見出し画像

『5Gビジネス』を読み終えた感想

『5Gビジネス』を読み終えた。全体的に目は通したけどあまり興味をもてなかった部分はさらっと読んだ。

どこかで聞いたことがあったり、以前別の本で読んだことがある内容と重複しているところも多かった。その中でも新鮮で、意外性があった部分についてピックアップして感想を書いていく。

5G時代の自動車保険

「自動運転になれば自動車保険の需要はなくなっていくだろう。」そう思っていた。ただでさえマイカー時代が終焉に向かっている中で、高い保険料を払う必要はないだろうと。

しかし、これは間違っていた。

これからは事故を「予防」する自動車保険へ

5Gになればドライバーの詳細情報を即時に収集し、それを保険料と連動させることができる。これまでもノンフリート等級制度はあって、ドライバーによって保険料の差別化はされていたけど、事故歴程度しか情報はなかった。

それが今後はアクセルとブレーキの踏み方やドライブレコーダーの映像解析でドライバーをスコアリングできるようになる。画期的だと思った。

事故後の補償をする会社から、事故予防ノウハウを提供する会社に変革していこうとしている。

お堅そうな金融業界で、ビジネスの幅が狭く将来性がないと思っていたが、決してそんなことはなかった。

カメラの万能性

5Gになれば、ただの映像記録媒体ではなくなる。

映像から得られる情報量はとてつもなく多い。

今スーパーに設置されている監視カメラは、あくまで人の目によって万引き犯を見極めたり、後から不審者情報を確認することくらいだろう。

しかし、5GとAIを組み合わせれば、万引き犯らしい振る舞いをする人物をアルゴリズムによって解析し、発見するとその情報を従業員へ即時に通達することができるようになる。

またALSOKでは、ドローンを利用した立体セキュリティやイベントにおけるブラックリスト入場者を認知し、付近にいる警備員に通知されるような仕組みも紹介されている。

人間にしかわからなかった細かい情報や振る舞いに対して、AIが介入し、より5Gが活躍できる場面が増えてきそうだ。

機械学習、深層学習についてもプログラミングスキル合わせて知見を広げたくなった。

B2B2xのビジネスモデル

ソフトバンクやNTTなどの通信事業者はこれまでB2BとB2Cを行ってきた。

しかし、5G時代は「センターB事業者」が現れる。これがB2B2Xの真ん中のBに当たる。

つまり、エンドユーザーに直接サービスを提供するセンターB事業者が5Gを利用し、いかに革新的なサービスを生み出せるかどうかが通信事業者にとって重要になってくる。

それでも、膨大な顧客データを持つ通信事業者の存在感は強く、今後は企業間での連携と協力をさらに強くしていく必要がある。

通信事業者の視点で5Gを考えたことがなかったから新鮮だった。得られる情報を同業他社間でも共有できるようになったらもっと便利になる。そういった動きが広がっていくと良い。

今までは繋がることのなかったような業界や企業同士の連携も増えてくるのだろうか。

終わりに

読んでいて気になったトピックの一つとして「スコアリング」がある。この前ヤフーがスコアリングを始めようとして、やや炎上していたのを思い出した。顧客情報を分かりやすく理解するためには画期的だと思う。もっと知りたいので関連書籍を探してみる。

本書ではたびたび、5Gの需要が高まって初めて5G時代は成功できると書かれていた。現行の4Gでも動画は見れるしかなり通信も早いと言えるだろう。

だからこそ5Gでしかできない価値を創出していくことが不可欠であり、新たな革新は多方面で求められる。

これから始まる5G時代。まだまだビジネスチャンスがあるんじゃないかとワクワクしてきた。アンテナを立ててインプットとアウトプットを増やしていきたい分野になった。

自分になにができるか、考えよう。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?