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コーヒーは子供の味

コーヒーが好きです。

好きになったのはたしか小学5年生くらい。紙パックに砂糖がたっぷり入ったおこちゃま用を飲む友人を横目に、グラスで出してもらうあの瞬間は格別だった。口には出さないものの一足先に大人の世界に踏み込んだ気持ちになって、何とも言えない優越感に浸っていたのだ。

それから10年後、
周りの友人はいつの間にかみんな飲めるようになっていて、
ブラックで飲む私に「うわぁ大人だねぇ!」なんて声をかける人はいなくなった。(年も既にいい大人だ。)

人はいつの間にあんな苦い液体をおいしいと認識するのだろう。
苦いし、
栄養だって大してないし、
500円くらいしてコスパ悪いし、
インスタ映えするわけでもない。


あの真っ黒い液体のどこに魅力があるのか。



もしかしたら、私たちはコーヒーを飲むときだけ童心に帰ってるんじゃないだろうか。とうの昔にいい年齢になっているのに、「嗜んでいる大人な自分」に酔い続けていて、心は子供の頃のままなのだ。そう思ってみるとゆったりと心地の良い時間が流れるのも納得できる。


きっと果実が燻るようなあの味は、
子供の頃に苦い顔してコーヒーを啜る私たちを
笑いながら見守ってくれた大人達がそばにいたことを
ほのかに思い出させてくれているのかもしれない。

written by: すみれ

毎日本気で文章書いてます。あなたの思う値段を決めていただけたら嬉しいです。明日のコーヒーが缶コーヒーかスタバになるかが決まりますん。