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それは無邪気な

ばかばかしい、と一蹴されるような事。そんなことに時間、エネルギー、費用を投じて真剣になる。子供の頃の好奇心のまま、荒唐無稽な想像の果ての、止まらない衝動。そこには仲間がいて、遊びは仲間との意識をつくる。

スタンド・バイ・三―   死体探しなんて。子供だからできたこと、などと思わないこと。いい歳をして、と溜息を吐けばいい。中年の僕らは真剣だった。それから数年して、探していた死体の人は実はぴんぴんして生きていたことを知って、大笑いをした。

あの馬鹿馬鹿しさを大笑いして、真剣に死体探しをやったあの時間を共有できたことは、今でも、これからも輝く記憶のまま。子供だからできたことも、大人になってもその想像力や遊ぶ気持ちがあれば、いくらでも宝の記憶を増やすことができる。それだけが来世にまで運べる財産となる。



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