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タワーレコードのおかげでSPECIAL OTHERSに出会えたことを思い出したROCK AX。

(ライブをみながら考えたことなどもnoteにためていきます。どこまでできるかな。まあ、やってみましょう)

今年のライブ初めは、日本テレビが始めた「ROCK AX」。雨のパレード、King Gnu、SPECIAL OTHERSというハイパーなブッキング。
にしてもSPEの時もはや会場中の誰より涙流していた自信があるぜ… オーガニックさ殿堂入りのホーム感。我々が初めて苗場の奥地でチーズやヨラテンゴ観た時とかそういう類の「こういう大人の音楽があるのか」と、King Gnuや雨のパレードなどを聴く20代前半の若者の耳に届く日だったのでは。
SPECIAL OTHERSはBENとIDOLも含めた演目。懐かしくなって、2004年にタワレコから出たBEN(スリーブにあるホームページのアドレスがgeocitiesなところに壮大な歴史を感じる)と、King gnuの前身でもあるSrv.Vinciのこれまたタワレコから出ていたトーキョー・カオティックを出してきた。

2000年代初期のタワレコbounceにあった「耳でつくるファミリー・ツリー(ピープルツリー?だったかな?)」みたいな企画が本当に好きで、あれでたくさんのポップスやロックの系譜を学ぶきっかけをいただいた。今やあの企画も無いし、そもそも現代においてファミリーツリーとか、シーンていうのはどうやってアーカイブされていくのかな、などとちょうど一昨日ひとりで昼ごはんを食べながら考えていた。けれど、少なくともROCK AXではKing Gnuで帰らずに終盤まで残った若いファンはみんなラストのSPEに圧倒されていたようだった。初聴だった子もかなりいたみたいだし、こういうところで世代をこえて接続点ができるのって素敵だなあとしみじみした。こうして日テレという製作機能を持つプラットフォームがライブシーンの屋台骨となってくれるのはすごく現代的で素敵だなと頼もしくなった。バズリズム02というスキームあってこその展開なので、気骨を感じる。かつて雑誌smartがやっていたfuzzmaniaxの恩恵を受けて育ってきた世代なもので、こういう装置はやっぱりありがたいんです。

個人的には、ここ1ヶ月以上、実に詰まりっぱなしの日々で、先週は20件ほど一気に取材をお願いしたりして、どうやら緊張感が限界まで達していたらしく、昨日はそれが一旦完了し次の作業へ移るときで、気持ちが一瞬解けると同時に一気に沈みかけて危険なほどだった。とはいえなんとか立て直して作業をしたいんだが…… と、久々にSPECIAL OTHERSをiTunesで聴いたら驚くほどに染み渡った。ああ、これを聴くのを忘れてたんだ、もっと自分の味方に頼らないと とか思った。
そしてたまたまそんなタイミングでバズリズムを手がける古くからの友人に呼んでいただいたROCK AX、 SPE1曲目「I'll be back」終盤にして突如涙が溢れ出すではないかーーー。会社を辞めた直後の2015年2月に沖縄のガンガラーの谷での彼らを観に行った時もそうだったし、かつて2007年くらいに仕事がまだできなくて思い悩むことが多かった社会人2〜3年目の頃とかも、大抵深呼吸したいときは彼らの音を聴いていたなあ と。「IDOL」が心のベストテンランクイン曲なので32歳くらい過ぎてからはいつもライブで泣いてしまう。今日も昼は、スーパーロックスターのインタビューだったり、他にも〆切が重なってきたりでとにかく詰まりまくった中での一瞬のホーム感の尊さたるや!!

最近のバンドだとじつは雨パレは一番というくらいに好みでずっと聴いていたが、ライブは初見。そんなわけで本当に貴重な機会でした。自営になってから自分でライブ日程チェックして行く機会が激減してしまった。もっと現場で観ないとね

マーケティングの数字だけではなく、誰かひとりの製作側の人間によるケタ外れなまでの情熱や愛情みたいなものが世界を輝かせてくれる現場に触れられると、とても前向きな気持ちになれるもんですよね。うれしかったです。
あとはたぶん、ROCK AXについてはどうにかチケット代を4000円代前半にできたらば、来れる人の層がグッと広がるのではないかなあなんて思ったりしておりました。興業どうしてもチケット価格下がらない問題。

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