日本BLの悪口を言う【体感予報実写化】 - 2023/07/12 日記#199

・さあ、今日もドラマシャワーの悪口を言うよ。

・「明日は晴れなので、 この男は俺を抱くだろう」←意味がわからないしきしょすぎる。

・いやあの私、『体感予報』は1話の試し読みを読みきれずにリタイアしちゃったんですよ。既に。じゃあもう無理じゃん。悪口確定じゃん。

・そして上の文章を書いたあとに1、2話を読んだ。これ2話完結で良くない?これ以上何の発展が……?

ドラマ化を受けてツイッターで見かけた意見

・いい加減ピュアとエロ以外の作品も作られてほしい
→頭がもげるほど同意。私と同じ意見の人がいて嬉しい。以前の商業BLについてのnoteでも同じこと書いた。今の日本のBLって、本当にそれがメインだし、読者側もそれで満足してしまっている。でも、多分このままだと日本のBL作品に未来はない。ただの消費コンテンツとして終わるしかない。『美しい彼』のヒットで何か変わるかな。実際、ピュアとエロしかない薄いBLに飽きた私は、欧米諸国のストーリーが練られていてヒューマンドラマとしても楽しめる作品を見てる。

・ドラマシャワーはピュアからエロに移行してない?
→確かに!今期も明らかに初期のピュアコメディ系じゃなくてエロ主軸。テレ朝の『僕らのミクロな終末』あたりが視聴率良かったんか?

・どうしてBLドラマはいっぱいあるのにGLドラマはないの?
→『おっさんずラブ』やタイBLのヒットにより、BLドラマの方がわかりやすく視聴率を稼げる保証があるから。GLはそもそもBLほど商業作品がヒットしておらず、制作側から見るとハイリスクローリターン。実際、GLドラマを作ったとして、今のBLドラマほど一定のファン層を獲得してヒットするとは思えない。GLが好きな層は多分二次創作百合で満足してる。あとAV。

・BL実写化を喜ぶ人より悲しむ人の方が多いよね?
→わからん。これ、真面目にちるちるでアンケ取ってほしい。私は自分の世界一すきな作品(美しい彼)が実写化決まった時、正直不安の方が大きかったけど、ビジュアル見て「行けるかも」と思った。結局、制作側がいかにうまくローカライズして納得させるかにかかってるのかも。『ブルースカイコンプレックス』とか『飴色パラドックス』のオタクだったらブチ切れてただろうし。

・日本でも実写化じゃなくてオリジナルが見たい
→ありますね。『ジャックフロスト』はオリジナル。『彼が僕に恋した理由』や『全ラ飯』も。『君のことだけ見ていたい』も作中作なのでほぼオリジナル。探せば結構あるよ。ていうかそもそも国外もほぼオリジナルはないよ。大体小説の実写化。日本ってなんでコミックスばっか実写化するんだろうね。小説の方が元々のファン層狭いしビジュアルに対する大きな固定イメージは少ないからやりやすいはずなのに。

・BL、実写じゃなくてアニメ化したほうが良くない?
→確かにアニメの方が入りやすい人は多そうなのに、王道作品のテレビアニメ化って最近減ったな。『抱かいち』とか『ギヴン』とかの時期は結構あったのに、売れなかったのかな。映画も『囀る鳥』や『海辺のエトランゼ』、今後公開が控えてる『テンカウント』とかあったけど、やっぱりBLやるよりも一般向け作品にリソースが割かれている気がする。日本のアニメ業界って大忙しだろうし、クオリティ高い作品を小規模な会社や制作では中々つくれないだろうし。

・BLやらせてごめん
→作者も申し訳ないと書いていたし(これはおそらく過激な作品を…の意)私も思わないことはないけど、視聴者側がそう考えてしまうこと自体、制作側が作品に対して誠実に向き合ってない証拠な気がする。例えば『エゴイスト』を見たときには、キャストもスタッフも作品に真摯に向き合ってくれていたのがわかるので、そんなことは思わなかった。パンフやインタビューの一言一言に愛やリスペクトを感じたので。



・レポ漫画を読むとわかるけど、ちゃんとこだわりを持って丁寧に作った上で出来上がったのがあの作品達(ドラマシャワーの既存作)で、世間にウケてるのだとすれば、それはもう大問題なのでは????

・私が好きなドラマ『ヤング・ロイヤルズ』『ハートストッパー』『陳情令』『SKAM』『Love,ヴィクター』『ELITE』。どれも全部、(ブ)ロマンスを主軸に、主人公たちを取り巻く環境や関係性、アイデンティティの確立やサスペンス要素など、萌え重視ではない立体感のある作り。

・特に『ELITE』なんてほぼAVと言われるほどエロがメインだけど、ちゃんと学園サスペンスとしての面白さも重要視されていて、S7まで続く人気シリーズになってる。だから、エロがメインだとしても、エロだけが見どころではない面白い作品は作れるはずなのに。

・なんで日本の作品でそうはならないのかというと、やっぱり重要視されていないから。萌えが重要で、その他の要素はおまけでしかないから。そういう作品があることは否定しないしそれが好きな人もたくさんいるのはわかるけど、BL=中身のない萌え重視のドラマという枠組みが出来てしまっていることに私は危機感を覚える。

・そして、おそらく予算も枠もない。例えば中国の『陳情令』(1話40分×50話)は32億くらいかかってるらしい。これは古装ドラマにしてはかなり安価な方。こういう規模の作品ってBLどころか日本じゃ大河ドラマですら絶対に無理。日本の少ない予算の中で、更に深夜枠でかなり予算が削られている中でキャスティングやロケ地選び、監督、脚本などスタッフの人選となると、表現できる幅が狭まるのは当たり前。

・でも同条件(予算は少なめ、1話の長さも20分程度)が揃ってそうな韓国BLは、古装やったりファンタジー設定取り入れたり、意外と面白いことやってたりする。

BLというジャンルに恩返ししたい!KADOKAWAの実写BLドラマレーベル「トゥンク」が生まれた背景

・なぜ英語……?

・書いてあることは立派だし共感出来るけど、いざドラマを見ると私にとっては薄っぺらくてただ男の子たちがわちゃわちゃしてるだけの作品に見えるの、どうしてなの?

あとは、「ふくらませることができそうな要素の多さ」も挙げられます。たとえばBLだと、ふたりが結ばれるまでのメインのストーリーを彩るものが他にもあると、連続ドラマにしやすいボリュームになってくれます。

── なるほど。『ふこキス』は恋愛+大学生活、『せぱ恋』は恋愛+お仕事と、物語を動かす要素が複数軸ありますよね。

BLというジャンルに恩返ししたい!
KADOKAWAの実写BLドラマレーベル「トゥンク」が生まれた背景

・これ、本当にその通りだと思うけど、その”大学生活”や”お仕事”のシーンがただのボリュームのためのシーンになってないか。そのシーンの面白さって本当に追求してるのか。

・学園モノで言えば、上で上げた作品たちやタイBL全般、お仕事モノでいえば『2位の反撃』や『HIStory4』『約定』など台湾BL、あとは『おっさんずラブ』や『オールドファッションカップケーキ』の印象が強い。ちゃんとそのテーマだからこそのイベントや成長が二人の関係性のステップアップや変化に繋がり、キャラクターの深掘りにもなり、ロマンスを除いてもちゃんと面白い。そういう作品達であって欲しいの、わたしは……

・その上で、ピュアやエロやコメディだけじゃない、『KinnPorsche』『圏套』のようなハードボイルドマフィアものだったり、『Lovely Writer』『War of Y』のようにBLドラマの風刺的なメタを取り入れた作品だったり、『SKAM』『Love,ヴィクター』みたいな家族や宗教、若者たちを取り巻く重い悩みや環境に重きを置いた作品だったり、そういう作品が増えてほしい。

・何にも難しいことは言ってない。異性愛カップルの作品のように、色んなシチュエーションの色んなカップルが見たいだけなんだよ。

・BLに限らず『SKAM』『Love,ヴィクター』みたいな、ちゃんと現代社会に即した、10代の子どもたちと様々な社会問題を取り上げる重めの青春モノは日本でも代表作が出てきたらいいなあと思う。

・あとまったく関係ないけど、ドンブラのタロウとソノイの友情はマジで熱いのでBLドラマ好きの人たちにはぜひ見てほしいね。ゼンカイは見てないので知らん。

・樋口幸平さん、ドンブラ1年間のお芝居すごく上手だったし、深夜のエロBLドラマに出て媚びるな……!もっと王道を行け……!の気持ちが否定できない。あと攻め役なの解釈違いすぎ。確かに派手なお顔立ちで高身長、桃井のような高圧キャラも似合うけど、樋口幸平さんの上目遣いは本当に萌えだから。あざと可愛い仕草かなり上手いのにもったいない。


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