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人間がAIに負ける理由

洗濯機が途中で止まっていた。
たぶん、洗濯機を回した者が、また容量以上に洗濯物を詰めこみ過ぎたのだろう。

「これじゃ、全自動洗濯機の意味ないし」

と、絡まっている洗濯物をほどき、再スタートを押してつぶやいた。

もしかすると、自動化をさまたげるのは人間なんじゃないかと考える。

全自動洗濯機も、人間が詰めこむ量を間違えると、その機能が果たせない。
適量を守る。なぜ、人間はこれができないのか。

いい加減だからか。
そのときの気分に左右されるせいか。

たぶん、欲があるからだと思う。

洗濯物がたまってきて、なるべく多く洗いたい欲が、適量を守る約束を忘れさせるのだ。

ルーティンがなぜ大事か。
それは欲が入る隙をなくすからで、決まったことを決められたとおりにやることは、全自動洗濯機がその機能を果たすくらいに大事なのだ。

AIと人間の大きな違いは、もしかするとこの「欲」があるかないかに集約されるのではないかと感じる。

効率化を進めるのも人間なら、その効率化をさまたげるのも人間なのである。



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