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エイジングはケーブルDACにも有効か?(私見)

こんにちは。あら50りっぷです。
これまでさまざまな中華イヤホンで、箱出し直後の音と80時間~エイジング後の音を聴き比べて来ましたが、巷で「幻想」と言われることの多いエイジング効果が、個人的評価では非常に有効であることを実体験してきました。

ではイヤホン本体ではなく、ケーブルDAC(チップ)についてはどうなのだろう? ケーブルDACは購入直後(箱出し)のままで高音質の伝達が可能なのでしょうか?

そこで、およそ2年間使い続けたケーブルDACと、新たに購入した新品DACで音質比較とエージング後の音の変化をレビューしてみることにしました。

比較対象とした2本は、iPhone13 proとイヤホンをつなぐための<Lightning - 3.5mm ミニプラグ>のケーブルDACで、Amazonで2,000円程度で購入できるエントリーモデルです。

手前がオウルテック製のもの。奥がUGREEN製の新品

2年間エイジング済の旧ケーブル(手前)は、オウルテック製のMOTTERUオーディオ変換ケーブル MOT-LTAUX01-BK (Apple認証 ロスレス 24Bit規格対応可能)で、Amazonの商品詳細には搭載されているDACチップ銘柄の詳細はないものの24Bit規格対応となっています。

メーカーロゴの刻印されている小さな端子の中にDACチップが搭載されている
オウルテック製は両端とも樹脂製、UGREEN製はアルミ合金+樹脂製
UGREEN製のケーブルは、高耐久ナイロン編みで曲げ強度がさらに高くなった


一方、今回新たに購入したものは、UGREEN製 【MFi認定】 Lightning - 3.5 mm イヤホン 変換アダプタ(HIFI音質 高耐久性ナイロン編み24-bitハイレゾ対応 ヘッドフォンジャックアダプタ)で、こちらもDACチップ銘柄の詳細はありませんが、最大24bit/48kHzの高音質出力が可能となっています。
どちらのケーブルも仕様的にはほとんど差はなく、ケーブル長もほぼ同サイズ、価格だけでなく実力的にもほぼ互角と言えると思います。


<オウルテック製MOTTERUオーディオ変換ケーブル>
2年前の箱出し状態の音質は記憶していませんが、2年鳴らし続けた現行の音質はフラットで明瞭です。ケーブルDAC自体が音修飾することがないので、接続するイヤホンの特性をそのまま味わうことができる利点は大きいと思います。端子の抜き差しを相当回数行ってきましたし、通常仕様で折り曲げもしてきましたが、lightning側も3.5mmミニジャック側もトラブルなく、ケーブルも破損や劣化がみられないところをみると、耐久性も十分に高いといえます。ケーブルDACは唯一(これはiPhone側のlightning端子の仕様の問題があるのか)Amazon musicなどで曲サーチをしている間に「プツッ」と曲切れノイズが入ることがあります。曲の視聴中に聞こえることはないため、よほど神経質でなければ問題にならない程度だと考えます。

2年間使用してもノントラブルの耐久性

<UGREEN社製  Lightning - 3.5 mm イヤホン 変換アダプタ24-bitハイレゾ対応 ヘッドフォンアダプタ>
それでは、新品のUGREEN Lightning - 3.5 mm オーディオ変換ケーブル(24bit/48kHz)の箱出しの音からレビューしていきましょう。ケーブルDACをケースから取り出し、上記のオウルテック社製ケーブルと同じ楽曲を同じイヤホンで、同音量で聴いてみます。果たして最初の印象は?

「音に1枚膜がかかったような曇った感じ。メリハリがなく、特に高音域のヌケが悪くてクリアさに欠ける」でした。正直「このケーブルDACはハズレだったかも…」と購入したことを後悔しました。「プツッ」と曲切れノイズが入るのも上記の機種と同じでしたので、これはiPhone側の問題かもしれません。

その後、いくつかのWebレビューを読んで「ケーブルDAC(チップ)にもエイジングが有効」という記事を見つけ、完全に諦めてしまう前に80時間エイジングを行ってみることにしました。希望通り、エイジング後に音質は変化したのかと言うと…。

…まったく別物に変化しました!!(エイジング効果は ”アリ” です)

エイジング50時間を過ぎたあたりから、箱出しで気になっていた高音域のヌケが明らかに良くなり、特に高音域が明瞭に変化してきました。現在は、2年間エイジングしたオウルテック製ケーブルよりも音質がクリアに感じられるのでこちらを常用で使用しています。旧タイプと違い、ケーブル素材が高耐久ナイロン編みという利点もあり、曲げ強度もさらに高くなっているために安心して持ち歩くことができます。

実験追加
ドングルDACにもエイジングは有効か?

USB-Type C直挿しのドングルDAC

イヤホン同様、ケーブルDAC(チップ)にもエイジングが効果的であることがわかりました。同じ理論が成り立つならば、仕様の異なるドングルDACの場合でもきっとエイジングが有効なはずです。

そこで追加実験では、ノートPCで高音質を実現する小型ドングルDACの箱出し音とエイジング後の音の変化を調査してみることにしました。製品はこちらも2,000円程度で購入できるエントリーモデルで、Musehifi M1 USB DAC Type-C to 3.5 mm【32 bit / 384 kHz対応】オーディオドングルです。DACチップの銘柄はALC5686となっており、32 bit / 384 kHzまでの高音質に対応します。非常にビルドクオリティが高く、ミッドナイトグリーンは落ち着いた色でType-C端子に直挿ししていても小型なのでじゃまになりません。逆に言えば、イヤホンケーブルに常に接続して保管しないと無くしてしまう可能性すらあります。

親指の第一関節くらいしかないサイズ

<Musehifi M1 USB DAC  Type-C to 3.5 mm【32 bit / 384 kHz対応】オーディオドングル>
箱出し状態では、ケーブルDACと比べ想像以上に音にメリハリと迫力を感じました。解像度も分離感も十分にあり、音圧も量感も増しているのがわかります。しかし低音域(ベース・サブベース)のバランスが強すぎることで中音域、高音域にまで影響を及ぼしています。楽曲によってはボーカルが低音域のうなりに食われ気味になってしまうこともありました。この製品独特の仕様なのか、この低音域のバランスが落ち着くかどうかが見ものです。

例のごとく80時間エイジングをしたあとに再び同じ曲を視聴してみると…。

ビルドクオリティはかなり良い。アルミ合金製

問題の低音域は量感はそのままに、うなっていた部分が抑制されて、中音域のボーカルがしっかり前に出て聞こえるようになりました(フラットより若干低音強調なのは仕様)。もともと解像度、分離感ともに高かったのでバランスが改善されたことでDACチップの高音質を存分に楽しむことができるようになりました。エントリーモデルでこれだけ効果があるなら、ハイエンドDACチップではさらなる効果が期待できると想像できます。

つまり、

やはりエイジングはDACチップにも効果があった!! という結論で今回のレビューを閉じたいと思います。。。

Amazonで購入する場合:
オウルテック製MOTTERUオーディオ変換ケーブル
https://www.amazon.co.jp/dp/B08KDDWSBR/ref=twister_B08KD3WXBJ?_encoding=UTF8&psc=1

UGREEN社製  Lightning - 3.5 mm イヤホン 変換アダプタ24-bitハイレゾ対応 ヘッドフォンアダプタ
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B086MLBB3F/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o06_s00?ie=UTF8&psc=1

Musehifi M1 USB DAC  Type-C to 3.5 mm【32 bit / 384 kHz対応】オーディオドングル
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BJZ4WW3Q/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1





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