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(ちゃんとおいしい)ぺぺたま

本当に申し訳ないんですが、ちゃんとおいしくできたので読んでください。
これはおいしいぺぺたまです

構造と分解、課題解決

ぺぺたまは以下の要素で成り立つ:

  • にんにく

  • オイル

  • 鷹の爪

  • チーズ

  • だし

これらは舌になじみはないがバランスで見て旨味も香りもあって一見素晴らしい組み合わせであるようだが、以下の問題点をはらんでいる:

  1. 味が均一で面白味がない

  2. 全ての具にシナジーがあるわけではなく、余計に感じられる瞬間が早く来る

これらの課題を解決する方針として、白身がかなりの悪さを働いておりチーズを食ってしまう・にんにくの香りや辛さのキレをナーフさせる問題が根本的と考え、そもそも卵液を作って和えるスタイルではなく、分解が必要と考えた。
軸としてとらえたのはカーチョエペペで、以前このnoteでも書いた「多層的でムラがあるので食べていて楽しい」特徴を持つが、ほかの材料を具として捉えることで分解する方針だ

ちなみにぺぺたまの祖はリュウジではなく、福岡のこのお店

らるきいの記事を見て分かる通り、卵液と完全に一体化してはおらず、むしろ工程によらず黄身自身が固まっている。温泉卵なのだ。
つまり、卵液を使わない以上もともとは温泉卵はパスタとは分離していると捉えることが出来るが、チーズは一体化しているためやはりキレがあるタイプの一皿とは言えない。
キレを残すためにはやはり分解しかない、というのが思考ログとなる

材料

上述したレシピの卵部分を温泉卵に置換し、イタリアンパセリを加える

ソース

温泉卵は常温に戻しておく
アッシュしたにんにくと唐辛子をオイルに移す
パルミジャーノをそれなりに多めに削っておき、温泉卵は椀にあけ、白だしを加えて箸で切るように崩す
卵はそれ自体がつまみの味に達しないぐらいの味気無さで構わない
パスタを投入したらパセリとオイルとを入れ、乳化が不安な様相ならチーズを足して素早く混ぜる
皿にパスタを盛り、サイドに椀から卵を添え、上からチーズと胡椒を乗せる

完成

卵一個で良かった図

基本はペペロンチーノですが、この状態であればチーズを絡めても絡めなくてもよく、卵を絡めても絡めなくてもよいので、少なくともこの食事で「飽きる」ことはなく、また温泉卵は単体成立するようだしを加えていることから「温泉卵をカーチョエペペで食う」という行為は成り立ちます。
チーズと卵は本来的にはシナジーがあるんですが、一体化させなければカルボナーラ感からは遠ざかることが出来、奇跡的にゲームとして成り立つという寸法です

面白い考察が得られたのですが、後半戦は従来のぺぺたまのような一体化状態に陥るんですが、バラで食べていた結果としてこの状態に遷移するような作りであれば、なぜか食べていても普通においしいことが分かる。
おそらく、舌になじまない突飛な組み合わせの構築の場合、徐々になじませる工程が別に必要なのだと思われる

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