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LINEオープンチャットで出会ったキモい男の話

はじめに

女性の皆さん、ネットで、変な男に遭遇したことがあるだろうか?

女性だったら、人生において、以下のような理由で、異性からの誘いを断ることはあると思う。

例:あなたとはしたくない(心の声)
 :許容範囲外
 :タイプじゃない
 :話が面白くない

こういった理由でお断りした経験はあるのではないだろうか。

私が今回皆さんに共有したいと思ったのは、私が、「色んな意味で、こいつキショいな」と思った男とのやりとりである。色んな意味できしょい、というのは例のような「ただ単純にタイプではない」、「見た目がよろしくない」だとかそういったことではない。もっとわかりやすく言うと、「全てにおいてツッコミどころ満載の男」とでも言うべきかな。

ただ、前置きしておきたい。

私はこの男を、別に恨んではいないということだ。某芸能人のように、別にネチネチとエンドレスに相手の悪口を書きたい訳でもない。何か個人情報を流出させたいわけでもない。
そう、ネタとして、とりあえず書いておこうか。というノリである。
しかし、あの女が書いたとバレてしまうと厄介だ。皆さんには、あまり細かいところを追求しないで頂きたいものだ。

念押しするが、これを見ているみなさんは、「付き合った男への恨み節」とか「相手の悪口」だと捉えないでほしいのだ。(そもそも付き合っていないけど)どうか、「面白い生き物の話」だと捉えてほしい。この広い地球では、どんな生き物も頑張って生きている。あなたも私も、同じ生命体だ。私の生き物観察図鑑を読んでいただき、笑ってもらえただけでも、吐き出す甲斐があるというものだ。
ということで、この記事は、世の中には愛すべきこんな奇妙な生き物がいる、と楽しんでくれたら幸いだ。

そもそも私がLINEオープンチャットに入ったきっかけ

本当になんとなくやってみただけなんだよね

皆さんは、異性とどこで出会っているのだろうか。
私の体感から、今の時代は、やっぱりネットで知り合うことが圧倒的に多いんじゃないかと考えている。近所で出会う、お見合いをする、なんてのは昔の話。今はネットで知り合って、付き合ったり、結婚する、そんなのは珍しくない。
今からする話も、私が、LINEオープンチャットを趣味がてら楽しんでいたときに起きた出来事である。

ここで、よく知らない方に、念のため、LINEのオープンチャットについて詳細を記しておこう。
オープンチャットとは、興味関心事や日常生活に密着した話題についてトークルームの中で会話や情報交換が楽しめるサービスだ。
現在、このトークルームはたくさんあり、とある芸能人のファン同士が語らい合うトークルームや、政治系の話をするトークルーム、同じ志をともにする仲間たちで語らい合うトークルームなどその内容もさまざまだ。
参加ユーザーはそれぞれのトークルームに違うプロフィールで参加することができるのだ。

私は、ある時期から政治に興味を持っていた。きっかけを持ったのは、日曜討論の動画で、当時NHK党の幹事長だった黒川敦彦が出ているのを見てからだ。

司会やあの茂木までを無視をし、唐突に綾野剛の話を始め、「あべのせいだ~♫」と歌い出す、黒川敦彦の言動に度肝を抜かれた。しかも、静止されても、何度も続けている。そして、最後までさりげなく、シー・アイ・エー・エージェント♫と、振り付けを完遂している。私は、お腹を抱えてゲラゲラ笑った。爆笑だ。なんで歌っているんだ。こいつ、頭おかしいんじゃないか。私は、元々、面白いやつが大好きなのである。いつでも、やりたいことをやっちまえ的な精神を持っているやつが大好きだ。
よし、私は、今日からこいつのファンになろう。応援してやろうじゃないか。色々調べていると、黒川敦彦氏は、YOUTUBEで自分のチャンネルを持っているようだ。なにやら新しい国民の運動LINEオープンチャットというところで、人集めをしていた。
さっそく、チャットの中を覗いてみると、本人が「皆様、黒川敦彦です」と普通にトークをしている。
いや、面白すぎるやろ。すでに普通に本人いるんかい。アイコンだけで吹き出しそうになった。こうして、私は黒川敦彦のLINEオープンチャットに潜入したのである。

オープンチャットから追い出された男


オープンチャットは意外とコミュ力がない人が多い

かくかくしかじかで、黒川敦彦のLINEオープンチャットに入って早数ヶ月。
他にも、私は色々なチャットに潜入し、トークを眺めていた。
「うーん、つまらない」。
私はそうそうにつまらなさを感じていた。なぜつまらないのか?
それは皆が皆、自分の話をしたがる人間ばかりだったからだ。
みなさんも、チャットルームと聞くと、皆でわいわい、トークをしている楽しい空間に思えるだろう。
だけど、実際は、そうではない。基本的にトークルームは、みんなに話をしたい人が一方的に話をする場になっているのである。実際には、コミュ力のない人間のほうが多いのではないだろうか。
そして、オープンチャットは、独裁が行われている場でもある。
同じ志を持つ仲間が集まるオープンチャットなので、少しでも毛並みが違う人間は、排除されたり、うざがられる傾向にあるのだ。
少し意見が違う人間や、空気を読まない人間、輪を乱す人間は、遅かれ早かれ、追放される運命にある。
そして、どのチャットにも、必ずリーダー的な存在がいる。入ったばかりではわからないが、チャットを開き、しばらく見ていると、リーダーが強い権限を持っていることが分かってくる。
そして、大体どのチャットでも、より気の合うメンバーだけ内輪で集まり、プライベートでやり取りを行っている。
その輪に入れなかった人間は、いつまでたってもよその人扱いだ。
また、オープンチャットでは、リーダーの機嫌を損ねると、追い出されかねない。リーダーの言うことに異を唱えたり、喧嘩でもしようものなら、ブロックされ再入室できなくなる。平和に見えるチャットの世界では、日々残酷なことが行われているのだ。まさに、日本社会の縮図である。

ある日、私はいつものように、色々な政治系のオープンチャットをぼーっと眺めていると、一人の男が、(チャットで)何かわめいていた。
「皆、大物とかに、直接働きかけませんか。著名人に訴えて話題にするしかないと思いますよ。」「本当に変える気あるんですか?ここの人たち、日本人って感じっすねぇ」
お、なんだこいつは。
久々に威勢のいいやつではないか。先ほど説明したように、私は、こういった感じのやつが大好きなのだ。
私は、生まれつきメンタルが弱く、すぐに心がやられてしまう。
だけど、そばに威勢のいいやつがいると、私は元気を取り戻すことができる。スーパーウーマンに変身できるのだ。
そして、その時の私はこいつと同様に、政治系のチャットの奴らにもうんざりしていた。
いつも眺めているだけだった私も、このとき気づいたらこいつに便乗していた。
「そのとおりだと思いますよ。ここの人たちは結局変える気はないのだと思う。」
私は、思いっきり喧嘩を売っていた。そいつに100%同意していた。
その男は、「おおっありがとうございます。本当そうですよね。なぜ自発的に動こうとしないのですかね。ここで語らっていても何も変わらなさそうです。」と喜んでいた。
男は続ける。「賛同者はいますか。僕が部屋を作ります。一緒に来てください。」おお、なかなか気概のあるやつじゃないか。
私も行ってやろう。なんだかよくわからない男だけど、なんか面白そうだ。退屈していた私は、その部屋に入ってみた。
あろうごとか既にルームが作られていて、私の他にも、数名ほどメンバーが入っていた。
そして、元のルームの方では、リーダーがぶちギレている。「こいつは荒らしだ。二度と入ってくるな」と告知がなされ、威勢のいい男は、元の部屋では速攻でBANとなっていた。
こうして、この男と私のやりとりが始まったのだ。

男と私のやりとり

ひょんなことからスタート

こうして、タイトルにある男と私のやりとりが始まったのである。ひょんなことから、男とチャットルームを抜け出し、仲間となった私。
なんとなくついてきたものの、この男について何も知らない私は、とりあえず会話しようと思い、適当に政治の話をしてみた。
すると、あろうごとか私と同じ考えを持っている。
今の日本はダメだ、このままでは外国勢力に乗っ取られる、と黒川敦彦のつばさの党と同じようなことを言っている。
私は、この男、結構気が合うのかもしれないぞ、と思った。向こうも私に惹かれているようであった。
そう思ってだらだらと返信を続けていると、いきなり男にこう切り出される。
「ちょっと踏み込んだ話がしたいので、別の部屋を作ります。モモコさん(注:仮名)だけ来てもらっていいですか。」と男に、二人きりになろうと提案されたのだ。
ちょ、いきなり二人きりかい、踏み込んだ話とは、一体なんだろうか。
何かプライベートなことを色々問われるのだろうか、と驚いたけど、断るのはなんとなく躊躇われた。
あ、いいですよーといいながら、その男が作ったトークルームに私は入ってみる。その男の名前は「リョウ」となっていた。メンバーはリョウと私になっている。
「モモコさん、来てくれてありがとう。実はね、僕、あの部屋のメンバー、信用ならないんですよ。」と、男はいった。リョウが作った仮部屋は、全員で8名ほどのメンバーがいた。ただ、私達以外、ほとんど話をしていなかったのだ。
あ、たしかにそうですよねーと合わせながらも、私は、ほぉほぉ、信用できないのか。お前の部屋にわざわざ来てくれたのに、感謝とかは特にないのだな、意外と疑い深いやつなんだな、と思っていた。
てっきり私は、このリョウと名乗る男のところにあのチャットからわざわざ来てくれたということもあって、メンバーは知り合い同士なのかと思っていたのだ。
しかし、このリョウいわく、そうではない様子なのだ。
「大体、あのNORIさんという方、なんで無言なんですか」と男は言う。あ、たしかに無言でしたね、と打ちながらも、いや、みんなお前のように暇じゃないからだろう、と心のなかで突っ込んでいた。
チャットといえど、よく知らないやつについてきて、速攻でべらべらおしゃべりするやつのほうが少し怖い。
でも、リョウはトークルームで話をしない人間が嫌いな様子だ。何やら憤慨している。もしかしたら、私ももっとトークテーマを投げかけなければいけないのだろうか。
色々思いを巡らせながら、とあることに気がついた。
わかった。この男は、ごちゃごちゃいっているけど、要するに私のことが気に入ったんだろうな、と。
さっきから遠回しに、桃子さんとはなんか同じ空気を感じる、いつか二人でお酒でも飲んで、オンライン飲みしたい、みたいなことをペラペラと語っている。
そうか、この男は、私と二人きりになりたかったんだな。なら最初からそういえばいいのに。
私は、この時点で、この男の遠回しな言い方にちょっと違和感を感じていた。
そんなこんなで、他のメンバーやチャットの人間のことについて話して、この男とは、そこそこ盛り上がった。
気がつけば、日が暮れている。ここまでチャットで長話したのは久々だった。

ん?なんかおかしいぞ?

いきなりのアイコン変更

翌朝、私のケータイのLINEを開くと、通知が来ていることに気づいた。
リョウという男との部屋(トークルーム)だ。
そうだった、私は昨日この男とトークしていたんだな、と思い出す。
トークルームを開くと、昨日のリョウという男から「モモちゃんおっはよーん♫今日は仕事なので朝から準備してるよ。」といったメッセージが来ていた。
私は一瞬、目を疑った。
リョウという男のアイコン画像が変わっている。
昨日は、たしかレゲエな感じのアートのアイコンだったはず。
今見ると、アイコンの写真がオレンジレンジの男性メンバー「RYO」に変わっている。
私は、オレンジレンジのRYOが割と好きだったから、知っているのだ。

お前はただのリョウでRYOではないだろ

っていうか、お前は一般人のただのリョウじゃないか。リョウだからって、アイコンをオレンジレンジのRYOにするなよ。ややこしい。というかリョウ自体、本名でもないだろう。まさか、芸能人のアイコンを使うと、かっこよく見えるとか思っているのかな。
そして、昨日は桃子さん、っていってたくせに、なぜかモモちゃん呼びに変わっている。
たしか、リョウという男が、私より年上だとは、昨日聞いていた。
だけど、いきなりちゃん付けで呼ぶのが、このリョウという男の恋愛テクニックなのだろうか。
残念ながら、私には全てがあまり刺さらない。
果たして他の女なら喜ぶのだろうか。
これを読んでいる方で、この男素敵だな、と思った方がもしいたら、挙手をしていただきたい。
確か、こいつは昨日はもっと真面目な感じで、「皆さん、日本人って感じですよね。」とドヤ顔で言っていたはずだ。
私にも、踏み込んだ話をしたいです、とか奴らの信頼度がどうとか堅苦しいことを言っていたくせに。
それに、おっはよーん、ってなんだ。これがリョウという男の普段のテンションなのだろうか。もしかすると、大層な事を言っていたけれど、本当は普通のひょうきんな兄ちゃんなのかもしれない。
そんなことを思いながら、「お仕事なんですね!私、勝手にリョウさんのこと、経営者とかフリーランスだと思っていました😁」と送ってみた。
これは、実は本音だった。
あれだけチャットといえど大勢の前で「日本を変えませんか!」とイキっているぐらいなんだから、経営側でないとおかしいと思ったのだ。
すると、リョウは、しんみりしながら「会社員ですよ…。普通の庶民です。FIREしたい。」、「資産とかもないし。今、もうちょっと家賃が安いところに引っ越ししようか迷っているんだよね。」こう答えた。
まさかの社畜。
そして、日本を変えたい、って言ってるくせに、資産もなにもない、周りの数少ないメンバーも信頼できない。それどういうことなんだ。
せいぜいできることは自分の今いるチャットルームの壁紙を変更することぐらいじゃないか。せめて引っ越しぐらい迷わずやれ。

私は、本当に最初のうちは、この男に、好印象を抱いていた。
面白そうだな、まぁまぁいーかんじの男じゃないのか、って思っていた。
でも、今のところ、面白くもないし、今後も面白いことが起きそうにないな。
そんな風に思っていたとき、リョウがこのような提案をしてきた。
「モモちゃん、よかったらあちらのチャットで俺の悪口言われてないか、見てきてくれる?俺、BANされたから見れないんだ。」
驚くことに、リョウが私にあちらのチャットで悪口を言われてないか見てきてほしいとお願いしてくる。
そんなに悪口を言われていないかが気になるのかこいつは。
まぁ暇だからいいけれど、普通、そんなことクヨクヨ、大の男がきにするものなのかね…。
私はあちらのチャットを、見返してみる。
案の定、リョウの話など誰もしていない。
そりゃそうだろうな。誰もこんな男に関心はないだろう。
「誰も悪口なんて言ってなかったよ」私が報告すると「ほぉ」とリョウは言った。「あのチャットの奴らは許せない。あとで絶対にし返ししてやる。遊んでやろうよ。」と私に宣言した。
それからというものの、リョウは、自分ではない名前でそのルームのサブルームに入り、ひたすら自演を行っていた。
今だから言うけれど、私はリョウをかばう行為は全くしていない。
私は、別にそこまでお人好しではない。
やつをかばっていたアカウントは全部奴自身である。

なぜか、テレグラムでの通話の誘い


なんでテレグラムやねん

それからも、このリョウという男からは毎日のようにメッセージが来た。
説明したとおり、私は最初のうちは、この男に好印象を抱いていた。
だけど、「思っていたほどいい男じゃないな」「むしろ全然ダメ男じゃねーか」とかなり早い段階で気づいた。
でも、私は、押しに弱いので、私のことを信頼している、もっと仲良くなりたい、関係を続けたい、と言う男を断りきれず、なんとなしにやり取りを続けていたという感じだ。

そんなこんなで、すでにこの男とやりとりを始めてから、二週間ぐらい経過していた。
そんな私の思いをよそに、その男が「ももちゃん、よかったら通話できるよ。する?」、「俺は、落ち着く声だねって言われるよ」
こんなふうに私を誘ってきた。
しかし、電話番号を教える様子はない。
ん?LINEを直接教えあって、LINE通話するってことなのかな?と私が戸惑っていると、リョウはドヤ顔で、テレグラムのアプリのURLを送信してきた。

※テレグラムはロシア発のチャットツールであり、メッセージ機能だけでなく、音声通話やファイル交換などの機能も充実しており、LINEのような機能をもつアプリです。

テレグラムアプリより

テテテ、テレグラム?
テレグラムって、振り込め詐欺、違法薬物の運び屋なんかで知られているアプリではないか。

私は唖然とした。そもそも、連絡を取り合うときって、携帯番号を男の方から教えてくるものじゃないのか。
そもそも、なんで、そこまで素性を隠す必要があるのだろうか。
もしかしたら、この男は詐欺集団に関与でもしているのか。
「いやいや、なんで普通に電話しないの。たしかに、私は教えるの怖いよ。でも、リョウくん側が私をそんなに怖がる意味がわからない。なんでテレグラムなの。」
私は、言い放ったが、リョウという男は平然と言う。「まだ会ってないから。疑心暗鬼になっている。ももちゃんと、来週会えるなら教える。」

…言っている意味が、マジで、わからない。
普通、会いたがっている男のほうが、女を安心させるために「いつでもかけてね」とかっていうのではないか。
そもそも、「私と会えるかわからないから、教えない」という論理が意味不明なのである。
私と会うためにはまず、お前がまず、私から信頼されなければいけないのではないか。
私は、それならもういいと伝えたが、リョウは「もうちょっとまって。しばらくは、テレグラムでお願い。通話したいんだ。」と話を終わらせようとする。
思い返してみれば、私がこいつを見限ったのはこの男気のなさというか、どこまでもテレグラム愛用者だったという点が一番大きい。
皆、テレグラムを使って通話したことはあるかい?
私は、このリョウという男は、マジで、どこかの集団から追われているのだと今では思っている。

写メをぼかして送ってくる

他にもこのリョウという男は、おかしなところがある。
女性の方ならわかると思うけれど、私は、顔を知らない男と延々とチャットをするのは怖いから、無理である。

そんなリョウは、自分の写メを一切送らずに、こういってきた。
「来週そっち(私の家の近く)に行く予定があるんだ。会えない?」
それなら、普通に前段階で写メを送るのが普通じゃないだろうか。
私はこいつと会う気はさらさらなかったが、「いいよ、でも、私は、顔もわからない人と会うことは絶対にない」というと、「会う日程と時間がしっかり決まったら送るよ」と意味不明なことを言ってくる。
それでも、写メがないと約束なんてしない、と私が言い放ってやると、たびたび返信が止まるのだ。
私は、なんとなくこの男の顔が見たくなった。
どんな顔をしているんだろう。
けして、この男に恋しているわけではない。
ただの興味本位である。
なので、私は、「もういいから、とりあえず、写メを送り合おう」という話をして、私の方からすぐにその場で写メを撮り、送った。
ちなみに、私は、よく可愛いとかスタイルいいとか言われてきたので、外見にはまぁまぁ自信がある。
仲良くなれば、何枚か写メ交換することなんて、今どき、なんとも思わない。というかそれぐらい、別に普通だよね?
そしたら、渋々と、男から、その3日後に写メが送られてきた。
しかし、肝心の写真を見てみると、ぼかしが入っていて顔がほとんどわからない写メだったのだ。
なんでこんなに遅いの?というと、「ダサいと思われたくなくて、よく写っているのを探していた」という。

その割には俺はイケメンだよ、とアピールしてくる

ちなみに、この男は「俺は絶対にハズレではないと思うよ」、「イケメンって言われるよ」と最後までアピールをしてきた。
だから、写メ交換しよっていってるのに、三日後に自分の顔はぼかして送ってくる男。
すごく卑怯だ。そして、意味がわからない。

会社名を考える男

私と彼は主に政治の話をすることが多かった。
そこで、私は思いつきで言ってみた。
なんか会社みたいなのを隠れ蓑にして、資産とか備蓄とかするしかないのかもねぇ。
すると、彼は真剣な顔をして、「ううむ、色々考えなければいけないな」という。
そして、いきなりグーグルのスプレッドシートのようなものに、家の間取りや、私とリョウの名前を書き、イメージ図みたいなものを書き出した。
もちろん、私はドン引きだ。
しかし、リョウという男は何やら楽しんでいる様子。
それからというものの、スプレッドシートは、見るたびにどんどんと何かが書き足されていく。
ある日「会社名はこれでいいかな?」、「二人の愛をイメージしてみた」といって驚きの会社名まで考えてきた。
驚きの会社名はここでは明かせないが、それを聞いた私は吹いてしまった。
そして、あろうごとか、役職まで考えている。
「俺は一度法人成りしたことあるから。俺が、社長で、モモちゃんが営業をやってくれないかな。」
いやいや、おかしいじゃないか。なぜ私が営業に回らなきゃならんのだ。
そもそも、会社のアイデアだって、私のアイデアだ。
そして、お前は生粋の社畜だろう。
というか、私との将来をそこまで考えているのにもかかわらず、電話番号を教えないのはなぜだろう。
顔をぼかした写メしか送らないのはなぜだろう。
こちらはお前に愛はないけどね。

さいごに

いかがだっただろうか。
ちなみに、このリョウという男に対しては、私の堪忍袋の緒が切れてしまい、私の方から完全にフェードアウトした。
リョウは「電話できるよ?」、「運命だと思っていたのに残念」と取り乱していた。
なぜか今でも私がどこかのチャットにいないか探している様子である。
しかし、私はLINEオープンチャットは既に退会し、どのチャットにも入っていない。
チャットにはきっと、こんなリョウのような変な男しかいないだろうなと思っている。
書こうかどうか迷っていたが、吐き出すことによって誰かが笑ってくれるのなら最高のデトックスになると思い、書いてみることにした。
リョウという男が、今もナヨナヨとどこかで生きているのかと思うとなんだか笑えてくる。
とりあえず、世の中には不思議な生物がいるものだ。


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