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AWS認定ソリューションアーキテクト–アソシエイト(AWS SAA) に泥臭く合格した話

何の記事?

表題の通り、AWS認定ソリューションアーキテクト–アソシエイト(以降、AWS SAA)試験の受験記です。

予め言いますと、これは「数日で合格した」「わずかな勉強で余裕で合格した」というようなキラキラした受験記ではなく、40歳も過ぎたアラフォーのおっさんが年甲斐もなく、(結構)勉強して試験に臨んだものの、点数はぎりぎりで合格したという、泥臭い受験記となります。

受験の動機

まずは、受験の動機です。私はとある企業で情報システム担当として働く、40歳も過ぎたアラフォーです。世間では「SE」というカテゴリにはいるものと思います。AWSを別に仕事で使うわけでもなく、使ったことがあるわけでもありません。ですが、AWSというクラウドサービスプラットフォーム自体は、知的興味が非常にそそられるため、不定期に情報は収集し、勉強はしていたという次第です。AWSを使った仕事がしたいと漠然と思っていたもの、なんと所属する会社としては、MicrosoftAzureへクラウドの舵をきるという悲しい結末。今後はAzureの勉強をしていくことは予見されるとはいえ、その区切りとしては、これまでAWSを勉強してきた何らかの証は欲しいと思い、受験を決意した次第です。

受験前のレベル(受験4か月前以前)

AWSにアカウントを持ち、EC2とかは立てたことがあるレベル。S3とかを使ってファイルのアプロードとかはやったことはあるが、Lambdaとか、Auto Scalingとかはもちろんやったことがないレベルが受験前のレベル。要するに初心者といっていいでしょう。

受験準備(受験4か月前)

上述したように、AWS認定といえば、まずは「AWS SAA」ということぐらいは知っていたため、本腰を入れて情報収集。20代の頃、OracleMasterなどのいわゆる「ベンダー系IT資格」を熱心に受験した時期があったが、形態としてはそのようなものだと認識。その後は、教材選び。様々なサイトで調べた結果、まずは以下の教材を集めることがベストだと思い、購入。


・①徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書
・②Udemy「【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)」

学習のアプローチとしては、①(以降「黒本」)で知識を着けつつ、②(以降「Udemy模擬試験」)をひたすら解きまくるという形で進めました。

己の実力を知る(受験3か月前)

黒本で学習を進めた結果、「意外に簡単?」という感想を持ちました。これは、黒本が実試験より簡単な内容となっていることがわかっていなかっだけなのですが、何にしても大いなる勘違いのもと、Udemy模擬試験の「基本問題の模擬試験①」という演習テストを解いてみました。結果ななんと、「38%」という極めて低い正答率という惨敗。「勘違いもほどほどにしろ!」と、自分でも言いたくなるほどの潔い惨敗に受験戦略を見直すことにしました。

Udemyの模擬試験をひたすら繰り返す(受験2か月前)

上述の惨敗要因は、およ下記が分かっていなかったことが挙げられます。

・答えの暗記で簡単に回答できるような出題パターンはあまりない。
・「ソリューションアーキテクト」の名の通り、問題で与えられたシチュエーション(課題)をしっかりと把握することが何より重要。

「何問も解いていれば、いずれ見たことがある問題が出て、答えの暗記ベースで回答する」という、とりわけ情報処理試験の午前問題でとる私の受験戦略は通用しないことを改めて知りました。

この後、Udemyの模擬試験を受けたものの、なかなか合格基準を満たさず、「ホント大丈夫か?」的な感じになった時期がこの時期でした。ちなみに、初回の結果は以下の通り。いずれも合格基準よりはるか下の結果。「高難易度」というもののそれにしてもな結果でした。

・演習テスト1(基礎): 正答率38%
・演習テスト2(高難易度): 正答率42%
・演習テスト3(高難易度): 正答率51%
・演習テスト4(高難易度): 正答率49%
・演習テスト5(高難易度): 正答率52%

内容をノートにまとめる(受験1か月前)

Udemyの回答と解説をテーマごとにノートにまとめました。具体的にはEvernoteに下記のような感じで、まとめていきました。

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また、以下の書籍を改めて、(中古で)購入し、体系的にAWSのサービスを理解していきました。

・Amazon Web Services エンタープライズ基盤設計の基本

あとは、Udemyの模擬試験を引き続き何度も繰り返すことで、問題のシチュエーションや出題パターンの理解が深まり、選択肢の絞り込みの精度が上がることで正答率次第に上がっていったように思います。一見無駄に思える気もしましたが、個人的にこのようにノートにまとめるという行為は、のちの理解を深める意味でも、効果があったように思います。

受験の申し込み(受験3週間程度前)

いよいよ、受験のための申し込み。受験は、ピアソンVUEでの形式で、受験センター(埼玉の大宮会場)で受験することにしました。当初は2021年3月に受験を目指したものの、業務の繁忙や学習の進捗を理由に2回ほど受験日の変更をしましたが、3回目の変更をしようとしたところ、「原則2回までの変更のみ可」ということを改めて知りました。結局は2021年4月3日に受験をすることで腹を括ることに。合格したところで、報奨金などがでるような会社ではないのですが、さすがに受験料も高額(15,000円)になるので、うまく上司を説得して、「1回目の受験料」に限り、会社から補助してもらうことに成功しました。

模擬試験受験の申し込み(受験1週間程度前)

このあたりで、AWSの公式サンプル問題を解いてみましたが、正答率は6割程度。この時期にこの程度の正答率であることに、急激な不安感に襲われました。

https://d1.awsstatic.com/ja_JP/training-and-certification/docs-sa-assoc/AWS-Certified-Solutions-Architect-Associate_Sample-Questions.pdf

その後、公式の模擬試験を申し込み受験。
結果は以下の通り、辛うじて合格基準を満たしました。振り返ると、「高得点の合格ではなく、とにかく合格すればいい」というスタンスの私にとっては、ここでのスコアは非常に自信につながりました。また、本番試験と同様の画面インターフェースで模擬試験を行えたことは、本試験の際にも焦らず試験ができることにつながったので、模擬試験の効果は絶大だったかと思います。

合計スコア: 75%
トピックレベルのスコア:
1.0. Design Resilient Architectures83%
2.0. Design High-Performing Architectures67%
3.0. Design Secure Applications and Architectures83%
4.0. Design Cost-Optimized Architectures60%

最後まで悩む(受験前日)

受験前日、ちょうど会社を振替休日で休んだため、勉強に集中。勉強の過程で、以下のサイトを知りました。

そこでの受験記などに、
「Udemyにでてくるような問題はあまり本試験ではでない」などの書き込みがあり、多少はネガティブになったものの、いまさらどうしようもないので、自分の学習スタイルを継続し、上述したノートの振り返り、Udemyの模擬試験を引き続き行いました。受験前日にはすべてのUdemyの模擬試験で合格基準を満たす形で、本試験に臨みました。

本試験(受験当日)

 当日、朝早くから勉強して臨もうと思いましたが、前日子供と遊んだ影響で、朝起きできず、10:00ぎりぎりの会場入りとなりました。そこでは、本人確認のみならず、マスクの裏側に何か書いてないかなど、厳格なチェックが行われました。室内は意外とそのほかの受験の方も含め、多くいましたが、割り当てられた受験用のPCの場所が端のほうで、結構集中できました。

支給されたメモ用の文房具とヘッドホンをつける形で、いよいよ、試験開始。画面は公式模擬試験と同様の操作感のため、違和感なく受験を進められましたが、なにせ65問の長丁場。これでもかと問題が続くので、とにかく即答できるところを進め、少しでもわからなかったら、後で見直すようにどんどん飛ばしていきました。自分でも安心したいため、自信をもって回答できたものはペンで「正」の字を書いていきました。

飛ばしながらも65問を回答した段階で、時間は残り60分程度。「正」の字も悲観するほどの数ではなかったので、落ち着いて見直しができました。見直しもなんとか終了し、未回答がない状態で、いよいよ受験終了。受験を終了する際は、「頼む!」って感じで、ボタンを押しました。受験終了後、簡単なアンケートが続き、アンケート後、完了のボタンを押したときでした。

「おめでとうございます。合格しました。」

みたいな文字が画面に表示されました。

受験の結果はすぐにこないで、後程メールで案内がくる」と誤認していた私は、このとき、「え!?、これ合格したの?」というのが正直な心境でした。とはいえ、「合格って書いてあるくらいだから合格なんだよな・・」と我に返り、改めて喜びが沸き上がりました。

帰りの道中、スコアをみたわけじゃないので、いまだ疑心暗鬼でしたが、家に着いたときには、スコアの案内メールが来ていました。

そこには、しっかりと合格の文字があったので、ここではじめて合格を確信しました。

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本試験後の感想

本試験後の感想としては、「Udemyの模擬試験と似ているといえば似ているし、似ていないといえば似ていない」という感じの印象を受けました。

ただし、Udemyの模擬試験を繰り返すことで、「即答はできないが、選択肢を絞り込むことで正答の確率を上げる」ことは、本試験時にできる状態になっていたので、やはり効果は大きかったと思います。

また、誇れる点数での合格ではないですが、本試験中に記載した「正」の時の傾向としてはこの程度の合格点数になることが予見されたので、やはり自信をもって回答できた箇所が点数を押し上げていたのだと思います。

さいごに

 記載したように、誇れる点数での合格でもなければ、短期間でスムーズに合格できた類のものでもありませんでした。

ごく一般レベルの40歳を過ぎたおっさんが、認定試験を受験することを思い立ち、数か月を要し、泥臭いながらも合格という結果がでたことは私にとっても大変うれしいものとなりました。

特に会社から応援されるわけでもない状況でありましたが、受験の過程で、今後の仕事にも役に立つ知識を得られたと思います。特に参考になるものでもない内容かもしれませんが、様々な理由で同様の試験の受験を志す方に向けて、今後なんらかの一助になれればうれしいと思っています。

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