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母さん、サハラマラソン走らなかったって

多くの砂漠マラソンではレースの一年前くらいから申し込みが始まって、エントリーフィーの一部は前払いになるのが普通ですが、グレートモンゴリアデザートマラソンは太っ腹、大会開催の1ヶ月前くらいまで期限があるのでズルズルと伸ばしてたのですが、昨日思い切ってサポートパッケージの振り込み手続きをしていよいよ引き返せなくなった45歳の母さん、朴順伊です。

砂漠のマラソンに参加するというと、何の経験もない方は灼熱の太陽の元、息をゼエゼエ切らしながら砂っぽい大地を走るランナーをイメージするようですが、現実はまるで違います。

まず、スタート地点に砂丘などありません。あるのは砂利混じりの田舎の大地です。設置されたスタートゲートをくぐると、ひたすら砂利混じりの道なき大地をザクザクと進みます。交差点も交通標識もないので、全く達成感はありません。

その後もひたすら砂利道を進んだり、突然現れる岩山を登って降りたり、たまに砂地が現れたり、たまに小川を飛び越えたりもします。道に迷わないよう、木や岩に蛍光塗料でマーキングしていましたが、それがないと「コース」なんてものは存在しません。

トップランナーはあっという間に先に行きますが、一般ランナーは軽いジョグか早足で後に続きます。そのうち、ほとんどが早足で歩き始めます。何しろ背負う荷物は肩に食い込むほど重く、勢いよく走り出そうとしても、そうは問屋が卸さないからです。

5年前のサハラの悪夢を思い出しました。

初日はバックパックの重さに打ちのめされ、走るどころか早足すらできずゴールし、その夜ひたすら荷物の(ほとんどは食糧の)断捨離で重量を減らすも、翌日はスタート直後に大きく転倒して膝を打ち、その後は全く走れなくなりました。サハラマラソンを終えての感想は「こんなのマラソンじゃない!」の一言でした。実際、走る機会なんてほとんどありませんでしたから。

ガチの入賞者はさておき一般的に砂漠マラソンにエントリーするタイプは

①フルマラソン3時間くらいのガチのマラソンランナー
②マラソンも走れるけどトレイルが得意なランナー
③登山愛好家
④何も準備していないし、知識もない素人
⑤それ以外のランニング愛好家

以上にざっくりと分かれますが、意外や意外、①がリタイヤしたり最下位だったりします。

多いのは①、②、⑤のタイプで、強いのは②のタイプです。あと、③も強いです。⑤よりも強かったりします。①の人は砂漠では結構弱いです。①の人が④の人に抜かされることが結構あります。

サハラの私は⑤でしたが、怪我でトレーニングは全く意味無くなりました。それでも残りの期間をひたすら前進することでゴールできました。長いステージレースはとにかく自分の力を過信しない。あるものは全部使うけど、ないものを無理に出そうとしないことが鉄則です。

ゴビに臨む今の自分は限りなく④に近いタイプですが、36日カウントダウンで自分の走力を把握し、いかに無理のないレースを組み立てられるかが完走のポイントになると思っています。

36日カウントダウンラン、今朝も頑張りました。明日もまた頑張ります。母さん、負けないぞー(何にだ?)

#36daysrun #ゴビ砂漠 #働く母 #グレートモンゴリアデザートマラソン2019

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