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理想の住まいを叶える建築家コラム

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建築家が提案する新築、リフォームのポイント、現代の家族にふさわしい住まいづくり、間取りの知恵のを連載いたします。
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#建築家

家づくりの参考に。

家づくりのスタートでつまずかないための3つ方法誰もが一生一度の家づくりを、十分な準備時間と知識を蓄え、取り組みたいと思っているはずです。 しかし、現実はどんな住まいが自分の家族にとって望ましいか、という基本的なことを問いかけたり、相談する相手もないまま、ある日突然家づくりが始まり、あれよあれよ進行し、こんなはずではなかったと後悔や悔しい思いをする家族が多いのです。 この動画では、最初の一歩でつまづかない「家づくりの知恵」をお伝えしています。(動画の内容は中盤〜後半がオススメ

再生

建築家に聞く「千葉災害」台風15号について 台風の被害から家は守れるの?

今の建築基準法で、どの程度の被害を国は想定しているのか、千葉で起きた台風15号クラスの倒壊や地震などの被害から家は守れるのか。 素朴な疑問に一級建築士の横山彰人が答えます。 住まいづくりに役立つトピックなども紹介しています。 ご参考いただければ幸いです。 横山彰人建築設計事務所 https://www.akito-y.com/index.html

家族の団欒とリビングルーム

家族の生活スタイルの変化に対応できる家03 リビングルームは、家族が集まってくつろぐ場所であり、団らんを楽しむスペースですから、家族構成の違いはもちろんのこと、夫婦の趣味が最も反映されるべき空間のはずです。私の事務所では、建主に「住宅調書」への記入をお願いしているのですが、リビングに関する質問事項にだけはなぜか家族の個性が反映されないという傾向にあります。 例えば、「どんなリビングがいいですか?」という抽象的な質問では、幅のある自由な回答を求めているにもかかわらず、ほぼ10

リビングは、理想ではなく暮らしの延長で考える

家族の生活スタイルの変化に対応できる家03 家族が家族として、気持ちよく過ごすための家づくりを行うのなら、これまでのような使われないリビングをつくるのではなく、みんなが集まるように、リビングの形を決めることが第一歩だといえるでしょう。 リビングの形を考え直すことは、家族とのつながりをもう一度見つめ直すことにもなります。華やかさとスケールの大きさに惑わされることなく、家族がそこで何をするのか、そのためには、どんな部屋であればよいのかということを暮らしの延長から考えてみるといい

五つのポイントを考慮して家族に最適な家を実現する

家族の生活スタイルの変化に対応できる家02 リビング、キッチン、ダイニング、子供部屋と、それぞれについて 「これからどのように暮らしていきたいのか」ということを中心に考え、以下の五つのポイントに注意して、建築家とともに家づくりを考えていけば、 家族の触れ合いの場のある家、自分たちの家族に最適な家を実現することができるでしょう。 ①家づくりにおいて大切なのは、それぞれの部屋が分断されるような間取りを避けること。 ②必要のないリビングをつくらず、生活スタイルに合った空間をつく

自分の住まいが風景をつくる ー借景ー

ライフスタイル02 日本には古くから、自然の景色を自分の庭に取り込み、風景としての庭を作る巧みな技術と知恵がありました。 それが、借景です。 設計を始める前に敷地を見に行った際、常に留意している要素が、この借景です。 周囲に、半永久的に存在すると思われる公園の木や川などがあれば、その景観を、設計する住まいに積極的に取り入れる方法を検討します。 逆に、周りが空地であったり木造平屋建てであっても、将来それら全てがマンションやビルに建替えられた場合をイメージし、それでもなお、

「理想の住まいを叶える建築家コラム」連載のお知らせ

建築家 横山彰人 30年間取り組んできたのは「家族の絆が強くなる家」の家づくりでした。 住宅の設計は、楽しい仕事だと思っております。今から15年前に、ある住宅の上棟式に、建主と幼稚園に通う娘さんが出席していました。それから15年経った今年、お父さんから娘さんが大学の建築科に入ったという知らせがあったのです。お父さんが、「どうして建築科へ行きたかったのか」と理由を尋ねたところ、「横山さんの設計した家がとても好きで楽しかったから、自分も建築家になりたかった」と答えてくれたそうで

建築家と家を建てよう!

建築家というと、費用が高くなってしまうとか、デザインを重視した奇抜な家を建ててしまうといったイメージがあるようです。そのようなイメージは、芸術性を求める一部の建築家の作品を見たことによって植えつけられたものだと思われます。 たしかに、建築家のなかでも、どの建築家に頼むかによって費用も異なり、できあがる家のタイプもさまざまですから、その選択は、自分自身で情報を集め、行わなくてはなりません。それでも、納得する家を手に入れるためには、建築家に頼むのがいちばん現実的で、確実な方法と

住宅展示場とサザエさんの間取り

家を建てる01住宅展示場にある家に惑わされる人々 家を造る前に知っておきたいこと ※上記写真は 「自分らしい住まいを建築家とつくる」共同通信社記者 原真著 表紙写真より(著書内において「家族が触れ合う間取り」として取り上げていただきました。) 例えば、これから家を建てようとするときに雑誌やカタログを見るという人、家を建てた人を知人から紹介してもらうという人もいるでしょうが、おそらく大多数の人が、一度は住宅展示場に足を運ぶのではないでしょうか。 実際に住宅展示場を訪れてみ

家族は住まいと共に成長していく

家族の理想の住まいと間取り01どんな生き物にも、それぞれ固有のライフイベントというものがあります。 人間の一生で大きな意味を持つライフイベントといえば、誕生、結婚、出産、老いの四つでしょう。いまどきのカップルならば、結婚という段階を飛び越えていきなり出産の時を迎えることがあるかもしれません。そして誰もがいずれ到達する臨終ですが、これをライフイベントに加えなかったのは、人間は自分の死に立ち会うことができないからです。 人によっては、入試合格、会社への入社、昇進、現役引退をライ