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留学のための(特にTOEFL・IELTS)、留学中の英語勉強法

はじめに

所属事務所の後輩のためにまとめていた英語勉強法を公開したいと思います。TOEFL各セクションについての具体的な対策については、平野弁護士の以下のブログが参考になります。

こちらのノートでは、主に予備校選択、英語の効率的な勉強方法にフォーカスして紹介したいと思います。また、予備校選びについては、以下のブログも参考になります。

目標設定・心構え

英語の勉強を始める前にそもそもなぜ留学に行く必要があるのかという点を改めて考えることが大事だと思います。もちろん、海外に住んだことがないので、海外に住んでみたいというのも素晴らしい動機だと思いますが、せっかくですので留学を機会に自分の人生について改めて考えてみるというのも良いかもしれません。私は、以下の点を深く掘り下げていきました。

・今の職業に捉われず、自分が本当にやりたいことは何か
・自分のロングタームの目標は何か
・上記を達成するために、留学に何を求めるか
・MBA, LLM, or Others? どこの国、大学?

深く掘り下げるというのはかなり苦しい作業だと思いますし、自分のやりたいことがみつからないということもあると思います。実際、私も1年半程苦しみました。悩んでなかなか答えがみつからないという時は、いろんな方の話を聞くということがヒントになるかもしれません。私も、悩んでいる時期は、業界問わずいろんな方に話を聞きに行きました。そうしたことで、自分という人間を客観的に分析することができ、上記の点を検討するうえでの軸を形成することができました。(私の思考過程、目標等については、別の機会に書いてみたいと思います。)

米国ロースクール(LLM)に出願予定で、各ロースクールを比較検討したいという方には、Business Law Journal で掲載された「米国Law Schoolレポート」(2018年1月号から全3回で特集)がオススメです。授業の特色、生活環境、LLMの規模、日本人の割合、筆者の入学理由等が分かりやすく紹介させています。同レポートは、LLM出願予定の方だけなく、単に留学のイメージを膨らませたい(モチベーションをあげたい)という方にも、有益だと思います。なお、私は、2018年2月号にて、UCバークレーについて書きました。

また、帰国子女ではない方はLLM入学前にサマースクールに参加するケースが多いと思いますが、私が参加したUCバークレーのサマースクールについて、以前ノートを書きましたので、ご興味がありましたら、こちらもご覧いただければと思います。

オススメのTOEFL、IELTS対策の始め方(特に純ジャパの方)

まず、基本となるTOEFL対策予備校選択においては、コストパフォーマンスの観点から、WEB TOEFLがオススメです。お金に余裕がある方はアゴス等の通う形での予備校でもよいと思いますが、WEB TOEFLはWebコースなので自由な時間に受講でき、内容も非常に充実していますので、お金・時間を節約したい方はWEB TOEFLを受講するのが良いのではないかと思います。

次に、勉強を始めたばかりで、リスニングが苦手な方は、WEB TOEFLで少しだけTOEFLの問題等を解き、そこから吉井先生のY.E.S.のリスニングクラスを受講するのが良いと思います。同リスニングクラスでは、帰国子女ではない方がリスニングを伸ばす方法を具体的に教えてくれますので、純ジャパがリスニングを勉強し始める際に受講するコースとして最適です。また、吉井先生の文法クラスも良かったので、リスニングクラスを受講して相性が良ければ是非受講してみてください。

さらに、TOEFLの全体的な勉強の仕方を最初に学ぶという観点からは、Andy氏という個人の方(TOEFL119点)が開催している勉強会もオススメです。こちらは1日のみの勉強会ですが、各セクションにおける効率的な勉強方法、対策等を学ぶことができます。

特に勉強を始めたばかりで、リスニングに不安のある純ジャパの方は、同勉強会と吉井先生のY.E.S.を併せて受講することをお勧めします。

ここからは、私が効率的だと考える各セクションの勉強法、対策等について簡単に触れていきたいと思います。

Listening

純ジャパで、英語の音にあまり触れてこなかった人は、一般的にリスニングで苦労すると思います。私も本当に苦しみました。他のセクションに比べ飛躍的な伸びが期待できないセクションなので、勉強開始当初から毎日ある程度まとまった時間をリスニングに費やすことが大事だと思います。
私は、上記のY.E.S.のリスニングコース、WEB TOEFLのリスニング講座を受講してTOEFLリスニングの感覚をつかみ、あとはひたすらTPOのアプリ等を通して過去問(及びBarron’s)を解きました。TPOの使い方等はこちらが参考になります。
リスニングの基礎能力を伸ばすためには、聞き取れない内容を聞き取れるようになるまで単語単位で繰り返し聞くということが重要です。AB Playerというアプリは、ワンタッチで2秒前又は10秒前に戻る機能があり、聞き取れなかった部分を即座に聞き直すことができて非常に効果的でした(米国留学中にヘブライ語を勉強し始めましたが、ヘブライ語のリスニング学習でも大活躍でした。)。
息抜きや移動中は、TOEFL・IELTS用の教材以外で、PodcastsのNHK World Radio Japan、Wall Street Journal関連のニュースや、Hapa英会話Podcastを聞くのもよいかもしれません。特に、Hapa英会話Podcastは、ネイティブの日常会話における表現も学べますので、留学した後も継続して聴くことをおすすめします。

Speaking

日本人一般の問題として、(帰国子女でない限り)TOEFLのスピーキングで高得点を取るのはなかなか難しいとされています(IELTSは純ジャパでも高得点をとれます)。

純ジャパでスピーキングに自身がない方の最も効率的な対策としては、問題毎に、一定の回答パターン(テンプレート)を準備し、あとはそこに出題内容に合わせた回答をあてはめるということだと思います。決まった表現の型を持ち、繰り返し使うというのは、あくまでも試験対策で、スピーキング基礎能力向上に繋がらないと考える方もいるかもしれませんが、私は必ずしもそうではないと考えております。まず、問いに洗練された英語の型で答えられるということは、ビジネス、日常会話でも重要ですし、型を増やしていけば、表現の幅が広がり、次第に、局面によって表現を使い分けられるようになっていきます。型が準備できたら、あとは毎日それを使って練習します。

レアジョブ等のオンライン英会話で、TOEFL又はIELTSの問題に回答するというのも有効だと思います。オンライン英会話には、TOEFL及びIELTS対策可能な先生がいますが、私は、彼らに自分の回答のフィードバックをもらい、それをひとつずつ身に付けていきました。

予備校としては、E4TGがオススメです。E4TGは、(美しい英語の文章を話すことではなく、)TOEFLスピーキングでどう効率的にポイントをとるかという点にフォーカスしており、純ジャパに特に有益だと思います。E4TGが提供するテンプレートも汎用性があり、かなり使えました。

また、純ジャパで発音が得意でない方は、はっきり大きな声でしゃべることを意識すると良いかもしれません。私は、アメリカに行ってからも発音に苦労しましたが、口を大きく動かしてはっきり話せば聞き取ってもらえます。発音については、以下の発音矯正スクールが有名ですので、こちらに通うのもありかもしれません。私は、留学前、出願までの準備期間があまりなかった関係で、スコアメイクに注力していましたので、発音まで手が回りませんでしたが(以下のスクールの体験クラスのみ受講しました)、日本に帰ったら以下のスクールに通ってみようと思っています。

Writing

ライティングも洗練されたテンプレートを準備し、あてはめていくということが大事です。テンプレートや表現の型が増えていけば、自然とライティングの能力も向上していきます。テンプレートが完成したら、こちらもあとは練習するのみです。私は、最初にWeb TOEFLのライティングコースを受講し、あとは時間を測ってひたすら過去問をときました。カリフォルニア州司法試験を受験した際もそうでしたが、日本人の場合、タイピングスピードの問題もありますので、時間を測って実際に書くという作業はしっかり行う必要があります。TOEFLライティングの練習、カルフォルニア州司法試験の練習を通じて、ライティングスキルが飛躍的に向上しましたので、純粋なライティング基礎力を上げるという観点からも実際に書く訓練は重要です。

Reading

リーディングセクションは、日本人が一番点数を稼ぎやすい分野で、ボキャブラリーを増やせばそれに比例する形で点数が伸びるのではないかと思います。「TOEFL大戦略シリーズ TOEFL英単語3800」が良く使われていますが、こちらのランク3まで覚えれば、点数は安定すると言われています。私は、当時、朝仕事に行く前に単語を頭に入れ、通勤中に付属のCD-ROMから入れた音を聞いて、音含め記憶を定着させるという方法をとっていました。

私は、利用しませんでしたが、単語学習アプリのmikanは、記憶曲線を利用して効率的に、また楽しく単語が覚えられるようですので、単語を覚えるのが苦手という方は利用してみるのもありかもしれません。上述のTOEFL英単語3800も同アプリ内でダウンロードできるようです。

問題の解き方という観点からは、Web TOEFLのリーディングコースも良かったです。各問題の効率的な解き方を学ぶことができ、最初の試験から高得点をとることができました。

ブログ・ツイッター・YouTube

TOEFLの講師が提供しているブログも非常に有益です。

毎月のTOEFLの受験申込みの開始時期をタイムリーに知ることができ、テストセンターを予約するのに非常に役立ちました(人気のあるテストセンターは受験申込開始後すぐに埋まってしまうことがありますので)。

また、NotefullというTOEFL対策サイトがYouTubeでTOEFL対策のTipsを紹介しており、特にWritingとSpeakingがわかりやすいので、予備校に入る前にこちらを見るのもありだと思います。

IELTS対策としては、以下のブログが参考になります。

IELTSについて

個人的には、純ジャパにとっては、TOEFLよりもIELTSの方が点数を取りやすいのではないかと考えています。

IELTSは、TOEFLと比較して相対的に、純ジャパが苦手なリスニング、スピーキングセクションにおいて高得点を取りやすくなっています。スピーキングにおいては、TOEFLと異なり、発音等に問題があっても、構文がしっかりしており、慣用句等を積極的に用いた場合には、かなりの高得点がもらえます(私の同僚は純ジャパで発音も得意ではありませんでしたが、スピーキングで8.0をもらっていました。)。実際、私が、TOEFL80点台後半でIELTSを受験した際には、TOEFLでいうと100点以上相当であるOverall 7.0 (R7.5、L7.0、W7.0、S7.0)を取得できました。

米国の大学ではIELTSを受け付けない学校もありますので、志望校の募集要項を確認する必要がありますが、志望校がIELTSを受け入れており、TOEFLの点数が伸び悩んでいるという方については、思い切ってIELTSも受験してみるというのも考えられるかもしれません。

なお、テストの内容としては、TOEFLの方が英語力向上という観点からは、適切だと思いますので、米国留学を目指している方はまずはTOEFLを受験する前提で勉強を開始し、出願までに時間がなくなり、伸び悩んでいるという方は、IELTS受験も併せて検討するというスタンスが個人的には良いのではないかと思います。

留学中(又は楽しみながら勉強したい方)の勉強法

留学してしまえば、あとは自然に英語力が爆発的に伸びていくと予想されている方は、大きな勘違いをしているかもしれません。もちろん、若くして留学され、アメリカ人らとルームシェア等をするのであれば、驚異的なスピードで英語が上達するかもしれません。しかし、そうでないのであれば、もちろん日本にいる時より英語に触れる機会は増えますが、住んでいるだけで自然と英語力が伸びていくということはないと考えています。したがって、更に英語力を向上させたいのであれば、留学中であっても貪欲に英語の勉強を続けていく必要があります。

私は、留学当初、まだリスニングに苦しんでいましたので、海外ドラマを利用してリスニング力向上を目指しました(出願前は、スコアメイクに注力しており、このように楽しみながら学習する余裕がありませんんでした。)。私は、米国ロースクールに通っていましたので、専門用語の習得も兼ねて、SUITSというニューヨークの弁護士事務所を舞台とした海外ドラマを見始めました(正確には、留学前に既にSUITSは全て見終わっていたのですが、内容が分かっていた方がリスニング学習には望ましいと考え、SUITSを利用してリスニング学習を行うことにしました。)。具体的には、1話ごとに、全ての会話が字幕がなくても聞き取れるようになるまで繰り返し、あとは通学中、完璧にしたエピソードを音だけで更に繰り返しました。SUITSは、もともと会話のスピードがかなり速いので、この学習によって、リスニング力は飛躍的に向上したのではないかと思います。

この学習に慣れていない方は、英語学習に定評のあるFriendsから始めるのが良いと思います。

また、オンライン英会話を継続することも重要です。留学中は、教授や友人と会話することができますが、彼らは我々の英語を訂正してはくれません。留学中はモチベーションも高いので、お金を払ってでも自分の英語を改善する機会を積極的に作っていくべきだと考えています。私は、しばらくDMM英会話を使っていましたが、今は、Camblyでネイティブスピーカーと話しています。多くのオンライン英会話を試したわけではありませんが、ネイティブとレッスンされたい方はCamblyがコスパの観点からもオススメです。DMM英会話のネイティブプランが毎日25分で月額15,800円のところ、Camblyでは1年プランで申し込めば、週5回1日30分で月額$56(USD)です。私は、なんだかんだで週2回程、レッスンを受講できない日がありますので、週5日というのも絶妙でした。また、ネイティブキャンプ含め、結局ネイティブが予約で埋まってしまい、非ネイティブとレッスンを行うことになってしまうということも良く聞きますが、Camblyでは、予約をする必要もなく(もちろん予約もできますが)、いつでもネイティブとのレッスンを受講することができます。

以下の私の紹介コードでフリーレッスンを受けれますので、ご興味がある方は是非ご利用くださいませ。

Zhenren5

移動時間やながら作業にオススメなのが、ネイティブの自然な表現を身につける上で有益な以下のYouTubeチャンネルです。

これに加えて、上述したPodcastsのHapa英会話もオススメです。回数が多いので、繰り返し聞いて記憶を定着させることが大事です。私は、今でも、時々、通勤や食器洗いの際に1.5倍速で聞いています。

これらを最初から遡るのはちょっと・・・という方はオリラジのあっちゃんが最近始めたYouTubeセカンドチャンネルがよいかもしれません。

Hapa英会話とIU-Connectの内容を第1回から順に紹介しています。余談ですが、彼のメインチャンネルは、歴史、偉人、小説、政治等についてわかりやすく解説しており、結構好きです。

まとめ

以上、いろいろと個人的な見解を書いてきましたが、一番重要なのは、継続して英語を勉強するというモチベーションです。上記を参考にしていただきながら、楽しんで英語学習を継続していただければと思います。

最後に、Twitterをやっておりまして、イスラエル情報、海外留学(特に米国LLM)、スタートアップ関連、ベンチャーキャピタルファイナンス等を発信しておりますのでよろしければフォローをお願いします!




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