YouTubeのおすすめで「中央アジアに住む高麗人の話」がいくつか流れてきた。

朝鮮半島にルーツがある人を高麗人と呼び、中央アジアにいる、ということはうっすら知ってたんだけど、
（知ったキッカケはフィギュアスケートの元オリンピック選手デニス・テン）
いつから、とか、どういう経緯で、とかまったく知らなかったので興味深く見た。

ご参考：高麗人とは

そしてここ最近見た動画がこちら。

타지키스탄에서 만난 고려인은 한국인과 말이 통할까?ㅣ세계테마기행ㅣ#골라듄다큐

※タジキスタンで会った高麗人は、韓国人と言葉が通じるか？

[다큐 몰아보기] 갖은 역경을 이기고 러시아 모스크바, 연해주, 중앙아시아 등 유라시아대륙 20여 개국에 사는 고려인, 카레이츠, 카레이스키 (KBS 방송)

※あらゆる逆境を乗り越えて、ロシアのモスクワ、沿海州、中央アジアなど、ユーラシア大陸の20余りの国に住む高麗人、カライツ、カライスキー

※カライツ、カライスキーというのはロシア語で高麗人という意味

러시아 공영방송 고려인 5세 마리나 김이 보는 고려인의 역사, 고려인의 오딧세이 (KBS 20140829 방송)

ロシア公共放送 高麗人5世 マリナ キムが見る高麗人の歴史、高麗人のオデッセイ

知らないことばかりだったのでとても興味深く見た。勉強になった。
2つめの動画は、ありし日のデニス・テンが韓国で自分のルーツの場所を訪れるシーンもあり（見出しの画像もそれ）、嬉しかった。
（彼が暴漢に襲われずに元気に生きていたら…と思うと甚だ無念である）

これらの動画を見て知ったこと、興味深かったことをつらつらと書いてみる。

1900年代初頭から第二次世界大戦まで、ロシアに協力または従軍する高麗人が多かったらしい。理由は「反日」。朝鮮半島が日本の植民地で、ある種の「敵の敵は味方」ロジックなのかな、つまり日本の敵であるロシアのために戦う、というものらしい。
日本と同盟国であるドイツ、その敵のロシアのためにもがんばる、というのもあったらしい。ロシア革命の文脈で高麗人が語られたり、ドイツ軍に捕虜として捉えられたロシア軍の中に高麗人がいたりと、全然知らない歴史ですごく興味深い。

1930年代、ロシアのためにがんばってたのに、日本のスパイ扱いされて粛清された高麗人がかなりいるらしい。いやーもうほんとスターリン時代のロシアは(ry

北朝鮮という国家が樹立したときは、ロシア（当時はソ連か）から高麗人が平壌に派遣されたりしたらしい。ロシア的な社会主義思想を浸透させるのに、高麗人がうってつけだったとかなんとか。ながら見だからうろ覚えなんだけど、当時家族につれられて平壌にいた5歳くらいだった高麗人の女性は、金日成と会話もしたことがあるとかないとか。
あるタイミングでロシアに撤収させたらしい。

そして話を現代に戻すんだけど、韓国語の歌を習うおばちゃん、やっぱ哀愁を感じるのかね。
高麗人の中でも2世くらいだと韓国語をしゃべれる人もいて、やっぱ親から直接聞いている2世は割と話せる人が多いんだろうなと思った。3世やそれ以降にもなると、「親から」だけじゃ厳しいんだろうなと、自分の体験からして思う。そういう点では息子の日本語能力にはある程度希望が見える。

高麗人がロシアで高麗人向けの学校を作ったり、劇団を作ったりしていたみたいで、それと同じことをしている人たちをよく知ってるわ、とふと。
みんな同じことやるのね。
金剛山歌劇団の公演、高麗人の人たちに見せてあげたい。
もちろん北朝鮮の政治色は省いた状態で。

息子の進学の兼ね合いで、ますますこういうコンテンツに惹かれるのかなー。私がこういう韓国関連のコンテンツに興味がわいているのと同じように、息子もいつか日本の昔のこととか、言葉のこととか、何かしら学びたいと思うのかな。どうなんだろう。そうだったらいいな。