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宝くじってシュレディンガーの猫じゃね?|生と死が重ね合わさる不思議空間の話。

どうも、草冠です。


今回の記事は…

「聞いたことあるようで中身よくわからない」シリーズ!

第二弾!

という事で!

有名な思考実験、「シュレディンガーの猫」について、今回は解説していこうと思う!

(解説って程のもんでもないけどね…)


いや、なんでこのテーマなのさって話なんだけどね、

この前、年末ジャンボを買いに行ったわけですよ。


1万円分、購入しました。

「数学が好きなら期待値は圧倒的にマイナスなのわかるでしょ」

って耳が痛くなる言葉が来るのは百も承知。


確かに、お金は欲しい、10億欲しいよ。くれるなら。


でもそんなの当たんないってことも重々わかってる。



じゃあ何で買ってるの?って聞かれたら、

もう、あの番号一つ一つを確かめていく作業の間に感じるドキドキ感。



当選番号発表前なら、

「この10枚の束の中に億を超えるくじは絶対にない」

とは完全に否定できないあの矛盾感。


あの何とも言えない体験を1万円で買っているんだと思う。


そう考えると1万円はちょっと高いのかな。(笑)


合理的に生きている人にはちょっとわかりずらい、

これが共感できるあなたはギャンブラー(?)な、そんな感覚を味わうのが楽しいんですよね、宝くじって。


ここまで読んで勘のいい人は「あぁ~。」ってなったかもしれないんだけど、

この宝くじの話に「シュレディンガーの猫」を理解するヒントが隠されている。


「草冠の宝くじ」と呼ぶべきかもしれない。


はい、本題へ行きましょう。

シュレディンガーの猫


シュレディンガーの猫とは…

蓋のある密閉状態の箱を用意し、この中に猫を1匹入れる。箱の中には他に少量の放射性物質とガイガーカウンター、それで作動される青酸ガスの発生装置がある。放射性物質は1時間の内に原子崩壊する可能性が50%であり、もしも崩壊した場合は青酸ガスが発生して猫は死ぬ。逆に原子崩壊しなければ毒ガスは発生せず猫が死ぬことはない。「観測者が箱を開けるまでは、猫の生死は**決定していない**」とされている

Wikipedia

…うん、飛ばしてください、なんのこっちゃって感じですよね。



まぁ概要をばっくり聞いたことがある人はシュレディンガーの猫ってこんな解釈なんじゃないでしょうか。


「箱の中に猫がいて、なんか毒が盛られてて、生きている状態と死んでいる状態が重なり合っている」


…だいぶ乱暴ですけど、だいたいそんな感じ。(笑)



ただこれだと誤解しかしないと思うので、一応補足すると

押さえておきたいポイントは大体こんな感じ。



- 猫は密閉された箱の中にいる


- 箱の中には猫のほかに放射性物質と、放射線を検出する装置(ライガーカウンター)、毒ガス、毒ガスを放出する装置の4つ。


- 放射性物質が放出した放射線を検知すると毒ガスが流出する仕組み


- 放射線性物質は1時間に50%の確率で放射線を放つ


- もちろん毒ガスを吸った猫は死んでしまう


- 1時間後、放射線は50%の確率で放たれたことになるので、猫が毒ガスを吸った可能性(死んだ可能性)も50%となる


- 逆に猫が生きている可能性も50%


- となると、箱のふたを開けるまでは猫が、生きている状態が50%、死んでいる状態が50%と同じ割合、つまり、生きた状態と死んだ状態が混在している事になる


という事だね。



最後の項目がいわゆる「猫が生きた状態と死んだ状態が重なり合っている」と言うヤツです。



これがまぁ不思議で不思議で。



いつこの話を聞いたのかわからないけど、当時の僕はプチパニックになった思い出がある。



普通に考えれば箱の中の猫は生きているか、死んでいるかのどちらかでしかない。



なんだけど、量子とよばれるとてもミクロな世界(いや、もうミクロってレベルでも全然ないんだけど)では、

そういう状態が現に存在するという話だ。


ちなみに、シュレディンガーさんは別にそう言いたかったわけじゃなくて、


「ね。普通に考えたらありえないでしょ、そんなの」

って言いたくてこの思考実験を発表したらしい。


皮肉にも量子のこの特徴をわかりやすく説明するようなメタファーとして有名になってしまったんだけどね。

小さな小さな本当に小さなつぶつぶの話


量子量子と言っているけれど、みんなは量子の事をどれくらい知っているだろう。


割と読者の中には理系の方も多い印象なので、

僕より圧倒的に深い知識を持っている人が多そうだけど、そうじゃない人の為に説明すると…


量子は現状、物質を構成する最小単位の粒だと考えられている、僕たちや、この宇宙を形作る要素の一つ。


光は粒でできているって聞いたことはある?


アインシュタインがノーベル賞を受賞した功績の一つ(光量子論)だね。


それまで、光は完全に波だと思われていたのだけど、

実は本当に小さな小さなつぶつぶだったわけだ。


これには世界も驚いたって話なんだけど、これはまた今度記事にしよう。


こんな風に光まで含む、全ての物を構成しているつぶつぶを「量子」と呼びます。


この「量子」、凄いのは波の性質も持つし、粒としての性質も持っているという事なんだ。


ここ、超重要です。


波の状態と粒の状態という事だからね。


大丈夫かな…大丈夫だよね…(色んな意味で)


でこの量子、実はもっと面白い話もある。


結論から言うと、量子は恥ずかしがり屋なのだ。


電気のつぶつぶである電子くん、彼もまた量子の一つなんだけど、彼にある実験をした。

『光は波なのか?粒子なのか?』
(https://academist-cf.com/journal/?p=2849)

高校物理でこんな図を見た記憶、ないかなぁ。



スリット(隙間)に波を通すとその波が回折を起こしたり、波の波長が変わったりしますよね~

っていうよくある物理の図なんだけどね。


じゃあこのスリット、2つになるとどうなりますか?


っていうと、スリットの先で二つの波が干渉して、干渉縞が出来ますよ~


って話だったの覚えているかな。


ポイントは、小さな隙間に波を送り込むとその波は隙間から放射状に広がるって所だね。

ただの粒々だったら隙間をまっすぐ通ればそのまままっすぐ進むので、

隙間を通り越えた瞬間に方向を変えるって事はない。


この実験を電子くんにもやってみた。


すると波の性質を持つ電子くんも例にもれず、とりあえずダブルスリットに通してみると、

スリットの先のスクリーン上に干渉縞が観測された。


波としての性質を持つから当たり前と言えば当たり前。


今度は電子くんが一人ひとり放出されるようにこの実験を行うと、

今度は点々が干渉縞の形になってスクリーン上に現れた。


つぶつぶである電子くん一人ひとりが、スクリーンに到達したという事だね。


これも、電子くんはつぶつぶなのでまぁそうなるか。


最後に、じゃあこの電子くん、どっちのスリットを通ったのかわかるように実験しようってことで、スリットを観測しながら実験を行った。

するとスクリーン上には、干渉縞は無くなって、二筋の点々の集合体になったんだ。


「…?」


はい、波の性質が消えてしまっているんです。


スリットを通る所を見られている電子くんは恥ずかしかったんだろうね、

波の性質をみんなに見せまいと隠してただのつぶつぶになってしまった。


要はこれ、観測する事によって実験結果が変わる

⇒ 観測という行為が現象に影響を及ぼしているという事なんだよね。



凄くない?



見てるか見ていないか、ただそれだけの違いで量子はふるまいを変えてしまうという事なんだ。



そんな面白い特徴を持った量子。



この特徴が非常に理解しにくいので、シュレディンガーの猫という思考実験がよく例に挙げられるんだね。



シュレディンガーの猫でも死んだ状態と生きた状態が箱の中を観測するまで重ね合わせになっていた。



ダブルスリット実験も同じく、観測するまでは波の性質と粒子の性質、二つの性質を示していた。



だけど、両方とも観測をすると、状態が確定してしまった。



そんな不思議な話がシュレディンガーの猫なんだ。



まぁこれを知っていたからと言って人生が好転するかと言われればそれはわからない。



それに、この性質を活かしたテクノロジーが量子コンピューターだけど、

これも今すぐに僕らの生活に影響を与えるかと言われるとまだ先かな?みたいな部分も強い。



一番最初に出て来る影響は、車の渋滞の解消かな~とか勝手に思ったりしているけど…



量子コンピューターが当たり前に活躍している未来はまだまだ先の話になりそうかも。



けど、実はこんな不思議な、見られているだけで結果が変わってしまう恥ずかしがり屋な世界に僕らは生きていると思うと少し不思議な気もする。

最後に


つらつらと書いてしまったので、文脈的におかしなところやわかりにくいところがあるかも…


でも、それもご愛嬌という事で、これからも色んな視点で記事を書いていこうと思う。


必ずしも君の役に立つ記事を書くとは限らない。



でももしかしたら、新たな気付きを生み出す可能性もあると僕は思っている。


無価値と有価値が重なりあっている状態という訳だ(暴論)


そんな僕の記事を、君が読んだ瞬間に価値ある記事として状態が確定する事を祈っているよ。

それでは、今回はこの辺で!

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