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ふだんの雑談で損をしていませんか?雑談で得をしよう。

ふだんの雑談や,noteでの会話で頭を悩ませている人は多いようです。
そもそも何を話したいいか分からない…。
天気以外のことで話すことってないでしょ…。
相手を楽しませる会話なんてできない。
具体的にどんな風に話したらいいの…?

リーダーになったけど,相手の褒め方がわからない。
突然話を振られても切り返せない。
楽しめるはずの飲み会や,会社の接待がすごく苦手なんだよね。

話をしていてもすぐに会話が切れてしまう。
同僚や上司と話をするのが苦手…。
愚痴や悩み相談にどう対応したらいいんだろう…。
意見が合わない人と,うまく付き合えない。

いろいろな要素があると思います。
ここでは,そんな悩みを少しずつ解決してみたいと思います。



1.会話のハードルを下げる

そもそも雑談で大切なのは,その場の空気感だと思います。
何を話すのかという事よりも,楽しくなったり元気になったりするという空気を作ることです。
つまり,雑談というのは,人にプラスの感情を与えるものと言えそうです。

どんなに有益な情報でも,暗い表情で話されたり,怒られながら受け取ると,マイナスの感情になってしまいます。
雑談は,人間関係を強固なものにするためのものです。

世の中で成功している人って,論理的だったり専門知識が高い人だけではないと思います。
相手とどんな関係を築いていけるかが大切なのではないでしょうか。


・話の内容より印象

雑談が得意な人は,話の内容にこだわっていません。
内容よりも,どのような印象を与えるかに注力しています。
好印象の人の特徴は,近くにいるだけで温かくなれる人です。

雑談の目的は,相手と良い関係性を築くことですから,話の内容よりも好印象を与える話し方をした方がよさそうです。
まぁ,好印象かどうかというのは,人それぞれ受け取り方が異なるので難しいところですが,悪い印象の人には一定の共通点がありそうです。

相手を無視したり,否定する人です。
そうならないように意識しながら行動した方がよいかもしれませんね。
印象がよくなる話し方の例は次のようになります。

挨拶をするとき
相手の名前を呼んで,相手の存在を認める。
例:「伊藤さん,おはようございます」

来訪客に対して
相手の苦労を認める。
例:「お忙しい中,お越しいただきありがとうございます」

・意見交換のとき
相手の価値観を認める。
例:「なるほど,そういう考え方もあるよね」

・仕事がはやいとき
相手の能力を認める。
例:「仕事がはやいですね。」

ただ話しかけるだけではなく,相手の何らかの欲求を満たせるような話し方をしているのが分かると思います。

さて,マズローの欲求5段階説をご存じでしょうか?
人間は5つの段階に沿って欲求を満たしているという説です。

・第1段階 生理的欲求
食欲や睡眠欲などの人が生きていくために不可欠。

・第2段階 安全欲求
健康で文化的,経済的に安定した生活を営みたい。

・第3段階 所属の欲求
家族や友人,社会とつながりたい。

・第4段階 承認欲求
他者から認められたい。

・第5段階 自己実現の欲求
理想の自分になりたい。

人によって欲求が異なるのは,その人がいる段階が異なるからだと思います。
例えば,住居がなく路頭に迷っている人は第2段階を満たそうとしますし,会社で昇進しようとしている人は第4段階を満たそうとしているわけです。
第5段階の自己実現を目指している人は恵まれた人が多く,第1段階から第4段階までが満たされている場合がほとんどです。

話し相手がどの段階にいるかで接し方が異なるわけですが,これを勘違いすると,あいつは上から目線で話すとか,態度が横柄だとか,もっとリーダーシップを発揮すればいいのに…のようにいわれます。

特にブログの場合,相手が不特定ですので,受け取り方が千差万別ですよね。
マズローの段階が異なれば受け取り方も異なるので,こういう文章の書き方をすれば万人受けをするというものはありません。

日本では,数十年前は第4段階,第5段階の人が多くいました。
ここ数年前までは第3段階,第4段階の人が多くいましたが,近年では,第2段階,第3段階の人の割合が増えているように感じます。

人の心が変わったり,今は昔と違うよね…。というのは,この段階が下がっているからだと考えています。

最近では,褒められることより経済的な安定を求める人が多いようです。
褒められても1円にもならないよね…。
褒めなくていいからお金をちょうだいよ。というものです。

noteでも同じことが起きていると感じています。
評価がつくよりもサポートしてもらう方が嬉しい。
そんなの当たり前なんじゃないの…?
そう思うかもしれませんが,そうとも限らないんですよね。

それは,マズローの段階が異なるからだと思いますが,サポートよりも評価の方が欲しいと感じている人もいるわけです。
そのクリエイターさんが書いている記事をよく見て,どの段階の人なのかをよく見極めて話しかけるのが大切なのではないでしょうか。


・分かっているつもりの挨拶の基本

挨拶の基本は先手を取ることです。
先手とは,相手に気持ちよく話せる空気を作ることです。
雑談の基本となる挨拶ですが,まずは顔を上げて笑顔を作ることが大切です。
その後簡単に会釈をして,さりげなく近づき,言葉で挨拶をします。

雑談が苦手な人は,いつも誰かから話しかけられるのを待っていて,この一手が踏み出せません。
マイナビニュースの調査によると,「自分にコミュニケーション能力がない」という人は72.4%で,人見知りで人に話しかけるのが苦手という人が非常に多いようです。

自然に挨拶する簡単な方法としては,最初から多くを望まないという事です。
例えば、挨拶は天気の話をして、次に面白い話をして、トピックニュースの話題をして…。
ネタ帳を持ち歩く人もいるようですが、そんなことは全く必要ありません。

まずは、相手の目を見て笑顔で会釈するところから始めてみてはどうでしょう?
笑顔を作るのが苦手な人は、鏡の前で練習をしましょう。
笑顔は挨拶の基本になりますからね。
相手とアイコンタクトをとることができたら、さりげなく近づいて,簡単に挨拶をかわします。

行動を小さく分けると実践しやすいと思います。
実践できれば自信につながりますし、自信がつくと自然と挨拶できるようになります。


・話しやすそうな空気を出す方法

初対面の人と挨拶するとき、相手の印象をどこで決めていますか?
あるアンケートでは、約8割が「表情」と回答し、さらに表情の中でもほとんどが「目」と回答しています。

相手の目を見ると、何となく相手の様子が分かると思いますが、実はほとんどの人がそう感じていたのです。
接客が上手な営業マンとそうでない人の違いは、表情を作れるかどうかです。

相手の話を聞くのが上手な人は、表情を作るのが上手いです。
初対面は笑顔で話をすることになりますが、話の内容によっては、痛みを分かち合うような表情を作ったり、オーバーリアクションをとることも大切になりそうです。

雑談というのは、会話が始まる前から始まっています。
会った瞬間の印象やアイコンタクトの時点で、すでに雑談は始まっているのです。
相手が好意的に笑顔を向けてくれると、自分の存在価値が認められたようで嬉しくなり、その人と親密な関係になったような気がします。

雑談が始まったら、相手の目をしっかり見て、共感を表す表情で話を聞いてみましょう。


・最初の10秒は相手と同調する

雑談をするとき,なぜか妙な空気になったり,変な間が空いたりすることがあります。
息が合わずに、会話が弾まない人は多いようです。
雑談が得意な人と何が違うのでしょう?

そもそも話の内容ではなく、波長が合わない場合があります。
話すスピードや声の大きさが違ったり、会話の間や表情が異なると、自分とは息が合わないと感じてしまいます。

言語ではなく、非言語の部分によって相手との空気感がよくなったり、悪くなったりします。
これを合わせることで、相手に心地よさを与えることができます。

相手のはなすスピードに合わせることは大切です。
ゆっくりと話す人は、よく考えながら言葉を話す熟考タイプの人です。
このパターンの人は早口で話す人が苦手なので、聞き手に回るといいでしょう。
話をゆっくり聞いてくれる人として、安心感を持ってもらえるでしょう。

相手が笑っていたら笑い、悲しんでいたら悲しそうにする。
雑談の冒頭は、相手にとって心地がいい空気感を作ることが大切になります。


・誰とでも仲良くなれる共通の話題

雑学の話題の王道と言えば、「木戸に立てかけし衣食住」です。
き=季節、ど=道楽、に=ニュース、た=旅、て=天気、か=家族、け=健康、し=仕事、それと衣食住です。
冒頭の入りはこれでいいですが、これだけでは話が弾まないことがおおいようですので、話が展開しやすいネタを紹介します。

① 食に関すること
例:いつもお弁当を持参されていますが、自分で作られているんですか?

② 運動について
例:体格がいいですが、何かスポーツをされているんですか?

③ 仕事について
例:最近はどんな仕事をされているんですか?

➃ お金に関すること
例:最近買った高価なものって何ですか?

➄ 睡眠
例:朝早いですが、いつも何時くらいに寝てるんですか?

これらは人が毎日行うことです。
食事は毎日とりますし、運動に関心がある人は多いです。
仕事はみなさんされていますし、買い物はしますよね。
睡眠は誰もがとります。
誰もが毎日行うことを話題にすれば、誰とでも話ができます。


・雑談の基本は相手の話を聴くこと

コミュニケーションには4つの領域があります。
コーチング、ティーチング、カウンセリング、コンサルティングです。

コーチングとは、相手に質問をしながら答えを引き出すことです。
ティーチングとは、相手に質問をしながら答えを与えることです。
カウンセリングとは、相手の話を傾聴しながら答えを引き出すことです。
コンサルティングとは、相手の話を傾聴しながら答えを与えることです。

この中で雑談に向いているコミュニケーションの取り方は,カウンセリングです。
相手に話をさせて、それに対して共感をするといいでしょう。
雑談というのは、冒頭はこちらが話を振りますが、その後は聞く側に徹した方が上手くいきます。

あれやこれや自分のことを話してしまうと、相手と空気感が合わなくなる可能性が高まるからです。
そして、相手が話す内容に対して共感をします。

相手のはなす内容に寄り添うのではなく、感情に寄り添うと上手くいきます。
内容に寄り添うとは「確かにそれはダメだよね…。」というもので、感情に寄り添うというのは「それは苦労されたでしょう…。」というものです。

人間にとって、感情を共有するというのは、生きていく上で非常に重要な要素なのです。


・感情を言語化する

感情表現が苦手な人は多いようです。
グーグル検索で「感情表現苦手」と検索すると1000万件がヒットします。
それだけ悩んでいる人が多いという事です。

雑談をしていても感情を表に出さないので、楽しいのか、楽しくないのか分からない人がいます。

例えば,一生懸命に好きなドラマの話をしているのに、無表情でスマホをいじりだしたら、無視された気持ちになります。
本人は話を聞いているんだから、表情なんて必要ないし、スマホ見ててもいいでしょう?
そう感じているようですが、話をしている本人は自分の存在を雑に扱われたように感じるのです。

感情は言語化しなければ、相手に伝わることはありません。
嬉しいのであれば、それを言葉にしましょう。
分からないことがあれば、質問した方がいいでしょう。
無の感情を相手に伝えてしまうと、印象が悪くなります。

「そのドラマ面白そうだね!」
「その主人公の話、もっと聞かせてよ。」
など、相手が話したくなるような話題をどんどん投げかけてみましょう。


・会話が永遠に続く魔法のメソッド

雑談で大切なのは、心地よさです。
あなたと話してよかったと思える感情が大切です。
友だちと話しているときの内容はあまり覚えていなくても、楽しかったという感情はハッキリと覚えているものです。

その感情が大切です。
雑談は内容よりも空気感が大切です。

雑談が苦手な人は、ついつい話題を考えてしまいがちです。
変な間ができたら、次の話題を考えないと…。
汗だくになりながら、話題をつなげようとします。

ですが、雑談に話題ってそんなに必要ないんですよ。
踏襲話法というメソッドがあります。
これは、今までに話をした内容を、もう一度掘り返すというものです。
「そうそう、その話で思い出したことがあるんだけど、結局役員決めってどうなったの?」
「そういえば、このマンションってペットを飼ってもいいんですよね。」
「それだったら、ネットにいいものが売ってましたよ。」

魔法の「そ」と呼ばれる言葉ですが、沈黙する時間があっても、このワードを使って話を掘り下げれば大丈夫です。
これで沈黙が怖くありません。


・気持ちが上がる言葉を使う

一緒にいて気持ちがいい人は、気持ちが上がる言葉を使っています。
「うれしいです」「ありがとうございます」「さすがですね」など、その場の空気が温かくなるような言葉です。

雑談力が高い人は、これをよく意識しています。
ですので、否定的な言葉は使いません。
「無理」「嫌い」「だって」「でも」などがそうです。
これらの言葉を使うと自分の気持ちが下がってしまうだけでなく、その場の空気が冷えてしまいます。

・お客さんが来た場合
✖ 忙しいのに、すみません。
〇 お時間いただき、ありがとうございます。

・依頼した仕事が終わったとき
✖ 資料の準備、すすんでる?
〇 資料の準備、ありがとう。

・プレゼントをもらったとき
✖ こんなのもらっていいの?
〇 うれしいです。ありがとう。

その場を盛り上げる究極の言葉は「ありがとう」です。
雑談で大切なのは、その場の空気を盛り上げることですから、気持ちが上がる言葉を積極的に使っていきましょう。


・雑談での話題は相手に向ける

人間は自分のことに一番関心があります。
雑談が上手い人は、このことをよく理解しています。
会話の主題は必ず、相手にします。

自分のことをベラベラと話すのではなく、相手の話を聞くというスタンスです。

人間にとって、自分のことが一番話しやすく、誰かに話を聞いてもらいたいと感じています。
年齢を重ねれば重ねるほど、その欲求は大きくなります。

たとえば、「寒くなってきましたね。」という軽い挨拶から、「寒さで体調が悪くなったりしていませんか?」など、相手を気遣う話題を中心にすればいいでしょう。

会話の主導権を握っているのは、話している人ではなく、質問している側の人です。

相手のことをよく見て、考えて行動すれば、気遣力がついて雑談でも生かせるようになります。


・上司との会話のコツ

社内のコミュニケーションで悩んでいる人は多いようです。
特に、上司との会話で困っている人は多いと聞きます。
廊下ですれ違うときに避けてしまったり、電車での移動中に無言が続いたり、食事中に気まずい雰囲気になったり。

何か話して場を盛り上げないといけない。
そんなプレッシャーを抱えている人は多いようです。

そんなときは、目の前にあるものを話題にするといいようです。
たとえば、新しく建設中のビルがあると、「あのビルが完成すると、街の雰囲気がよくなりますよね。」とか、カフェが混んでいると、「今日は結構並んでますね。」とかでもいいと思います。

上司と同じ風景を見ているわけですから、わざわざ別の話題を探す必要がないのです。
大切なのは、会話になるきかっけを積極的に作ることです。
この積み重ねで上司との会話も慣れていきます。

雑談がストレスなくできるようになれば、人生が得した気になりませんか?


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