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観劇記録『人間になりたがった猫』@自由劇場

劇団四季の"ファミリーミュージカル"と呼ばれるシリーズの中で、
圧倒的にわたしの好きな作品が『人間になりたがった猫』である。

わたしがミュージカルに魅了された一本目の作品は、劇団四季、野村さん主演の『赤毛のアン』なのだが、二本目に観たのはこの『人間になりたがった猫』だった。

観た、と言っても生で観たわけではなく、
夏休みにNHKがファミリーミュージカルを放送してくれていたのを録画して、観ていた。

最近、というかもう長いことNHKでの四季ミュージカル放送ってない気がするんですが.....あれまたやってくれませんかね...

ビデオテープに録画して、
繰り返し何度も観て、音源も映像もそれほど残っていないにもかかわらず、20年経過した今でも鮮明に頭に残っている作品。

ナンバーも、メインの「すてきな友達」以外もソラで歌えるんじゃないだろうか。

そんな作品が、この夏に自由劇場で上演されると知り、チケットを取った。

わたしの観劇した回の2日前まで、新型コロナの影響で軒並み公演中止だったので、観られたのは本当にラッキーだった。と思う。

『千と千尋の神隠し』が、開場後に中止になったというニュースを見ていたので、
開演ブザーがなるまでは油断できないぞと思っていた、

10年ぶり?の自由劇場はこんなに小さかったかな、と思うサイズで、夏休みの親子連れがたくさん。
会場にいる大人だけのグループは聞こえてくる会話から大体が四季のオタクだろうと推察。笑

ところで、劇場に連れて来られている小さい女の子を見ると胸が痛くなる。

20年前、あちら側に立てると無邪気に信じて、でもどんな努力をすればあちら側に行けるのか分からず、
気がついたら大人になって客席でまた舞台の上を羨ましそうに眺めていた。

今日このミュージカルをみて、かつてのわたしのようにあちら側に憧れる子も何人もいるんだろうなあ...

そんなことを考えながら開演を待った。

さて、以下感想です↓


冒頭、猫の着ぐるみが登場!!
えっこんなにかわいかったっけ???

飛んだり跳ねたり、一切の重力を感じさせないライオネル...

猫のマスク取ったあとのお顔も可愛くて、でも"ついさっき人間になりました"な、トンチキ感も出ていてよかった。
とにかく萌えキャラがすぎる。


タドベリ、トリバー、ステファヌスの中年組も安定でよかった。ステファヌスってどなたが演じても同じキャラクターに見えるので本当に不思議。笑 

久しぶりに見たので"隠れステファヌス先生"のくだり忘れてて、新鮮にびっくりしたww
口では厳しいことを言いながらもなんだかんだ猫のことが心配ではじめてのお使いのスタッフばりに張り付いているステファヌス博士。かわいい。


本作品のヒール、スワガード隊長は、
昔ビデオで見てた方の芝居よりもかなり"現代ぽい"たいうか、キモオタ的仕草というか、
なんとなくメタ〜感じがよかった。

次にどのセリフがくるか把握しててもきっちり笑わせてくるし、口止め料を徴収するところの憎らしいお芝居がよかったな〜


♪気分一つでこの世は〜 
のナンバーの途中で男性アンサンブルが数名抜けててたので、おや?と思ったのだが、町の人とスワガードボーイズ(?)と兼ね役なのかな?早着替えすごいな...!!


結構驚いたのが2幕の山場、火事のシーンで、
生で見たら"ファミリーミュージカル"という言葉に騙されるな!!というくらい迫力があった!!

火が回ると共に崩壊していくホテルの舞台セット、子供向けとはいえ四季クオリティ。。笑
えっこんなにボロボロになるっけ?というくらい崩壊していき結構ハラハラした。

そしてスワガードとライオネル、本当に一本のロープを伝って脱出してて思わず(やっば...!!)と声が漏れた...笑

何回見ても人間2日目のライオネルに「人間なんだから涙は自然なことだよ」と諭されるシーン、ぐっときちゃう。。

メインテーマ、♪すてきな友達 も生で聞けてよかった。演出に一部変更があります、ってなんのことかなと思いきや、

最後のみんなで歌いましょ!が
歌を覚えて帰ってね!に変更なのかなと。

何回聞いてもあんまりくどくない、名曲ですよね。。

とにかく好きなものに関する子供の記憶力というものは恐ろしく、20年ぶりに観たのにもかかわらずかなり正確に歌詞やセリフがインプットされていた。

それと同時に、人間26年め(笑)で心に響いてくる部分とかもあって、子供向け作品!と思いつつじんわりあったかく、とても楽しめました...

無事に幕が開いてよかった。。

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