【ネタバレあり】地球防衛軍6のストーリーの個人的な解釈まとめ

2022年8月25日、待望の地球防衛軍6が発売されました。

発売は延期が続きシリーズファンたちは様々な憶測から心配したりもしましたが、結論から言うとEDF6はシリーズ最高傑作と太鼓判を押せる素晴らしい作品となっていたのです。

この記事は雑記的な要素が強いものなのでEDFシリーズの概要や前作5のあらすじなどは省略し、EDF6で描かれたストーリー展開で個人的に唸らされた要素や解釈が分かれそうな場所の個人的な見解をまとめようとおもいます。

※非常にネタバレ要素が強い為、未プレイ・プレイ中の方などは注意してください。






そもそもEDF6のストーリーの構造はどうなっているのか

結論から言うと、侵略者プライマーと主人公ストーム1(とプロフェッサー)が交互に歴史改変を行って戦況を自軍有利になるように仕掛けあう超イタチごっこの物語です。

自身が行った改変はどうやら認識できていそうですが、敵側が行った改変は当然ながら認識できないようです。

プライマー側からすれば未来の世界から人類が取るとわかっている戦法や極秘施設の情報を開戦時の時間軸へ送り込み、先制攻撃と圧倒的な戦力差で勝ち確なはずなのですが、開戦から5年間戦い抜いて経験を積み、リングを使って過去へ送り込まれる戦力との交戦経験まで持っていて弱点を知っているストーム1とプロフェッサーによって思っていたほどの成果が出ないというのを繰り返しています。

ストーム1とプロフェッサー側もEDF6冒頭のように銀の人撃破による辛勝まで持ち込んだり、EDF6終盤のように徹底的な歴史改変によってプライマーを完全に追い詰めたりすることができたとしても、開戦五年後のリング飛来のタイミングによってそれらの情報もすべて過去に送られてしまい、「翌日」には人類が再び追い詰められた状態に改変されているという具合で、仕組みに気が付いたときは非常に背筋が寒くなる演出でしたね。

EDF6序盤では「翌日」の前後で歴史改変が行われていても、EDF5の辛勝の後なのでどのみち世界は荒廃している為に差が分かりにくいようにしているのも上手いですよね。
実際には「翌日」後には隊員が人類は負けたと明言しているので明らかに改変が行われているのですが、まぁEDF5のあの勝ち方は勝ったとは言えないとも言えるのでそういうもんかなと流していたんですが、あの時点で本部画面(ステージ選択画面)のUI周りの表現がよりボロい感じになっているのと合わせて違和感の出し方が巧みでした。

流石に中盤らへんに来るとその辺の構造は理解できてくるので、どうやって解決するのかというのはなかなか気になりながら進めることになりましたね。

EDFのゲーム性とコレ系のストーリーの親和性

EDF6は主人公がどんどんループを繰り返して強くなっていくカタルシス重視のループモノ要素と、自身主導ではない歴史改変によって前回のシチュエーションと似ているが少しずつ違うというちょっとヒヤっとするループSFモノ要素を非常に上手く組み合わせています。

EDFシリーズって基本的に一回やって終わりというよりかは、やり込みウェルカムな作りで同じミッションでも5段階の難易度があるのでたっぷり楽しんでね。っている作風だと思います。

ずっとやり込んでいる人は武器もそろっているし、アーマーも異様に強くなってタフだし、敵の出現パターンや弱点戦法とかも把握しているわけです。
今回の主人公は明確にそれになっていくという過程を描かれていて、EDFシリーズで良く描写される「化け物的に強い主人公」をメタ要素に振り切らずにきっちり説明してくれているんですね。

前作ラスボスの銀の人は特に平気などは所持せずとも超能力によって高い能力を発揮していたため「想像できない程の長い時を経て生物として進化の果てに行きついた存在」などと言われていましたが、その辺もちょっと似ていて、EDF5や6の最終対決の意味もちょっと変わってきますよね。

何故プライマーは地球を侵略しないといけなかったのか

この辺は最終決戦でプロフェッサーが超即理解で説明はしてくれますが、プロフェッサーや少佐の説明は彼女たち自身も何を言ってるのかわからん見たいなテンションになっている為、いまいちハッキリわかりません。

まぁそもそもタイムパラドックスの話をキッチリ整合性付けて説明することはできないと思うのでその辺は別にいいのかなと思うのですが、個人的な解釈を書いていきたいと思います。
まず前提条件は

・プライマーは途方もない未来の火星に文明を築いた存在で、タイムマシンを運用できる。

・人類は現在から十万年以内に滅亡し、巨大蟻やカエルくん達の星になっている。

・プライマーは人類滅亡後の地球に降り立ち人類の痕跡を発見。

・タイムマシンを使ってプライマーは文明を築き始めたころの人類に接触し、神と崇められる

・その時の痕跡(決定打は墜落した宇宙船)が2006年に発見され、経緯を秘匿しつつ翌年ごろにEDF発足

という感じです。
プライマーがフラフラ人類を調べに来たのが原因で、人類の痕跡を発見した時間軸では将来発足することとなかったEDFが生まれました。

最終的にEDFはそれらの事実を認識し、現在の火星の土壌環境を破壊することでプライマー文明の芽を摘みました。
この事実からもプライマーは人類を潰す理由はあるのですが、多くの人が引っかかる点は二点あると思います。

①タイムマシンで地球にプライマーの痕跡を残さないようにしてEDF発足を防がないのか。

②EDFが発足したとしても、プライマーが侵略を仕掛けなければ火星の環境が破壊されることはないのではないか。

この辺に関しては一切説明されないので「歴史修正作用的なんかでそうなるようになってしまう」のでしょうが、なぜそうなるのかをゲーム内の描写から想像していきたいですね。

①に関してはおそらく「人類への接触をしてはいけない」という情報を過去のプライマー自身に送ったとしても、どうしても人類に触れなかった歴史で確定できないのだと思います。一度は回避したとしても、彼らが時間を旅する種族である以上は改変後の時間軸でまた人類文明の痕跡を別のシチュエーションで発見してしまう危険性は永遠に残り続けます。
ラスボス戦でのプロフェッサーの見解ではプライマー自身もタイムマシンの使用で発生した歴史改変を完全にコントロールできていたわけではなく、想定外の連続であったことがうかがえます。


②に関しては、EDF5と6のEDや大尉の言動から想像の余地があります。
プライマーが余計なことをする以前の時間軸では人類はおそらく遠くない未来に核戦争かなんかで滅亡し、汚染された地球を怪物たち(巨大昆虫)が浄化してカエルくんたちが新しい地球人として登場するという顛末をたどっていたようです。

人類同士の争いで滅ぶ未来にある地球ですが、プライマーが事故ったせいでEDFが発足してしまいました。
EDFは5や6のEDで語られるように、「EDFがいる限り地球を暴力が支配することはない」だそうです。トンデモ超兵器を躊躇なく使うEDFが何言ってんだ感はありますが、EDFが存在する限りは地球上の平和が守られてしまうようです。
結果的に人類がより長く繁栄する未来が待っていると思われます。EDF6最終版の人類ですら火星の土壌を汚染可能な兵器を発射可能な科学力を持っているので、本来勝手に自滅して火星に影響を及ぼすはずの無かったはずの人類を延命させてしまう可能性のあるEDFの存在は、プライマーにとって徹底した先制攻撃を行う理由として十分だったのでしょう。

荒廃した世界でも大尉は「街と市民を守る」ことに執着し続けていました。
EDF自体は宇宙人の存在を察知して対抗するための組織でしたが、おそらく本質としては普遍的に人類を生き永らえさせる結果をもたらす組織であることをプライマーは見抜いたのだと思います。

亡霊ってなんだよ

EDFはプライマーがはるか遠い未来の火星に生まれた文明をルーツに持つ存在であると見抜き、現代の段階で火星を汚染することでプライマーの搭乗すら抹消することにしました。
攻撃着弾後も実際にはラスボスの銀の人ドラゴンは消滅することはなく、人類とプライマーがこの場で決着をつけて生き残った方がパラドックスを解消して存在を許されるという。なんかすごい展開になります。

そうした後もドンドン増援としてエイリアンが召喚されますが、「彼らは時間に取り残された亡霊のようなもの」だそうです。
これ自体の説明は分かるようなわかんないような…って感じですが、EDFは「なんだかよくわかんないけど味わい深い比喩表現が突如飛び出す」のが伝統というか、シナリオ書いている人の魅力でもあるので、それの流れだと思えばとてもEDFらしいなぁと思うのでした。

しいて言うならば、プライマーがあんなにも必死にあの手この手で侵略を行うのはこの状態を恐れていたからなのでしょう。
タイムパラドックスが修正力として働く関係上、EDF発足してプライマーの存在を抹消することが可能な状態になった状態まで待ったうえで人類を滅ぼさなければならないという、凄まじい窮地に立たされていたのです。
その時点でおそらくプライマーの存在は曖昧で危うい状態になり、実質亡霊みたいなもんだったのでしょうね。

プライマープライム

ここからは完全に妄想の域に到達していくのですが、今作は沢山のプライマーたちが登場したので、最後にそいつらはいったい何なのかについて考えたいですね。

・コロニスト
彼らはプライマーではないことが分かりましたね。プライマーが干渉しなかった結果、人類滅亡後に地球に登場した新人類でした。
でも最後にプライマーという概念そのものと化した銀の人ドラゴンに召喚されているので、人類が勝ち、プライマーが存在ごと抹消される運命となった時はともに消えゆくこととなるのでしょうね。
まぁEDFによって人類が滅ばないのでそういう事なのでしょう。

・コスモノーツ
今作ではよりいやらしいタコやイカの陰に隠れていて、敵としてはかなり格下の部類になってしまいました。
ですが単に侵略軍の司令官程度ではなく、やはり特別な存在であった銀の人に近い姿をしていることから、やはりプライマーのメイン構成員は彼らなのではないかと思います。
彼らが銀の人を作ったのか、銀の人が自身に似せてコスモノーツを作ったのかは不明ですが。

・銀の人
姿を変えて再登場。
あんなになっていますが自分は同一人物だと思います。
膨大な時を経た進化により強大なサイコキネシスを操る超生命体である銀の人ですが、タイムマシンをプライマーが運用していることからひょっとして人工的に作ったんか?感もありますね。

・クルール/クラーケン
タコ火星人。プロフェッサーが火星人と明言しているのでそうなんでしょう。そしてプライマー文明は火星をルーツに持っていることから、おそらくプライマー文明の祖先なんじゃないかと思います。
過去に戻れるタイムマシンを持つプライマーから見ると、時代を遡れば遡るほど文明のスタイルや支配している種族も変化していくはずです。
最も未来に当たる頃に作られたであろうリングとさらに後の時代からやってきたであろうラスボスのデザインが5のプライマーと同じ金色の装甲をベースにしていることからも、銀色の装甲をもって海洋生物を彷彿とさせる兵器や種族で構成された彼らは、プライマーの歴史の中でもより古い存在なのではないかと思います。
コスモノーツからしてみれば人類が海に潜伏してると知ったので、「そういえばご先祖が海洋生物っぽいかんじだったぜ!」って感じで送り込んだのかもしれません。
クルールたちも可愛い孫のわがままに付き合っていたのかもしれませんね。(血の色は違うので全然値は繋がってなさそうですが)

雑多な感じですがこういう感じでした。
また思いついたことあれば書きたいですね。
EDF6、神ゲーでした。

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