取るに足りない休日

休日というのもあり、色々と欲しかった物を物色しようと出掛けたのはいいものの

目的であった中古品のオーディオや楽器などを取り扱っている目当ての店は無くなっていた。辺りには誰も居なくて一匹の痩せた猫が日向ぼっこしているだけだった。

店が無くては如何ともしがたい。諦めて帰るしかないのだ。と言うわけで心逸らせていた上機嫌の僕の気持ちは打ち消され、何て事のない休日のドライブになった。

それにしても忍びない思いだ。気軽に暇な時間を選らんで足を運んでいた店が無くなるという事が、諸行無常とは言えど何だか寂しい気持ちにさせられる。

物が売れない世の中とはいえ本当に良いモノを見極める眼さえ人間は退化しているように感じると同時に価値あるものにはそれに相応しい対価を払う慣習さえ忘れてしまったように思う。無常感。

これといってその他、別に用も無かったのでコーヒーを飲み、Oreoをかじり、ステレオの音量を細かく調整してModern EnglishのI melt with youを鳴らしながら地方にありがちである美しいというには程遠いシステマチックな景観を横目に帰路に着いた。

https://youtu.be/LuN6gs0AJls



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