さんち？なにそれ？おいしいの？

「SAN値」（さんち）という単語を聞いて、
すぐに、あぁ、あの事ね、と理解できる人と、
全く聞いたことがない人、に、
綺麗に分かれると思うのだけど、

聞いたことない、という人、
大丈夫です。
普通です。

数年前、ボーカロイドが発売された直後くらいから、
全盛期あたりの時代まで、
私は、ニコニコ動画をよくみていたのだけど、

そこにいらっしゃる、多分、ゲーマーの方々の間で飛び交っていたのが、
「SAN値」という言葉でした。

「SAN値ピンチ！」（さんちぴんち）とか
「SAN値削れる」（さんちけずれる）とかいう感じで
使われていたのだけど、

数学の言葉なのか、プログラム言語なのか？
って思ってて、
文脈からも全然意味がわからなくて、
今の今までわからない単語だったんです。

でも、この前、ふと思い出して、
ネットで調べてみた。

「SAN値とは」

以下、ニコニコ大百科から引用。

SAN値とは、正気度を表すパラメーターのことである。

【概要】
クトゥルフ神話を題材にしたTRPG『クトゥルフの呼び声』（『クトゥルフ神話TRPG』）で使われるパラメーター。
キャラクターがどれだけ理性を保持しているか、どれだけ精神的ショックに耐えられるかを指す。
語源は英単語のSanity（正気、健全さ、気が確かなこと）。

この数値はショッキングな事柄や宇宙的事象に遭遇してしまうことで減少する。ただし、正気度ロール（SANチェック）に成功すればその減少量は大幅に低減できる。
一度に減少しすぎると一時的な狂気に陥り、一定時間内に減少しすぎるとより長期的な「不定の狂気」、そしてゼロになると永続的な狂気に冒されてしまい、探索者(PC)としては復帰不可能になる。
SANチェックの成功率に関わるのもSAN値なので、SAN値が下がれば下がるほど更なる狂気に陥りやすくなるという現実的かつ致命的な悪循環を抱えているのが大きな特徴。

なお、実は今ここで「SAN値」として語っているそれは（現行ルールにおいて）「正気度ポイント」と呼ばれるものである。
（「SAN値」という言葉は用語としては使われていないが、一部「SAN値」と書かれた箇所もあったりはする）
　
ー中略ー
　
ニコニコ動画ではクトゥルフ関係はもちろん、あまりに常軌を逸したシュールでカオスな動画などに対しても「俺のSAN値がガリガリ削られた」などと形容されることがある。

つまり、
HP（ヒットポイント：体力）とか
MP（マジックポイント：魔力）とかのパラメーターの１つの、
「正気度ポイント」のことで、

精神的にショックなこととか、
理解不能な超常現象とかに遭遇した時の、
精神的なダメージポイントのことだ。

という理解。（合ってるかどうかは知らんけど）

そして、そのダメージが蓄積していくと、
「もうダメ、気が狂いそう」
みたいな状態になる。と。

なるほど！

気がついたらSAN値チェックするようになった

「SAN値」っていう言葉の意味をなんとなく把握すると、
意外に、日常の中で「SAN値を削ってる」場面が多いことに気づき、

なんか、ストレスを感じたり、
あー、狂う！
って思っているのに我慢してる時に、

「あ、今SAN値が減った」
って思うようになった。

ダメージパラメーターとして、
自分が受けているダメージをイメージできるようになったんだよね。

そうすると、
そのままダメージを受け続けてはいけない、
回避しなくちゃ、って思うようになったし、

減ったSAN値を回復する、
ということも意識するようになった。

私は、この
「SAN値」という言葉を知ったことで、
理不尽に我慢をし続けたり、
周りに気を使いすぎたり、
理解にストレスがかかるものを、
礼儀として懸命に理解しようとして集中力を使う場面で、
それを良かれと思って続けていた自分に
気がつくことができるようになったんだよね。

しかも、
これまでは、
目の前の現象にめちゃめちゃ注力して、
ダメージを受け続けていることにも気がつかないでいたけれど、

「あ、今SAN値減ってる」
って思うことで、
ちょっと、目の前の現象から意識を離して、
俯瞰して状況を見る余裕も生まれた。

元々、「SAN値」っていう言葉がネットスラングで、
あんまり上品な言葉じゃないから、
内心でちょっとふざける余裕が出てる、ということで、
同じ状況でも、受けるダメージが激減した。

そして、
この「SAN値ピンチ！」っていう表現が、
ネットで流行したことに思いを馳せると、
みんな、大変だけど頑張ってるんだなぁ、
なんて、ちょっと感慨深い気持ちにすらなりました（笑）

でも、くれぐれも、
「SAN値」という言葉は、ネットスラングなので、
間違っても人前で使っちゃダメですよ。

というわけで、
これまで、ニコニコ動画で、すんごーく耳にしていたけれど、
良さがさっぱりわからなかった、この曲↓の良さが、
やっとわかって、
とっても癒されました、笑いました、というお話でした。

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