ピアノの国へ
今月のピアノレッスンに行って来ました。
自分の練習の振り返りを兼ねて、感じたことを感覚を言葉に残したいと思います。
前回のレッスンの後で、すぐ教本を用意しました。
最初に教本を開くときのワクワクする気持ち、そこからもう楽しすぎる。
学生の気分。新しい教科書の表紙を最初に開くときはいつも手に少し汗をかく。
その時とおんなじ気持ち。新しい扉を開く気持ち。
私の新学期が始まったばかり。あゝ、私は今、新しいことを始めるんだ。嬉しいなあ。
最初の練習曲のタイトルは「ピアノのくに」
ピアノに触れない時も教本を開く。練習曲のページの挿絵に色鉛筆で色を塗って遊ぶ。
練習曲のタイトルからイメージして私の想像の世界に色をつけていく。
色鉛筆で塗り絵なんて、何年振りかしら。
いろいろが「初心」で、初々しい気持ち。
レッスン前に自主練習。前回習ったことを思い出して音符を読んで、鍵盤を押さえる。
右手だけで弾く練習、左手だけで弾く練習。両手で合わせて弾く練習。
音符を読んで弾くことでいっぱいいっぱい。
そのレベルの練習で先生のところに行く。
それでいいと思う。
すぐ手がつっかえるけどこれが今の実力。
これが今の私の精一杯の音。初心者にしか弾けない音。
さあ、2回目のレッスン。
『では、弾いてみましょうか』とここぴ先生に言われて、弾き始めたら・・・・・・
あ、あら、ら?
え?弾けてないぞ?
どうしたんだ?音符が分かってるのに、何故か指が違う音を弾いちゃう。
笑っちゃう。何だ、どうしたんだろう。
緊張してるんだな、多分。
上手く弾けるなんて思っていないし、引こうとも思ってないのに、練習を何もしてないみたいになってる自分に笑えてしまう。
へたっぴだなあ 笑
でも、一回滑って笑っちゃったら緊張も力もストンと抜けて、その後からは徐々に弾けるようになってきた。
嬉しいなあ。飾らなくてもいいんだ。下手は下手なりで。
多分、生まれて初めて立って歩いたときはこんな感覚なんだろうな。
赤ちゃんは歩くための筋力もないのに、立って、足を一歩踏み出して、ストンて
尻餅をつく。でも笑って、また立って歩く練習。
私のピアノもおんなじ。指が間違っても、そのうち音を間違わないで楽譜通りに 弾けるようになるんだうな。だから今しかできない間違いも愛おしい。
なんて、呑気に思っていました。
練習曲の楽譜を先生が解説してくれて、音符の長さや譜面を読むときの目線の送り方、音から音へ移動するときの指の動かし方を教えてもらう。
そうして、もう一度弾くと曲の世界が一変にカラフルになってくる。
『ピアノは人に聴いてもらうこともあるけど、1番最初に聞くのは自分だから、自分が聞くために弾いてもいいんですよ』
という先生の言葉に何だか涙が滲みました。
嬉しかったからなんだろうな、私。
ここは私がわたしでいて良いところ。わたしが私に返ってくるところ。
誰かのためにじゃなくていい。誰かを意識しなくていい。
私のために弾いていいピアノの世界。
私が心地よくなる音を奏でる。
ピアノの国へ「おいでよ」って招待されちゃった。
自分の感覚が喜ぶことを表現できるなんて幸せなこと。
ピアノ、仲良くしようね。よろしくね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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