雑炊-2

名物料理とインパクト - ひと口目に衝撃を

昨夜はこちらにて中目黒水炊き会でした。

『水炊き しみず』

飲食店にお客が来ない理由は大きく分けて二つしかないと言われています。
ひとつは魅力がないか、もうひとつは知られていないか。

今回は“魅力がない”についての考察です。

“魅力がない”というのは、中の人的に言うとQSCの総合力。

と言っても、一般的に食べに行く側としてはもっとシンプルなところを見ているので、魅力を作る要素もいくつかに絞られていて、その大きな一つが「名物料理」

これがあると強い。

昨日メニューインしたばかりなのに即“名物!”って唄ってしまう居酒屋あるあるのそれではなく、お客さん側から根強い支持(オーダー率で8割以上)が一年以上続くような確実にそれを食べに来ている「名物料理」。

これがあると強い。

名物料理において特に重要なのが“インパクト”

・見た目のインパクト
・香りや音のインパクト
・味のインパクト

特に上記のような五感に直結する驚きを持たせられるか?

“刷り込み”と“病み付き”のダブルインパクトが鍵になります。

さて、昨日のしみず。

===ここからは有料です===

と試しにしてみたいのだけれど、駆け出しのペーペーnoterがそんなことをしてはおこがましい限りなので、どなた様も無料でお読みいただけます。
(なので読んでね)

◆しみずの名物“水炊き”

しみず(心の中ではさん付けです)は中目黒駅から徒歩約3分。目黒川沿いにわりとひっそり佇んでいるお店です。

業態名に水炊きと銘打っているので、お客さんとして期待する名物料理は必然“水炊き”になります。

提供がまず重箱。初見ということもあり、やはり「おーー」となってしまいます。
“重箱パカー”のルックスは高級感もあり、誰かに話したくもなる仕掛けなので、これは形から入る好例です。

水炊きのセオリーらしい[スープ→肉→野菜]という提供順でこの後進みますが、この鍋で先陣切って衝撃的だったのが、鶏のむね肉。

薄くそぎ切りにしたむね肉を軽めに鍋で湯がいたもので、お椀にちょこんとポン酢でいただくスタイル。
(一番のものを写真に撮り忘れる失態なのでみなさまの想像力に期待)

このむね肉のやわらかさたるや。“ふわふわ”と表現しても差支えないくらいの食感。パサパサが代名詞の鶏むね肉の常識がここで一気にちゃぶ台返しです。
これがしみず(心の中ではさん付けてます)の狙いどおりならまんまとしてやったりです。

細かいことを言うと、ポン酢の加減も肉の味をしっかり感じさせるちょうどいい引き立て役を演じてくれています。

一人前で2300円ですが、付きっきりで順々に鍋を取り分けながら提供してくれるので、それも妥当。

・見た目のインパクト
・味(特にひと口目)のインパクト

兼ね備えている上々の名物料理。
今日も食べたいあのむね肉。

あえてプラスして言うと、締めの雑炊。

これが“ふつうにおいしい”というものだったので、この締めにもうひとつインパクトを持ってくる。それが出来ると“また来よう”という気持ち(リピート率)をさらに高められるはず。ここにまだまだチャンスがある気がします。


◆新しい名物鍋へ

・見た目のインパクト
・香りや音のインパクト
・味のインパクト

うちのもつ鍋屋『うる虎』でも新しい鍋がもうすぐデビューします。
これがハマって名物料理と呼ばれるものになるのか。

一年後に期待です。

しみずさんごちそうさまでした。


さて、今日は華盛りの金曜日。
街に出ましょう。美味しいもの食べに。

以上、金曜日のナガサキでした。
それでは、みなさまよい週末を!

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