見出し画像

私が引退馬活動をする理由

※はじめに
ウマ娘ファンの方の目に留まりやすいよう、あえてウマ娘アイコンにしてツイートをしておりますが、この記事を読んだからという理由で寄付はされないでください。なぜウマ娘アイコンに設定してこの記事をツイートしたのかは最後の方に書いております。

クラウドファンディング達成のお礼
いつもお世話になっております。スオミアッキです。

7月30日より支援のお願いをしておりました、引退馬写真集クラウドファンディングですが、皆様のおかげで無事目標を達成することができました。

画像1

本当にありがとうございます。
クラファンURL↓
https://ubgoe.com/projects/27

今回は新たに私のことを知って頂いた方、そして今までフォローして頂いていたが、この人よくわからないという方もいると思うので、なぜ私が引退馬活動をスタートさせ、引退馬についてどう考えているかをこの機会に改めて説明させて頂ければと思います。

幼少期の経験
まず最初に、私は特別に動物が好きとか、馬が好きというわけではありません。幼少期に外国人の祖父の家に遊びに行き、そこでよく馬やロバ、牛と一緒に生活していました。

その中で動物それぞれが役割を持ち、人間と一緒に住むパートナー的な存在という認識を持つようになっていました。

あるアニメの影響
私はいわゆるオタクと呼ばれる人間です。
アニメが好きで、ことあるごとに影響されてきました。
某戦車アニメに影響され、ロシア、ドイツ、フィンランド、ポーランド、スウェーデンへ旅行したりと、とにかくアニメに影響されると暴走する癖がありました。

画像2


そんな私が2017年に出会ったアニメで(正確には当時ゲームのみの告知でしたが)ヒシアマゾンに出会い、競馬というものに強い関心を抱きました。

今でも忘れないのですが2018年、牧場で働いてみたいとツイートしたところ、北海道の牧場様から声をかけて頂き実家の都合もありそこまで長く働くことはできませんでしたが、お産、馴致、育成など様々なことを学ばせて頂きました。

牧場をやめた後も競馬に対する探究心は無くならず、日々競馬について時間さえあれば調べていました。その結果本職ではありませんが、馬主さんの諸所のお手伝いや海外の馬主資格習得のお手伝いなど、競馬の世界に携わらせて頂いております。

それに並行する形で、引退馬という存在を多くの方に知って頂きたいという思いから、ハルウララさんをテーマにした「うららのしあわせ」という写真集を出版、ウマフリさんで引退馬に関する記事を執筆させて頂いたりと、多くの方のご協力頂き、引退馬支援活動に携わらせて頂いております。


なぜこのタイミングで今回のクラウドファンディングをはじめたのか
もともと今回のような写真集を出版したいという思いもあったのですが、昨今の引退馬×クラウドファンディングに疑問を持ち、引退馬ファンの皆様、特にウマ娘から競馬を知り、引退馬に興味を持たれた方に、引退馬というものについてしっかりと知って頂きたいなと思ったからです。

皆さんは行き先がなく馬肉になってしまう馬達を見てどう思いますか?
「可哀そう」
ですとか
「助けてあげたい」と考えると思います。

過去に募集されていた引退馬のクラウドファンディングの中で
「馬が可哀そうだから助けてあげたい!」
「見捨てるわけには行けません!」


と競馬ファンの感情に訴えかけているクラウドファンディングを何件か見ました。目の前の1頭を救うことを否定しませんが、感情に訴えかけるような文言を書いて、多くの方からお金を集める方法が本当に引退馬の為になるのかという疑問がありました。

個人的に一番怒りが沸いたのは
「ウマ娘ファンの方に知って欲しい!!」
「ウマ娘が好きならば!!」
とまだ競馬の世界に足を踏み込んだばかりのウマ娘ファンを安易に誘導するようなクラウドファンディングです。自分を肯定するような言い方になってしまい恐縮ですが、ウマ娘リリース後前後でウマ娘の"ウ"の字も出てこなかった方達が、寄付金を募る為に都合よく「ウマ娘」という単語を使っているようにしか見えませんでした。

まず第一に「ウマ娘関係ある...???」と思いましたし、案の定そのクラウドファンディングをよく調べず寄付をしてしまったウマ娘ファンの方もいらっしゃったようで、その寄付したお金がどのような使われ方をするのかしっかりと考える時間はあったのかな?と心配になりました。

詳しくは書きませんが、馬の余生を保証していないのに
「馬が可哀そうだから救いたい」と書いているクラウドファンディングや
「余ったお金で○○したい」と全然馬に関係ない用途に使われるクラウドファンディングがあったりと、引退馬支援をうたいながら個人的に納得できないことが多々ありました。

私はネガティブな感情に訴えかけたり、その時その時のトレンドに乗っかりお金を集める手法が嫌いです。
そんなことを続けていてもいつか「またか」と飽きられるようになり、救えなくなるのではないかと懸念しています。

また定期的に「馬肉にするのは可哀そう!!競馬廃止!」
とDMをくださる方がいらっしゃいます。

確かにまだまだ健康な馬達が死んでしまうことは悲しいことですが、その問題は「競馬廃止!」だけで済む問題ではないのです。

こういう方たちは馬主さん、生産牧場さん、肥育場の皆様を悪魔のような書き方をされることが多いですが、馬肉を減らすために一番協力を得るべき方たちは誰なのかというのをまず考えなければいけません。

まぎれもなく馬主さん、生産牧場さん、肥育場の皆様です。

1番協力得るべき方たちを批判し続ける限り、何も始まりませんし状況は好転しません。今回は本筋ではないので詳しくは書きませんが、何事もネガティブな感情や、非難するだけではよくならないというのを知って頂きたいです。

ではどうすればいいのか?

私はポジティブな感情で多くの方に引退馬のことについて知って頂く方が、10,20年後に引退馬を取り巻く環境を改善することができるのではないかと考えています。

ポジティブな感情とは何か?
それは
「馬に乗ってみたい!」
「馬に触ってみたい!」

といった好奇心や興味です。

画像3


この好奇心や興味が何を生み出すかというと、引退馬達の需要です。

人間が働いたり、何か結果を残せないとお金をもらえないように
馬達にも活躍し、必要とされる場所が必要なのです。

人間には年金等の福祉がありますが、引退馬の場合殆どありません。重賞馬にはJRAから支援金が出ていますが、1か月馬が生活するために必要な額の半分にも満たないと思います。

なので引退馬達には働く場所が必要なのです。

引退馬達に働く場所を提供するためにはどうするか?
それは引退馬達の需要を増やし、活躍の場を広げることだと考えています。

ではその需要を増やすためには何をするべきなのか?
そのスタートラインが引退馬を知って頂くことだと考えていました。

なので今回、様々な役割を持った引退馬達を紹介する写真集を企画させて頂きました。引退と一口に言っても色々とあり、馬それぞれが自分に合った余生を辿るという事を写真集を通じて多くの方に知って頂けたらと考えています。そして写真集をきっかけに、馬に乗ってみる、馬に会いに行きたいと思ってくださる方が増え、少しでも馬引退馬の需要が増えるお手伝いができればと考えております。

ありがたいことに私の趣旨に多くの牧場様が賛同してくださり、無事企画をスタートさせることができました。

そして無事、目標金額を達成することができゴールへ向けて1歩前進できたと考えています。

本当にありがとうございます。


最後に
この記事の最初に
「なぜウマ娘アイコンにしてこの記事をツイートしたかは最後の方に書いております。」と書かせて頂きましたが、最後まで読んで頂けるとその理由がお分かりいただけたかと思います。

ウマ娘を通じて競馬、引退馬に興味を持っていただいたウマ娘ファンの皆様にしっかりと引退馬に関する知識を付けて頂き、自分なりの引退馬支援を考えて頂き、引退馬支援をして後悔をして欲しくないからです。

クラウドファンディング開始から約一か月はできる限りTwitterからウマ要素はできる限り除いてツイートしてまいりましたが、今回の内容を多くのウマ娘ファン、特にウマ娘から競馬を好きになった皆様に読んで頂きたくてウマ娘アイコンにして今回の記事を投稿させて頂きました。

私は今25歳です。競馬界の先輩方から見ると当歳(0歳)も当然の年齢です。
社会的地位もコネクションもない私が今回のクラウドファンディングを成功させることができたのは、間違いなくご協力してくださった皆様のおかげです。

クラウドファンディング成功と言ってもスタートして1歩目を踏み出したのと同じです。皆様のご期待にお応えできるように、今回の企画だけではなく、10年、20年後に「あの時写真集買ってよかった!」と思って頂けるように頑張ります。

また何か進展がありましたらTwitterかブログの方に記載させて頂きます。

スオミアッキ🥕

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?