DeskMini A300をバッテリーで動かす

意外と省エネだったDeskMini A300+Ryzen 5 2400G

DeskMini A300は、前回のnoteでCPUに負荷をかけたOCCT時に約80W消費することが判明していました。一方、アイドル時は約6Wとなり、デスクトップ向けAPUで最も高性能なRyzen 5 2400G(65W)でもモバイルCPU顔負けな省電力性能を発揮しました。今までAMD=モバイルは弱いというイメージからデスクトップはAMDでもモバイルはIntelを選ぶ人もいるかと思いますが、DeskMini A300を通じて「やるじゃんAMD」と思えることができました(PCHなんていらんかったんや…)。

となるとまるでノートパソコンのように持ち運びたくなるところがオタク心というものでしょう。
今回はモバイルバッテリーでDeskMini A300を動かします。

前回同様ですが、今回テストした環境は以下の通り

AMD Ryzen 5 2400G
CSSD-S6O240CG3VP 240GB
D4N2400-B8Gx2

cTDPを使いモバイルを想定した設定にする

アイドル時の消費電力は問題ないもののピーク時の消費電力で80Wはちょっとモバイルするには厳しい条件です。

そこで、AMDのAPU向けのプラットフォームでKaveri世代から使用できるcTDP(Configurable TDP)という機能を使うことで、ピーク時の消費電力を抑えることを試みます。

cTDPの設定方法 (35Wの場合)
①起動時に[DELキー]を連打してUEFI画面を表示
②左右キーでAdvancedのタブに移動
③上下キーでAMD CBSを選択し[Enterキー]
④上下キーでNBIO Common Optionsを選択し[Enterキー]
⑤上下キーでSystem Configurationを選択し[Enterキー]
⑥35W POR Configuration、45W POR Configuration、65W POR Configuration、Autoの4つの選択肢が出るので35W POR Configurationを上下キーで選択し[Enterキー]
⑦左右キーでExitのタブに移動し、Save Changes and Exitで[Enterキー]
⑧Save Configuration changes and exit setup?と表示されるのでYesで[Enterキー]
これで設定終了です

この状態で一旦OCCTを使い限界時の消費電力を計測してみます
結果は約50W(Auto比▲30W)

DeskMini A300に付属しているACアダプターはAcBel PolytechのADC027です。今回はワットチェッカーで消費電力を調べていたため、AC/DC時のロスも考慮する必要があります。このACアダプターは"89% @115/220Vac max. load"とあるので、フルロード時の変換効率は89%となります。ただ、今回のような50W程度の真ん中の性能については正確なデータシートを取り寄せる必要があり、現状わかりません。よって雑ではありますが90%と仮定しました。
ここで50*0.9=45となりますので、実際にcTDP 35W時に必要となる最大電力は45Wをターゲットにすれば良いこととなります。

※補足として、私が行ったOCCTのテストはあくまでもCPUに負荷をかけた場合ですので、CPU+GPUの負荷をかけた場合は45Wでは電力が足りなくなる可能性があります。参考までに今回使用したモバイルバッテリーの場合OCCTのGPU:3Dの1280x720では落ちませんが、1920x1080だとOCP(over current protection)が働きました。このあたりはAthlon 200GEでどうなるのか確かめたいところ(なおCPUはあるけれど未開封)。

DC19Vで充電ができるバッテリー

DeskMini A300はノートパソコンで採用されているΦ5.5mmタイプのプラグを採用し、DC19V/2.36A以上で出力ができれば大丈夫です。
ACプラグ対応のバッテリーの場合、無駄にAC/DC変換をかけてしまう上にかさばるのでやめときましょう。

となると、いわゆるノートパソコン向けの特殊モバイルバッテリーが候補にあがることでしょう。全く同じ外観のものが複数メーカーから出ていますのでもうプライドの欠片も…。
ちょうどバッテリーPSEの関係で(これまでと同じものが値上げされた上で)再投入されニュースでこのような特殊なバッテリーの存在を知る方も多いと思います。ただ、これらの多くは充電に専用のACアダプターを必要とし、ノートパソコン+貧弱なUSB Type-Aの充電しかできないことがほとんど。その運用の手間から、「モノは良いんだけど続かない」デバイスNo.1※となります※私調べ。
DeskMiniのために買って使い捨てでも構わない!というのであれば止はしませんが、私はおすすめしません。

DeskMiniにも給電でき、USB PDに対応するZenPower Pro PD3.0

そこで私が選んだバッテリーがASUS製のモバイルバッテリーZenPower Pro PD3.0です。こちらのバッテリーはUSB PD 45W+USB Type-Aに対応したいわゆる現代的なモバイルバッテリーとなります。
充電はUSB PDでOKですし、USB BC1.2のような古い規格でも問題ありません。ただ、QualcommのQC関係は使えないため注意が必要です。
容量は13,600mAh(3.7V)となっており、値段は台湾で2,990NTD、もしくは日本で¥16,170となります。
日本で買っても台湾で買ってもどちらもPSEマークはありますし、圧倒的に安いので私は台湾で買ってきました。ちなみに日本だとなぜかヨドバシにしかありません。なんでや!

多くのノートパソコン対応モバイルバッテリーが「おっきい...////」という感想しか出てこない中、このZenPower Pro PD3.0はちょっと大きい程度のサイズに収まっています。

ポイントはDeskMiniで採用されているΦ5.5のプラグが標準で添付されているということ。本当はASUSのノートパソコンのための付属品なんですが、使えるものは使っちゃいましょう。
使用時はZenPower Pro PD3.0のUSB type-Cポートから専用ケーブルで接続をします(無くすと悲惨)。

接続してみるとこんな感じ。L字プラグなのでケーブルの取り回しもしやすいです。

あ、ディスプレイどうしよう

さて、最大負荷時にギリギリ耐えられる環境を作ってきたわけですが、ここで1つ忘れ物がありました。ディスプレイです。
モバイルディスプレイは製品に左右されますが5V / 500mA~1Aもしくはそれ以上消費します。この電力分をモバイルバッテリーから取るのは無理ではないけれどあまり気が進みません。
そこで用意したものが、ドスパラで販売しているDiginnos モバイルモニター DG-NP09Dです。タブレットの8.9インチディスプレイを流用したようなデザインとなるこのディスプレイの一番の特徴はディスプレイ側にバッテリーを内蔵しているところ。こちらを使えば、貴重な電力を分散することが可能になります。スピーカーも内蔵しているため、HDMI経由で音も出ます。ただ、それ以外のところはスタンドが無かったりいろいろ並かそれ以下な品質なので期待しすぎないようにしましょう。ドスパラ店頭ではたまに中古と言う名の新古品みたいな中古が1万円以下で売っていますので見つけたらゲットしましょう。

持ち運ぶものはこれだけ

もはやキーボードが足かせになっている感ある。
あともっとマシなHDMIケーブルをですね…。

Wi-Fiはアンテナ部分が持ち運びにくくなるため、通信に関してはNECプラットフォームズのMR05LNを必要なときだけ挿して使います。そのまま有線LANとして認識するためドライバーが不要なところは推せるのですが、充電と通信が一体なので限界のパフォーマンスは出さないよう注意したいところ。

バッテリーの持ちはどれくらい?

OCCTでCPUに負荷をかけた状態で約1時間です
通常使用であればもっと伸びることでしょう。

さいごに

ということで、DeskMini A300を持ち運ぶための方法の紹介でした。
みなさんも外出先でデスクトップ向けCPUを使う歓びを感じていただければと思います。
今回は最もハイパワーなRyzen 5 2400Gを使いましたが、もし動かなかったら要員として購入したAthlon 200GE(未開封)もありますので、時間があればテストもしてみるつもりです。

しかしながら、私のようにDeskMini A300の2台目を買ったり変なことのためにいろいろ金を使っていたら基幹パーツは流用のくせに散財した費用は10万超えになりますので皆様お気をつけください。ほどほどが肝心です。これは沼です。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

10

すまさ

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。