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脱したいのは、あおにさい。

「あおにさい酒店は最終的にどうなりたいの?」とよく聞かれるが、答えを見つけられずにいた。その上、根が人見知りで口下手な私は、自分の活動にも関わらず納得がいく説明が中々出来ない。そういう場面で「この子気持ちはあるんだろうけど浅い…。」みたいな表情で返されてしまうこともあった。

苦手なんだよな、コミュニケーション。架空の酒屋に、ありもしない胡散臭さをプンプンさせてしまった今宵の私は「最高のビール達に申し訳ない…。」と哀しくなるのだ。

私は「あおにさい酒店」をどうしていきたいのか?探し続けていた言葉を少しばかり見つけたので綴ってみようと思う。

最近、職場の老人ホームで「看取り対象者に対する看護の実践」という文章を書いた。そこで参考にしたのが「エリクソンの発達段階」だった。それは、心理学者のおじさんが「人の自我は、あらかじめ決まったライフサイクルに従って死ぬまで成長していくんだよ〜。」ってのを理論化したものだ。

各段階には「課題」とそれに付属する「関係性」や、達成すると導かれる正体がある。25の私は、成人期。心理的課題は「親密性VS孤独」。導かれる要素は「愛」。あ、これが私にとっての「あおにさい酒店」です。活動名というか、人生における今のステージの名称なんだ。

活動を通して関わってきた皆さんには、思想を言葉や形にする力があった。「タルマーリー」の格さんは発酵と搾取無き経済、「AJB」のトーマスさんは、彫刻家としてのバックグラウンドと夫婦の出会いを経て作品としてのビールを形に、「方々ブリューイング」の川村さんは、流しの醸造家としての暮らしから着想を得て風土を味にしていた。

消耗されないビールには、安易に映えさせないストーリーが潜んでいる。大人の事情や雑味なんぞも無い。そして、ビールに限らずそれは通じた。私も言葉に、形にしたい。それを探し求め、不器用に形を変えていくのが「あおにさい酒店」というか、私だ。しかも、行き先は愛。なんつって。

そんな訳で、看護師を辞めて、新しい業界へ転職することを決めた。今まさに働き先を探しているところだ。ビールかもしれないし、そうでない可能性もある。東京かも、地方かもわからない。焦っても仕方がないので、来年中に見つけるつもりだ。という日記でした。

今週末に代々木上原の「終日one」でイベントを開催します。「タルマーリー」の熟成セゾン(パンも販売するよ)と「バテレ」のホッピーウィート、フードはミネストローネをコトコトしてお待ちしております。私も終日店舗にいますので、是非。

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