宝石たちは色とりどりに光り輝いて

宝塚レビューセレクションにて放送された「クラシカルビジュー」を観ました。
初めて生で観劇した退団公演でもあり、思い出深い公演なので、当時のことも思い返しながら思ったことを書いておこうと思います。

私が初めて宝塚を観劇したのは2013年の花組「オーシャンズ11」。
男役さんの格好良さに魅了され、母にまた観たい!としきりに言いながら帰ったのを今でも覚えています。
次に観劇したのが2016年の宙組「エリザベート-愛と死の輪舞-」。
ここで私は初恋のひと、朝夏まなとさんと出会いました。
そして、朝夏さんをもっと観たい!と思ったものの、当時SNSもやっておらず、宝塚のこともよく分からなかった私がやっと観に行けたのが、朝夏さんの退団公演である「神々の土地/クラシカルビジュー」でした。

そんな思い出深い「クラシカルビジュー」の中でも、とりわけ好きな場面が「Amethyst(継がれる輝き)」です。
王冠を持って舞台に現れた朝夏さんを観て、これは戴冠式だ、舞台を通してトップスターのバトンを渡す退団公演って素敵だなと涙が溢れた時の気持ちが今でも忘れられません。
当時は今より宝塚について分からないことが多く、劇場に到着してからも退団公演というものがピンと来ていなかったのですが、この時やっと、もう男役の朝夏さんを観ることはできないのだという実感が沸き、そこからは泣きっぱなしでした。
その後、スカステ等でも繰り返し観ましたが、何度観ても、この場面の「この時を繋ぎ止める術など私たちは持たないけれど想いだけは輝く石に込めて未来へと繋いでいける」というフレーズを聞くと、朝夏さんか宙組生へ寄せる愛情の深さに胸がいっぱいになります。

改めて観返してみると、退団をされた朝夏さん、愛月さん、怜美さん、組替えをされた星風さん、美風さんをはじめ、今はもう観られない組み合わせが多く、こんな貴重な舞台を生で観られたのはとても幸せなことだったなと思います。
舞台は生物。
その時々によって色とりどりに輝く宝石たちを追って、ついつい劇場に足繁く通ってしまう日々です。


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