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御相伴衆~Escorts 第一章 第七十五話暗澹たる日々⑤「次のお約束~微かな可能性」

「ご無沙汰しましたね。お元気でいらっしゃいますか?」

 アーギュ王子からの電話に、三の姫は、それを待ち焦がれていた自分に気づく。補完されたと思った瞬間、声はしても、彼が傍にいないことに、何故か、とても、違和感を覚えた。

「貴女の声を聴いたら、却って、寂しくなってしまいました。貴女はどうですか?声が聞こえても、傍にいらっしゃらないことが、こんなにも切ないなんて、かけなければよかったですね・・・」

 三の姫が思っていたことを、アーギュ王子も、口にした。
 そうなんだ・・・、だから、なんか、不思議な感じがするのかな、声だけって・・・

「この週末は、学校はお休みですか?お時間ありますか?また、専用機で、そちらに伺おうと思いまして」
「お仕事でいらっしゃるのですか?何か、国同志のお話し合いとか、あるのですか?」
「いえ、違いますよ。貴女もご存知かと思いますけれど、夏の間にお使いになる、西のお城ございますね。そちらを、桐藤殿が勧めてくださって・・・」
「小さい頃、よく、お父様とお母様と過ごした所です」
「そこで落ち合うのは、いかかでしょうか?」
「えっと・・・」

 どうしようかな。こういうのって、誰かに行っていいか、とか、聞くのかな?

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