チケット争奪戦に敗れ、東京千秋楽を配信で観劇
ライビューを予定していたのですが、なぜか抽選申し込みをすっかり忘れており、楽天TVの配信を利用しました。

楽天の生配信は初めて利用したのですが、一部は約90分の間に4回くらいクルクル、ブチブチ音がひっきりなしに入る、音声がずれ映像より遅れている。とまあ残念な結果でした。
二部は一部よりは改善されたものの音声のズレはそのままでした。
音声のズレってけっこうストレス感じました。

他の配信ではそんなことまったくなかったので、楽天と相性悪いのでしょうか？
ちょっと残念な千秋楽になってしまいました。😿

作品としては申し分なく、月城かなとさん演じるギャッツビーからは資産を手にしてもけして幸せではないという暗さが伝わってきました。少し影のある男役が似合いますよね。

鳳月杏さんのブキャナンは自分たちは選ばれた上流階級一族なのだからこのくらい許されるし、こう生きるのが当たり前だという傲慢さに憎たらしいと感じることも有りますが、それでも一応埋葬に来るあたりは多少の贖罪の念があるということでしょうか。

風間柚乃さんのキャラウェイは良い人なんだろうけど、押しに弱いというか、やや流されるところがあるというか。そもそも知り合ったばかりのお隣さんとまた従妹との再会の手助けをしちゃうんですよ。
彼もおそらく戦争を体験して、人間なんていつ死ぬかわからない、だったらある程度はしたいように生きるべきだと多少は思ったのでしょうか？

海乃美月さんのデイジーはとどのつまり上流階級を捨てられないし、自分ではなにも決めないおバカちゃんな女として生きていくしかないのでしょうね。そうやって死ぬまで生きていられるなら、それに越したことはないでしょう。本来、上流階級というのは資産を減らさずに次代へ受け渡すことを至上命令としています。それでいくと今のままの彼女ではその努めを果たせそうにないですね。

せめてブキャナン夫妻がデイジーの罪をギャッツビーに擦り付けたという事実を一生の贖罪として、慈善事業に積極的であることを祈ります。

ギャッツビーは資産家になるために時代を利用してそれなりに悪事を働いていただろうけど、けっきょく一番良心的な人だったな。

グレート・ギャッツビーの時代も世界恐慌の少し前、この作品に登場した人々はどんな風に乗り切っていくのでしょうね。
キャラウェイは証券マンだから失業するんだろうな。
ブキャナンも相当資産を減らすでしょう。そうなったらデイジーはブキャナンを捨てるのかな。でも実家だって没落して、帰る家はないような気がする。
この先の政治経済を知っているからこそいろいろ妄想できるので、世界恐慌前が舞台の話は面白い。