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絵になる美しい街並みを創造する為の粉本/内子(うちこ)/ 愛媛県喜多郡内子町/木蝋を生産した豪商屋敷のある街並み

 

   愛媛県の松山市から高速道路、松山自動車道を北東に2、30分ほど走り、内子五十崎ICを降りて、地道の国道56号線を少し北に走れば内子に着く。
   この街は江戸時代末期から明治時代にかけて木蝋や和紙、生糸などの生産により栄えたことから、八日市・護国地区には国の重要文化財になっている本芳我家や大村家、上芳我家などの古い立派な建造物が並ぶ街並みが残っており、これらの地区が重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

 最大の見所は現在木蝋資料館として、一般に公開されている上芳我家。さすがに木蝋を生産していた豪商の屋敷だけあって約4300㎡の敷地に主屋や土蔵、釜場、元隠居部屋などが建てられている。中でも主屋は建物自体、規模も大きく、切妻の棟先に据え付けられている鬼瓦や白い漆喰壁、黄土を練り込んだ漆喰壁、そこに大胆に配置されたナマコ壁が迫力満点で、品良く言い換えれば重厚さに圧倒される。また、地区の南端に位置する町家資料館は2階建で、全面的に開放できる蔀戸や表戸、それに虫籠窓が設けられ、江戸時代に建てられた町家造の特色が出ていることから、これも必見である。     
 地区全体を散策しての感想は白壁や格子窓が印象に残る町家が建ち並ぶ情緒たっぷりの古い街だが、景観面から見ればデザイン的に強弱のある町家が上手く配置されていて変化と調和が適度に織りなしている絵になる美しい街という感じだ。

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