監査役日記 辞令

ある日突然、社長に呼ばれ、「今度監査役をお願いすることになったのでよろしく!」と告げられた。

監査室で内部監査の仕事をしていたが、全く予期していなかった。ありがたい話だと思って詳しい話も聞かず承諾した。
どうせ、ホールディングスの決定を伝えているだけだ。

さて、経営監査の仕事はどういうことをするのか、前任の監査役に話を聞いてみた。

やることは
・監査計画を作成し、承認を得ること
・取締役会など重要な会議に出席して必要な時に意見をいうこと。
・決裁書のチェック
・経営者ヒアリング
・監査室の監査に同行して監査状況を確認すること
・ヒアリングや往査の結果を監査調書を作成する
・期末監査で会計監査の結果を確認すること
・事業報告書、決算書類を確認すること
・監査報告書を作成し、決算取締役会に報告すること
・株主総会で監査報告を行うこと
以上、とのことだった。

引き継ぎ資料は上記の概要を記載した1枚と前年の監査計画書、監査報告書のみ。
日本監査役協会の登録変更はしているから、研修など案内が来たら参加して勉強するようにとのことだった。

監査役は独任制といって、それぞれが自分の判断で監査をすればいいので、最低限のことをやっていれば、文句は言われない らしい。

まずは過去の資料を読んで、疑問点を洗い出し、半日の引き継ぎ時間で聞けるだけ聞いておくしかない。

数日後、
引き継ぎでもある程度のやり方は教えてくれたが、かなり手作業的な内容で、本質的な話は聞けなかった。

親会社の監査役が、弊社の非常勤監査役にもなっているのだが、こちらからもほぼ同様のレベルではあるがアドバイスをもらい、やや不安な状態で株主総会を迎えることとなった。



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