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個-zine/19.06.30号 マンモス気分

いま、お台場の日本科学未来館で「マンモス展」が開催されている(~11月4日、わたしはまだ行けてない)。それに関連させて新聞ではマンモスを復活させるプロジェクトを記事にしている。なんでも、保存状態のよいマンモスの死骸からDNAを取り出し、アジアゾウの細胞に移植し、マンモスの特徴を備えたゾウを作り出そうとしているのだという。

これに対して、ふたつの気分がある。ひとつは、子どものころに観ていた「ジュラシックワールド」の世界じゃん! とわくわくする気分。もう一方は、「ブラックジャック」で主人公が恩師にいわれる「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね………」というセリフにあるような、生物のタブーを超えちゃっているんじゃないかという気分。当の科学者たちは、どんな気持ちなんだろう。

マンモスがいなくなった原因はいくつか説があるみたいだけど、そのひとつに気候変動によるものがある。地球が湿潤化し、マンモスの好む草が育たなくなったからというものだ。この気候変動、大昔の話じゃなく、現在も変わり続けていて、マンモス研究がここにきて進んだのも、実は地球温暖化の影響でシベリアの永久凍土がとけ、状態の良いマンモスの死骸がおおく見つかっているからなのだ。この先もし、人間が気候変動に適応できなくなって絶滅したとして。その後現れた別の知的生命体はやっぱり、人間のDNAを生き残ったサル科の生物に移植して蘇らせたりするのだろうか。それがたまたまオレのDNAだったら、孤独だろうなあ……うーん、今回はここまでで。

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