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長い夢だったのかもしれない。

長い夢を見ているような感覚だった。

私は「悲観」という青いベールを被って、
この世に生まれた。

その青いベールがある以上、
世界のあらゆる出来事は、
「青」であり「悲観」である。
そのようにしか感じられないし、
そのようにしか、見えない。
それが、ベールの働き。

さらには、感覚過敏な性質も持ち合わせ、
それらが増幅されるような両親の元に
生まれた。

世の中には、悲劇ばかりが溢れ、
悲しみがあらゆるところに転がり、
私には、それらをどうすることもできない。

そう思って、生きてきた。

感情の出処を探して、
ひとつひとつ片付ける作業をしていた3月末に、
そのビジョンはやってきた。

目を閉じて、
平和な内的世界にいた朝だった。

静かな海辺と、
穏やかな時間が流れるテラスで、
植物に触れ、
動物に触れ、
私はゆっくりと呼吸をしていた。

しかしそれらが、突然、何の前触れもなく、
ガラガラと崩れ落ちた。

天井も壁も、そこにいた存在も、すべてが、
崩壊した。

私は、パニックに陥った。

全てが、
巧妙に仕掛けられた「罠」だったと感じた。

私の無意識層を通じて、
私は何者かに侵入され、操作され、
私の内的世界が明らかにされ、
崩壊させられたのだと、感じた。

私は、拠り所としていた内的世界を
失ってしまった。
 

目を開けて、現実世界を見渡した。
いつもの景色が広がっては、いた。

しかし、
現実世界で私が取り組んでいる作業が、
「間違いだ」と示されたように感じた。

悔しくて涙が流れた。

再び目を閉じた時、
そこに慣れ親しんだ存在の「声」はあった。

「君は"悲観"に覆われていたんだ」

崩壊したのは、
私を覆っていたベールだったと、気付いた。

「悲観」を通して見ているから、
何もかもを、悲観的に捉える。

それが崩壊したのだとしたら、
私は世界をどう見ていくのだろう。

ベールの崩壊から1ヶ月が過ぎた。

長い夢から覚めたかのように、

私の見える世界は様変わりした。

正確には、
世界は以前と何ひとつ変わることなく
淡々と流れている。

私の見え方と感じ方が、様変わりした。

目の前に広がる世界には、
光と平和と穏やかさが溢れている。

誰もがみな、それぞれのペースで歩みを進め、
体験したいことをそれぞれの方法で体験し、
向かうべき場所へ向かっている。

そこには、何一つ「間違い」はなく、
かといって「正しい」という視点もない。

ジャッジがない世界が、見えている。

ただただ、あるがままの私と、
私が見たいように見ている世界が、
どこまでも広がっている。

新しい人生を生きることに、なったらしい。

#世界の崩壊と新しい見え方 #3月まで過去生 #4月から新しい人生

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