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ダンジョンキンギョ

巷では「梅田ダンジョン」などと言われる、大阪梅田の地下街。
大阪で生まれ、キタで育った私は梅田の地下街は目をつぶってでも歩くことができる(大嘘)。
文字どおり縦横無尽な人波を避けて目的地までスイスイ、自分のペースを落とすことなく進むことができる。
但しこれは私の特技などではなく、基本的に梅田の利用頻度が高いほとんどの方はできるものだと思っている。

さて、梅田には阪急電鉄と阪神電鉄にそれぞれ「大阪梅田駅」があり、地下鉄(大阪メトロ)には「梅田駅」「東梅田駅」「西梅田駅」がある。JRは「大阪駅」だ。
以前から薄々感じてはいたのだが、東梅田界隈は若干動きが滞る気がする。動線の悪さなのか、他に逃げ道がないのか、とにかく東梅田駅構内に立ち入ったとたん思うように動きづらくなるのだ。
そんなワケで東梅田界隈では少しストレスを感じることがある。ローカルな話をするが、これがホワイティまで行くとまた「梅田の流れ」になるのだ。
ドラマや映画などで、街の喧騒が一瞬途切れて世界に自分だけが立ち止まっている感覚になり、それがふっとまた喧騒の中に戻る、といったシーンがあるが、感覚としてまさに東梅田界隈はこの喧騒が途切れる空間なのだ。

人にぶつかることなく、歩くペースを落とすこともなく、相手に危険な思いや不快感を与えずに四方八方から現れる人たちの進行方向を予測しながら進み続けるさまは、夏祭りの風景として見られる、大きな水槽の中で泳ぐ金魚と同じだなーなんて思いながら、のんびりした神戸線の電車に揺られた今日の出張だった。

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