僕。僕は、何らかの「欲求」を満たすためにお金を払う。

①お腹がすいたから美味しいと評判のラーメンを食べに行く。 
②話の続きが気になるから「ONE PIECE」の新刊を買う。
③時間が勿体無いから、タクシーを使う。(※ 滅多に使わない)
④良質なコンテンツが読みたいからStockclipを購読しようとする。

いろんな「欲求」があるだろうが、僕が特に注目しているのは「コストカットの欲求」だ。上の例で言えば、③と④がコストカットの欲求だ。

③は「移動時間」と言うコストで、④は「学習時間」と言うコストだ。時間は有限だから、その時間をカットするために「おカネ」と言う対価を支払うのだ。

つまり、「面倒臭い」と言う感情は、やり方次第で「おカネ」に変えられる。

この書籍がめちゃくちゃ売れているのだって、きっと「手っ取り早く、教養を身につけたい」と言う思考が働くからだろう。少なくとも僕はそう思う。効率良く教養を身につけることができたらどんなに嬉しいか。(まだ読んでないけど、ずっと気になっている書籍だ)

日本語で「GAS」に関する有益な情報が載っている記事があったら、僕はお金を払ってでも読みたいなぁと思う。一から勉強するのは正直、面倒臭いですからね。

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今日はこんな感じで締めようと思う。少しでも参考になれば嬉しいです。

それでは最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。

参考文献


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