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1996年 中日ドラゴンズ(2位)

今は中日2軍の本拠地となっているナゴヤ球場。1996年までは中日1軍が本拠地として使用していました。前年は10.8決戦の雪辱を果たすべく臨みましたが5位フィニッシュ。監督は1991年までの5年間チームを率いた星野仙一が再就任しました。


95年オフ~開幕まで

95年オフ、監督に再就任した星野仙一は早速大型トレードを実施します。
まずは中日からは仁村徹・酒井忠晴・山本保司を放出しロッテから前田幸長・平沼定晴・樋口一紀を獲得する3対3のトレード。
次は中日から若林隆信を放出し5年前にトレード放出した音重鎮・山田和利を獲得します。ちなみに音は第1次中日時代もそれなりの活躍をしていましたが広島へのトレード後は1994~1995年で2年連続100試合出場。さらに1995年は外野でゴールデングラブ賞を獲得しています。またロッテから愛甲猛を金銭トレードで獲得しています。

野手陣

1996年 中日ドラゴンズ 野手陣

まず何といっても1番のコールズが凄いですね。1番打者は打てて出塁率も高くて走れるのが定石な気がしますが、コールズはいきなりほぼ3割30HR打ってますが盗塁は0。なかなか攻撃的な1番です。
クリーンアップはこれまた強力。立浪和義は中距離打者らしい感じになっており、4番のパウエルは打率.340で首位打者、176安打で最多安打を獲得してます。まさに繋ぎの4番って感じですね。トレード移籍の音重鎮は序盤に活躍しますが後半戦で怪我してしまいます。後半戦の外野手は彦野利勝、益田大介、愛甲猛で穴埋めしました。
そして下位打線はかなり強力です。 7番の山﨑武司は39HRでホームラン王を獲得。大豊泰昭も山﨑とは1本差の38HRという強竜打線ぶり。
捕手は正捕手の中村武志が好成績を残していますし、2番手捕手の矢野輝弘も56試合の出場ながら打率.346、12HR、OPS1超えとレベルの高い捕手陣です。

投手陣

1996年 中日ドラゴンズ 投手陣

この年の先発は今中慎二・山本昌の当初は2枚看板でした。今中は14勝を挙げますが山本は7勝(9敗)でシーズンを終えます。後半戦以降は22歳の野口茂樹が巨人戦でノーヒットノーランを達成したり、ルーキーの門倉健が7勝を挙げる大活躍。さらにロッテからトレード移籍した前田幸長は先発で躍動。こちらも7勝挙げています。BB%(四球を出す割合)は脅威の2.7%というコントロールの安定さは見事ですよね。
しかしリリーフ陣は少し厳しい感じに。守護神と目され韓国から移籍した宣銅烈が38試合で防御率5.50と低調でした。代わりの守護神は中山裕章が務め14Sを挙げました。
この年の広島(ビッグレッドマシン)にも言えることですがリーグ屈指の打撃陣を擁しながら投手陣が低調だった影響か優勝を逃したように見えますね。
チーム防御率は4.01と3位に終わっています。
そしてこの年、中日投手陣を16年にわたって支えた郭源治が退団。
16年で496登板106勝106勝116Sと先発・リリーフでフル回転していました。
翌年、台湾の球団に入団しますが、その会見で「台湾は産んでくれたお母さんであり、日本は育ててくれたお父さん。どちらも必要だし、どちらかを選ぶ事は出来ない。もしあなたは何人?と聞かれたら『野球人』と答えます。」と話しました。


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