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ジャズ始めたら,最初に聴こう!①マイルスデイビス『マラソンセッション4部作』

今回は、ジャズの演奏に取り組み始めたドラマーにオススメする
名盤レコードの紹介です。

ジャズ界のの'帝王’と呼ばれるマイルスデイビス(1926-1991)
(トランペット)の『マラソンセッション4部作』
を取り上げます。マラソンセッションとはマイルスが
1956年5月11日と10月26日の2日間のレコーディングセッションで作られた
以下の4枚のレコードのことです。
・WORKIN’
・RELAXIN’
・STEAMIN’
・COOKIN’

左上:STEAMIN’
左下:COOKIN’
右上:WORKIN’
右下:RELAXIN’

メンバーは
マイルス・デイビス(トランペット)
ジョン・コルトレーン(テナーサックス)
レッド・ガーランド(ピアノ) 
ポール・チェンバース(ベース)
フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラムス)

以下に太字でチェックすべきおススメの曲を示します

【収録曲】
『WORKIN’』
1.It Never Entered My Mind
2.Four 3.In Your Own Sweet Way
4.The Theme 5.Trane's Blues 6.Ahmad's Blues  7.Half Nelson

『RELAXIN’』
1.If I Were a Bell 2.You're My Everything3.I Could Write a Book
4.Oleo5.It Could Happen to You 6.Woody 'n' You

『STEAMIN’』
1.Surrey with the Fringe on Top 2.Salt Peanuts
3.Something I Dreamed Last Night 4.Diane
5.Well, You Needn't 6.When I Fall in Love

『COOKIN’』
1.My Funny Valetine
2.Blues by Five
3.Airegin
4.Tune Up 5.When Lights are Low

この4枚のレコードはジャズ演奏を志す方なら
必聴の作品群といえます。

この作品群の中で、マイルスデイビスと彼のバンドが演奏したことは、
現在の世界のジャズジャムセッションシーンにおいて、
共通認識される『元ネタ』集ともいえる音源といえます。

今回は各作品から、
セッションでよく演奏される覚えておくべき曲をピックアップしてお伝えします。

『WORKIN’』
2.Four
ジャムセッションでよく演奏されるbop曲でテーマのリズムが印象的。
ドラマーの方はドラムイントロのフレーズを
コピーしてみましょう!
3.In Your Own Sweet Way
→これもセッション曲の定番。
ソロの間にバンプ(間奏)の入れてやるかどうかをあらかじめ決めてからよくセッションします。
『RELAXIN’』
なんと6曲中3曲がセッションスタンダードナンバーになっています

1.If I Were a Bell
→冒頭のチャイムイントロが定番の佳曲、よくセッションでもこのイントロで始まるのでぜひ覚えておきましょう!
4.Oleo
→いわゆるビバップのリズムチェンジ曲の定番。
テーマがトリッキーなのでドラマーは注意が必要です。
シンバルレガートをしながら、メロディーをスネアで演奏する練習をしてみるとよいでしょう。

5. It Could Happen to You
→おそらく日本で一番セッションで演奏されている曲。元ネタは全編2ビートで進行します。

『STEAMIN’』
5.Well, You Needn't
→セロニアスモンクの印象的な曲、演奏は簡単ではないが、
覚えやすいリズム!
メロディーマイルスバンドのアレンジは、
スリリングな2ndリフが組み込まれており、かっこいい!

6.When I Fall in Love
→美しく静謐なバラード、是非メロディを覚えましょう。

『COOKIN’』
1. My Funny Valetine
→これも有名で美しいバラード曲。
ボーカル曲の切ない歌詞もチェックしてみましょう。
セッションではあえてtempo180くらいのswingで演奏されることもあります。
2.Blues by Five
→シンプルなブルース、絶品のリズム隊とともに
マイナスワンとして一緒に演奏するのも良い練習になります。
3.Airegin
→難曲だがぜひトライしてほしいナンバー。マイルスバンドのアレンジはかなり難易度高い。セッションで演奏されることもある。サビが12小節あるので、ドラマーはソロ回しに注意!

このマラソンセッションの収録曲については、
まだまだ他にも沢山の聴くべきポイントがあるのですが、、

その中でも特筆すべきは
STEAMIN'の2曲目 2.Salt Peanuts
tempo340のuptempo でのフィリージョージョーンズの
猛烈なswingとルーディメント(マーチングドラムのテクニック)
を自在に駆使したロングソロ!!

フィリージョージョーンズ

25年前に初めてこれを聴いたときは信じられない!と衝撃的でした。
聴きどころ満載のマイルスのマラソンセッション!
ぜひチェックしてみてください!


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