双子を「平等に育てる」は、「同じように接する」ではない

2012年に一卵性双子の女の子を出産し、「双子のママ」となって5年半が経つ。先日Twitterでもつぶやいたのだが、双子を育てていて難しいと感じることのひとつが「双子を比べない」「双子を平等に育てる」ということだ。

このことの難しさは出産直後から(もっと言えば妊娠中から)抱えていて、5歳半となった今はもっと顕著だし、来春から小学生になったらますます難しくなるだろうと思う。

私は双子を育てる母だが、私自身が双子として育った経験はない。だから今でも試行錯誤の毎日だし、そもそも正解なんて存在しないと思うけれど、この数年でひとつ強く思うようになったことがある。

それはタイトルにもある通り、「双子を平等に育てる」は「双子に同じように接する」ではない、ということだ。

「平等」とは、どういうことか

私には「双子ママ」つながりで出会った友人が何人かいるのだが、そのうちの1人の言葉がとても印象に残っている。

「私はいつも、2人を平等に育てなきゃというプレッシャーに追いかけられている。例えばデザートにイチゴを出すというだけで、半分に切ってそれぞれに分けてあげたりする。だって、甘さも同じようにしなきゃとか気になって…。もちろん、無駄なこだわりだろうとは思ってるんだけど。」

一見ビックリするかもしれないが、私はこのママの気持ちがよく分かる。さっきは長女を抱っこしたから、今度は次女を抱っこしてあげなきゃとか、2人同時に泣いてるから同じ時間ずつあやしてあげなきゃとか、次女が汗をかいて下着を取り替えたから、長女のも同じように清潔にしてあげなきゃとか。イチゴの甘さまで考えたことはなかったけど、お味噌汁を器によそう時に「にんじんが2個ずつ、お豆腐が3個ずつ…」ということは、私もよく気にしていた。

双子が小さい時は特に「お世話」が中心だったので、「平等にする=同じことをする」という場面がいくつもあった。だけど子どもたちが成長して自我が芽生え、少しずつ世界が広がっていくうちに、もっとそれぞれの個性と向き合うことが増えいく。そうすると、「平等」ということの中身も、またずいぶんと変わってきたのだ。

双子が壁にぶつかった時、「かけてあげたい言葉」が違った

我が家の双子は3歳の時からサッカースクールに通っているのだが、半年くらい経った時に小さな壁にぶつかった。同じ時期に始めたチームメイトより上達もゆっくりだったし、そもそも気持ちが集中していなかったりして、本人たちがやりたいと言って始めたものの、果たしてサッカーが好きなのかどうか分からない時期があった。

無理にやらなくてもいいかもしれないと夫婦で話し合い、本人たちに気持ちを聞いてみたのだが、その時に自然と自分の口から出た言葉が、それぞれ全く違っていた。

負けず嫌いでがんばり屋な長女には、こんな言葉をかけた。

「サッカーするの、好きかなぁ?あんまり好きじゃなかったら、無理に続けなくていいと思うから、やめてもいいかなって思うんだけど。どう?」

マイペースで、できる範囲のことに取り組む次女には、こう言った。

「サッカー上手になってきてるから、もうちょっと続けてたらもっと上手くなると思うんだけど、どうする?続けてみる?」

この出来事あたりを境に、私は「2人は性格も違うし、まったく別の人間なんだから、それぞれと向き合う上でかける言葉も違って当然だ」と意識するようになった。幼稚園での友達関係に悩んだり、幼稚園に行きたくない時期があったり様々だったけど、「この子はこういう子だから、こんな風に向き合おう」という“違った対応”がいくつか発生した。

正直、何でも同じ数ずつ分配して、同じタイミングで同じことをしている方がカンタンな場面もある。だけど「同じことをしてあげるだけが、必ずしも平等ではない」ことを知った私は、双子がまだ0歳の赤ちゃんだった頃の私に言ってあげたいことがある。

双子の赤ちゃんに、同じことをしてあげられなくて大丈夫。

双子の赤ちゃんの子育ては、それはそれは大変だ。特に私のように、近くに頼れる親族がいなかったりして日中1人で子育てしていると、どうしたって手が足りない場面がたくさんある。

2人同時に泣いている。どっちから先に抱っこしてあげようか?
その間、泣き続けているもう1人はどうすればいいの?
1人の授乳に時間がかかって、もう1人にまだ授乳できてない。
1人がすごく泣くから、もう1人をなかなかかまってあげられない。
1人だけ乳児湿疹がひどい。
1人だけ寝付きが悪くて、寝かしつけに時間がかかる。   etc...

このような状況になる度に、私はただでさえ手が足りなくて精神的にいっぱいいっぱいなのに、「同じように構ってあげられなくてごめんね」という罪悪感に悩んでいた。

平等に接してあげられてないんじゃないか。
2人は「平等に愛されている」と感じてくれているだろうか?
抱っこも半分、泣いた時のアテンションも半分でごめんね…

だけど、今は言える。もし双子のうち1人がよく泣く子で、もう1人は少し放っておいても大丈夫な子だったら、それで大丈夫。今は1人にすごく手がかかるんだったら、これからの長い人生のどこかでもう1人の違うところに手をかける時がくるから、それで大丈夫。2人同時に泣いて、どちらを先に抱き上げるかで悩んでいるとしたら、それも気にしてくて大丈夫。とりあえず目の前にいる子を先に抱っこするとかして、その時に自分が「今この状況を切り抜けやすい」と思える方法で十分だ。

大事なのは、「同じことを同じだけする」だけではない

双子をお世話することと、それぞれの個性と向き合うこととは必ずしも同じことではないけれど、根っこの部分は同じだと思っている。大切なのは、その子とどれくらいの時間を過ごしたかではない。何をしてあげて、どんな言葉をかけたかでもない。

2人のことを同じくらい気にかけているとしたら、それで十分平等なのだと思う。

大きくなるに連れて、違ったように接する場面はたくさんたくさん出てくる。それぞれの子と、それぞれのペースで向き合うことがいっぱいある。だから双子が赤ちゃんの時にだって、そういう場面がたくさんあって当然なのだ。大丈夫、心配しないで。

もし、今双子の赤ちゃんを育てているママがこのnoteを読んでくれているとしたら、そんな風に考えて肩の力を抜いてもらえると嬉しいです。

★今は編集者として携わるコノビーで、ライター時代に書いた記事★
 ↓ ↓ ↓
妊娠中や出産直後から「双子を比べない子育て」に悩んでいた私が、ある時子どもたちのサッカー教室で気付いたことを記事にしています。先ほど書いた声掛けのエピソードは今から約2年前の話ですが、2人とも「サッカーを続けたい」と言いました。そしてその後、私はとても大事なことに気付かされたのです。

それまで悩んでいた「双子を比べない子育て」は、あくまでも私の気持ちの中での悩みや迷いに過ぎませんでした。でも、結局続けることにしたサッカー教室の中で、いちばん大事な「娘たちの視点」を取り戻すことができました。これは、その内容のお話。

ぜひ、読んでいただけると嬉しいです♪
https://conobie.jp/article/9579


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かおり

フリーランス編集者/ライター。6歳双子女児のママ。「働き方は、自分でつくる」をモットーに、子育てとキャリアの両立を目指して日々奮闘中。関心ジャンルは子育て、教育、キャリア、ライフデザイン、多様性、海外生活、旅、暮らし。趣味は旅行、スポーツ観戦、パン作り、レシピ本集めなど。

#双子育児 まとめ

双子育児に関するいろいろな情報をまとめています。
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コメント5件

私は28w、約900gと約1000gで産まれた双子のひとりです。母は大変だったろうなあと思ってはいましたが、どっちから抱っこしてあげようか、お味噌汁の具の数まで……考えた事無かったです。私達が産まれてまだ人工呼吸器に繋がっていたころ、1人がレントゲンで肺が白くなれば何故かもう1人も白くなって……と母は今でも涙浮かべながら話します。かおりさんの記事を読んで改めて母に感謝の気持ち伝えようと思いました!ありがとうございます(*´˘`*)
>ウルトラマン母さま
コメントありがとうございます!双子ちゃんとの出会いがあったんですね^^5ヶ月というと、いろいろ大変な時だと思いますが、赤ちゃんが並んでいる姿はかわいいですよね。記事読んでくださって嬉しいです^^
>こはる5296さま
コメントありがとうございます!わー、我が家の双子と同じくらいの週数&大きさ!!そんな双子さんご本人に読んでいただけたなんて、すごく嬉しいです^^
うちの双子も同じような感じで、保育器の中で片方のアラームが鳴ったらもう片方も…という感じでした。こはるさんのお母様のお気持ち、すごく共感します。うちの双子も、こはるさんのようにすくすくと成長してくれることを願うばかりです。
小さく生まれて、赤ちゃんの時からたくさん心配しましたし大変なことも多かったですけど、それでも2人が一緒にこの世に生まれてきてくれたことをすごく幸せに、誇りに思っています。きっとこはるさんのお母様も同じだろうなと思います!
コメントいただいて嬉しかったです。どうもありがとうございます^^
年子です。双子ちゃんちの大変さは想像を絶する… 双子家系なのでドキドキしてて、でも二回とも単胎でなんとなくホッとしたような寂しいような。。
平等と公平はうちでもとてもテーマ。男女だし。とてもとても参考になります。ありがとうございます。
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