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【イベントレポート】未経験から取材ライターへ 私たちの軌跡

取材ライターコミュニティ“ききじょうず”で、4月19日にイベントが開催されました。タイトルは、「未経験から取材ライターへ 私たちの軌跡」。未経験から取材ライターとなった久保みのり(以下、くぼみ)さんとぱんさんに、7つの質問に答えていただきました。

ライターを目指している方や、これから取材の仕事を始めたいと思っている方は必見です!

登壇者

くぼみさん
理系専門職から、取材&シナリオライターへ。キャリアスクールの受講生インタビューや、医療機器メーカーの社員インタビューの取材・執筆などを担当。
X:@kubomisan__

ぱんさん
接客業からSEO&取材ライターへ。キャリアスクールのオウンドメディアやライフスタイルメディアで、記事の企画・取材・執筆などを担当。
X:@0keat

1.ライターになるまでの経歴を教えてください!

くぼみさん:
もともと漢方薬に興味があったので、大学は薬学部に進学。学んでいくなかで実験が好きだと気づき、製薬メーカーの研究職に就きました。

ですが、コロナ禍になったとき、このままでいいのかなと思ったんです。実験をするには、専用の器具や機械が必要なので、出社が必須。さらに妊娠・産育休を経て、復職後の働き方に不安を感じるように。育休中に「何かしてみよう」とキャリアスクールに入りました。そこでライターコースを受講して、ライターになりました。

ぱんさん:
大学卒業後、新卒でニトリに就職しました。接客をしながら、毎日お店の中を走り回っていましたね。同僚から“業務端末”と呼ばれるくらい、商品が大好きで知識も豊富でした。

ですがある日、体力的にも精神的にもキツくなってしまい、休職することになったんです。その経験から、長く続けられるキャリアを歩みたいと思い、さまざまなスキルが学べるキャリアスクールに入会。そこでライティングと出会い、ライターになりました。

2.なんでライターを目指そうと思ったのでしょうか?

くぼみさん:
「自分を使っている」という感覚があったからですね。前職で働いていたとき、妊娠のタイミングであまり実験ができなくなって......。復職後に自分の強みを活かして働けるのか、不安になったんですよね。

でも、ライティングを学びながら構成や文章を作っていると、「自分を使っている」と感じられました。あとは、取材を通して新しい人に出会えるのも魅力的でしたね。文章を書くのは苦手でしたが、キャリアスクールでインタビューライティングを受講したときに、「これだ!」と思いました。

ぱんさん:
キャリアスクール内のライターコースでの、「書いて相手に届ける」という言葉がきっかけです。私は接客業が好きで、大学時代も含めたら8年接客業をしていました。なので、ずっと相手のことを考えて行動してきたんです。

ライティングは、目の前に相手はいないけれど、“相手に届ける”という点で接客業と同じだなと思って。それまで書くことはまったくしてこなかったんですけど、「好きかもしれない」と感じて興味を持つようになりました。

3.未経験からライターになるために、どんなことに取り組みましたか?

くぼみさん:
2つあります。1つ目は、インタビューの自主企画。2つ目は、添削を受けることです。

1つ目の自主企画では、キャリアスクールの受講生にインタビューしました。2〜3ヶ月間、週1本のペースで記事を公開していましたね。今考えると、とんでもないことだと思うんですけど(笑)。動画編集を勉強している仲間と一緒に記事を作ったので、頑張れました。

自主企画ではライティングの練習も実績をつくることもできましたし、インタビュイーさんやその周りの方々がX(旧Twitter)でリプライやリポストをたくさんしてくれたおかげで、多くの方に自分を知ってもらえるようになりました。

2つ目の添削は、キャリアスクールの先輩が開催されていた「個別インタビューレッスン」で受けました。レッスンに参加した理由は、自主企画を添削なしで続けても、成長しないと思ったからです。実際に、プロのライターさんからの添削を通して、仕事として書くときに重要な視点を知ることができました。

くぼみさんが自主企画で公開した記事

くぼみさんがインタビューレッスンで添削を受けた記事

ぱんさん:
初心者すぎて、キャリアスクールのライティングコースを受講しても、あんまり理解ができなかったんです......。まずは自分にあったレベルから始めようと、私でも理解できる書籍を活用して、noteに記事を毎日投稿するところからスタートしました。

最初に読んだのは、いしかわゆきさんの『書く習慣』。キャリアスクールの動画は、書くことを仕事につなげるために作られています。だから初心者の私には難しかったけど、この本は「趣味でもなんでも書けるようになりたい」人向けに書かれているから、私でも読みやすかったです。継続して書くコツを学び、このタイミングでnoteを書き始めました。次に読んだ古賀史健さんの『20歳の自分に受けさせたい文章講義』では、ライティングの基本的な考え方や書き方を学びましたね。そのあとは、実践的な記事の書き方を唐木元さんの『新しい文章力の教室』でインプットしました。

4.ライターとしての最初の仕事は何でしたか?

くぼみさん:
自分が書いた記事で初めてお金をもらったのは、キャリアスクールで行われたライターコンペです。取材の案件では、キャリアスクールの受講生を紹介する記事が最初の仕事でした。

未経験でも仕事をもらえたきっかけは、先ほどお話したキャリアスクールの受講生にインタビューをしていた自主企画です。メディアが求める内容とぴったりだからか、週1で記事を書くスピードを評価されたかはわかりませんが、自主企画を始めてから1ヶ月くらいでご縁をいただきました。

ぱんさん:
私も、最初の仕事はキャリアスクールでのライターコンペです。その後、Wantedly経由で継続的な案件を獲得しました。

SEO記事を執筆する仕事だったのですが、毎日投稿していたnoteをきっかけに、未経験の私でも掴み取れたのかなと思っています。取材にも興味はありましたが、当時の自分にはハードルが高くて。なので、比較的始めやすいSEOからスタートさせました。

5.取材の仕事を増やすために意識したことはなんですか?

くぼみさん
業務委託先の数を増やすよりも、業務委託を結んでいるメディアの中で多くの記事を書こうと考えました。先ほどお話したキャリアスクールの受講生を紹介するメディアに加えて、紹介経由で別のメディアと業務委託を結んだんです。

どちらのメディアも書きたい分だけ書けるメディアで、仕事量が決まっているわけではなかったんですよ。なので、今手にしている業務委託の中で、1記事でも多く書こうと思いました。

ぱんさん:
私は、自分自身が取材を受ける経験をしました。周りにいるライターさんが取材の仕事をしていて、憧れがあったんです。でも、まだ自分には早いかもと感じて......。それでも興味はあるから、取材には関わりたいと思ったんですよ。

そんなとき、くぼみさんのように自主企画をされている方が取材相手を探していて、思い切って飛び込みました。取材を受けることを経験できてから、取材への解像度が上がり、「私にもできるかも」と思えるように。5回くらい取材を受けて、取材に対するハードルが下がったなと感じました。

6.取材の仕事が増えるきっかけになった仕事はありますか?

くぼみさん:
私は、1つのメディアで頑張り続けたのが、結果として仕事が増えるきっかけだったなと思います。キャリアスクールの受講生を紹介するメディアは、編集さんが細かく添削をしてくださるんです。編集さんに育ててもらったおかげで、執筆する力がついてきたと実感しています。

今は、note経由でご依頼いただいて、とある医療機器メーカーの社員インタビューを担当しています。実は、そのご依頼時に「ポートフォリオを拝見して十分なスキルがあると判断した」と言っていただけたんです。1つのメディアで丁寧に教えてもらえたから、結果的に仕事が増えたと考えています。

ぱんさん:
初めての取材の仕事を獲得したときは、取材を受けた経験をアピールしました。世の中に出している取材記事はないけど、「取材を受けた経験はあるから、取材がどんなものかは知っています!」と言ってましたね。そのうえでSEO記事の実績をまとめたポートフォリオを見せたら、「このくらいのクオリティで書けるなら」と採用してくださったので、取材を受けるのも大切な経験だなと思いました。

その後、取材の継続案件もいただけるようになったのですが、これは先ほどの取材記事執筆の実績があったことと、SEO記事の実績が豊富にあったことがきっかけでした。取材記事を執筆した経験はもちろん、SEO記事に挿入していた、自分で撮影した写真を評価してくださったんですよ。SEO記事も、取材の仕事獲得のきっかけになるんだなと思いました。

取材ライターへの道が拓けたきっかけとなった、ぱんさんが自分で撮影した写真を挿入したSEO記事 

7.なぜ、短期間で軌道に乗れたと思いますか?

くぼみさん:
期限があったのがよかったと思います。私の場合は、子どもの保育園入園のタイミングで復職するか転職するかを決めないといけなかったので。書かせていただけるところで書き始めて、取材ライターとして上手くスタートを切れたのかなと。

正直、今でも軌道に乗れているのかはわかりません。でも、一つ一つの仕事に全力で取り組んできたおかげで、ライターとしての基礎的なスキルは身についたなと思っていますし、働き方や収入にも満足しています。

ぱんさん:
案件をこなしながら、スキルを身につけたのが大きかったです。たとえば、WordPressの使い方を学びたいから、クラウドワークスでWordPressを使う案件を受注しようとか。マニュアルをもらえるので、手を動かしながら学べるんですよ。

ライティングの基本的なルールも、案件のマニュアルを見ながら勉強しました。お金をいただく案件だと、責任が発生するので絶対にやるんですよ。1個ずつ丁寧にスキルを身につけたことが、軌道に乗れたきっかけだなと思います。


ライターになったきっかけから、仕事が軌道に乗るまでを、たっぷりと語っていただきました。

くぼみさんとぱんさんに共通しているのは、ライターになる自分をイメージして書き続けたことと、スキルを確実に身につけていったことです。取材ライターは、すぐになれるものではありません。努力の積み重ねによって、たどり着く場所なのだと学びました。

取材ライターに興味のある方は、ぜひおふたりの軌跡を参考にしてみてください!

さいごに

実際のイベントでは、事前に募集した質問やイベント中に出た質問にも回答していただきました。クローズドなイベントだからこそ、“ここでしか言えない”内容も盛りだくさんでしたよ!

ききじょうずでは、毎月1回このような先輩取材ライターが登壇するイベントを開催しています。メンバーになると、過去のイベントのアーカイブが視聴可能です!

5月に開催されるイベントは、「ライター未経験30代ママの私たちが短期間でキャリアチェンジできたワケ」。取材ライターとして大活躍している、仲奈々さんなりーさんが登壇されます!

ききじょうずは、noteのメンバーシップから参加できます。わたしたちと一緒に、取材ライターとしてのキャリアを切り拓いていきませんか?


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