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下書きの供養と文体の実験場。見返すと恥ずかしいものたちだったり。 Twitter→@…

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下書きの供養と文体の実験場。見返すと恥ずかしいものたちだったり。 Twitter→@sumi_note

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文章を書くときは

第一段(原文) 疲労はピーク。ようよう暗くなりゆくメンタル少し辛くて、むらさきだちたる精神のほそくたなびきたる。 第一段(現代語訳) (文章を書くときは)疲労はピーク(の時がよい)。徐々に暗くなっていくメンタルが辛くて、紫色がかった精神が(今にも切れそうなくらい)細くたなびいている。(その時に書く文章がいいのだ。) はい。ふざけました。 エッセイが書けるようになりたいので、日本最古の随筆のパロディです。 述べているのは私がものを書くときの心境について。本当に書いた通りで、

    • 気楽に生きよう

      今日は月末の金曜。俗にいうプレミアムフライデーってやつ。 年度末ということもあって今週は目が回るくらい忙しかったけれど、何とかすべての仕事を片付けることができた。部署全体に「仕事が終わったやつから帰っていい」というお達しが出たので、4時に退勤して行き着けの居酒屋に向かう。 「いらっしゃい!今日は早いねぇ」 気さくなマスターがいつものように声をかけてくれる。マスターとの会話が楽しいというのもここの居酒屋を気に入っている理由の一つ。いつものようにカウンターに座ってビールを注文

      • Pray for MUSIC

        音楽はいつでも私の味方。 嫌なことがたくさん起こって気分が落ち込んでいるとき、イヤホンのボリュームをあげて聞こえてくる音に身を委ねれば辛いことから逃げ出せる。 朝の満員電車の中、今日1日を乗り切るためのパワーをわけてくれる。 別れのとき、気持ちを代弁してくれる。 嬉しいことがあったとき、お気に入りの1曲を聴けばいつもよりもずっと楽しい。 勝負の前、勇気をくれる。 恋が終わったとき、私と一緒に思いを馳せる。あるいは、次があるよと明るく励ましてくれる。 音楽はいつで

        • 東京事変、再生。

           私が彼等に出逢ったのは高校生の時。周りの音楽好きな友達がこぞって「良い」とおすすめしてくれていた。最初は、「椎名林檎がいるバンド」という認識しかなかった。彼女のバックを演奏する固定メンバーのようなものだろうと。でも、聴き始めて一瞬でその認識が間違っていたことを知った。 今でもはっきり覚えている、最初に聴いたのは「今夜はから騒ぎ」。YouTubeでMVをみた。  なんだこの格好良い集団は。私の心は撃ち抜かれた。あんなにバラバラな衣装を着てるのになぜあれほどまとまっているのか

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        文章を書くときは

          Dear Snow Men

          前略 お元気ですか。あなたと別れてからもうすぐ2年になりますね。きっとあなたはあの時と同じように自由気ままな毎日を過ごしているのでしょうね。 風の噂であなたが元気でいることを聞いて、嬉しいような少し寂しい気持ちになっています。冬にしか私の所にこないくせに、ずかずかと私の生活に入り込んでくるあなたのことが嫌いになって別れたから。 単純だった私は、あなたに会えるこの季節が大好きだった。今年はいつ来てくれるのかな、そろそろかな、なーんてずっと考えてたんだから。子どもだったのかもね

          Dear Snow Men

          大人になるということ

          「あ、ここひどいね」 「ねー。この辺あんまり治安良くないみたいだから、コンビニとか全部こんな感じ」 午後10時。 打ち上げ、と称してことあるごとに開催されるサークルの飲み方。いつもと同じく賑やかで楽しい会だったけど今日はやけに疲れてしまった。明日早いから、とささやかな嘘を一つ残して私達は逃げてきた。 「モスキート音っていうんだっけ?」 「そうそう。若いうちしか聞こえないらしいよ。」 その音は20歳を過ぎると少しずつ聞こえなくなるらしい。 子どものころから頭を痛めてき

          大人になるということ

          刹那をとどめる

          本が読みたくてカフェに入った。窓際のカウンター席に座る。一面ガラス張りの大きな窓だけど、目の前にトラックが止まって作業をしているので人の視線を感じることはない。本を読むのに集中できるいい席。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 本を読み終えてふと顔をあげると、トラックがいなくなっていた。いつもの私だったら人の気配に落ち着かなくなって、すぐに席を立っていただろう。でも、本を読み終えて心のガソリンが満タンになっていたので行き交う人を眺める余裕があった。 右へ左へ。たく

          刹那をとどめる

          吉本ばなな「キッチン」における主題の考察

          ここのところ取り組んでいた「作品の主題を考察する」という授業の課題が完成しました。 文章の構成、使われている単語…などを少し意識するだけで、今まで見えてなかった意図や主人公の心情が見えてくるのが楽しくて仕方ありません。ドラマでも小説でも、分析しながら見るのが最近のマイブーム。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「吉本ばなな『キッチン』『満月』における主題の考察」 1・あらすじ  幼いころに両親と祖母をなくした桜井みかげは、祖母と二人で暮らしていた。唯一の

          吉本ばなな「キッチン」における主題の考察

          肉まん

          肉まんが好き。 これは子どもの頃から変わらないことの一つ。 袋をあけると、白い湯気がもうもうと立ち込めて私と肉まんを隔てる。外側の部分は、ふわふわで少し湿っているくらいがいい。指先の熱さを我慢しながら気合いを入れ直して「えいっ」と割ると、お肉の旨味を含んだ湯気が私の鼻をくすぐる。 ここまで来たら後は夢中でかぶりつくのみ。噛めば噛むほどに旨味を増すお肉と、それを包み込む外側の花巻。もう最高だ。いつ食べても思わず笑顔になってしまう。 私が小さい頃、父が毎週のようにスキー場

          肉まん

          ザビエル祭の苦悩

          ザビエル祭。それはカトリック系である我が上智大学がザビエルの命日の12月3日の全ての授業を休講にする日。 休みになるのはとてもありがたい。しかも平日。いつもは混んでいるあの場所も、この日なら行ける!そう思って友達を誘うも立ちはだかるのはこの言葉。 「ごめん…デート…。」 そう。この日は絶好のデート日和なのだ。彼氏がいる友達に断られることは分かっていた。ならば彼氏のいない友達を誘うのみ!…しかし、最近私の周りには気になっている男子といい雰囲気を醸し出している子が多く、仲のい

          ザビエル祭の苦悩

          夜に鳴く鳥

          東京に来てから一番お世話になっている先輩の、初ワンマンライブにお邪魔した。 賑やかな商店街を抜けてお店のドアを開けると、いつも私が見ている彼女とはまるで別人みたいな彼女がそこにいた。 触れたら壊れてしまいそうなくらい繊細なのに、真っ直ぐに私の心に刺さってくる強い歌。全身にぐっと力をいれていないと涙が溢れそうだった。色々な出来事を経験した彼女が、あの時、あの場所だから歌える歌。 名残惜しさから帰り道に音源を聴いたけれど、そこにはさっきまでの彼女はいなかった。 歌を聴いてい

          夜に鳴く鳥

          断つ。

          朝、普段は5分毎にアラームを鳴らしているが、今日は目覚まし時計のみ。二度寝は1人暮らしの私にとっては死だ。その緊張からか目覚ましが部屋に響いた瞬間に覚醒した。 「後の矢を頼るな」そんな諺か格言があった気がするが、今の私はそれを調べる手段がない。 駅への道中で、今日は音楽が聴けない事実に気づく。イヤホンをせずに電車に乗ったのは間違いだった。 苦しい、暑い、痛い、あらゆる負の感情が体力をごっそりと持ちさる。これはまずい。急いで鞄をかき回すと、音楽アプリを使い始めてから眠っていた

          断つ。

          十九歳の怒れるアルバイター。

          私は激怒した。私は大人の考えが分からぬ。私は、東京の大学生だ。早朝のカフェでアルバイトをして一人暮らしをしてきた。けれども、食べ物に関しては人一倍に敏感だった。 失礼しました。思わず私の中のメロスが出てきてしまいました。 私が何に怒っているかといいますと、アルバイト先で食べ残し・飲み残しが多いんです。 張り切ってミルクを泡立てたカプチーノも、会心の出来映えだったサンドイッチも。誇らしげに私の手を離れていった彼らが、数十分後、見るも無残な姿で私のもとに帰ってくるのを見るの

          十九歳の怒れるアルバイター。

          初めましてのご挨拶。

          はじめまして。 すみと申します。上智大学新聞学科に通っている19歳。一応ライターやってます。 私が文章を書いているのは、大学生をターゲットにしたウェブメディア「ガクセイ基地」。企業への取材記事やコラム記事の作成をメインに活動しています。 でも、誰かに文章を褒められたこともないし、文章でお金をもらっている訳でもない。そんな自分が「ライター」と名乗るのはおこがましいのでは…?とずっと思っていました。 そんな9月某日、一人で黙々と作業するのは辛いから、みんなで黙々と作業しよ

          初めましてのご挨拶。