見出し画像

朝倉未来選手の未来

好きになった。ケラモフに負けて、大好きになった。

それまでは、いつもすかしてるイメージで、
全てを手にしている彼に興味などなかった。

彼をディスる平本蓮に共感さえしていた。

超RIZINで、ケラモフ戦がいきなりタイトルマッチになった。
タイトルマッチになってしまったことで
ベルトが最も近くなり、そして遠くなった。

運命の400g。

そう、どう絞り出そうにも落ちなかった
クレベルの400gが作り出したストーリー。

この400gがなければ、ケラモフ戦はタイトルマッチにはなっていない。

格闘技の浪漫は400gにあった。

神は細部に宿る。

その400gにいたのはケラモフの神だった。

竹原ピストルの『狼煙』が入場前の煽りVで
流れ始め、
アンダーグラウンドからのし上がるぞ
狼煙が上がるぞ

という歌詞に身震いをした。

この流れで勝ったらカッコ良すぎる!
佐藤大輔さんの気合いも感じた。
相変わらずの選曲の素晴らしさ。

その後、battle scarsも流れ、未来選手が入場してきた。

‥覇気がない‥

気がしていた。水抜き動画でかなりハードな水抜きをしているのを見たが、
絶対に万全の体調ではなかったはずだ。

元々未来選手のファンではないので肩を持つ気はサラサラなくて、
調子がいいと本人は言っていたけど
絶対に良くはなかったはずだ。

結果は、堀江選手よりも耐久時間は短く
儚い終わりだった。

パンツに足が引っかかったことも、
ケラモフに神がミカタした瞬間だった。

見ていた全員が時を戻したいと思ったし
本人がまだ夢ではないかと思っているような気がする。

もっとSNSにこの敗戦を叩く人がいると思ったが
意外にも私のタイムラインにはいなかった。

良かった。誰も悪くない。

RIZIN confessions。
小さな黒目が宙を彷徨う未来選手を見て
胸がしめつけられた。

期待は人を追い詰める

と思う。

ピットブルに勝って
クレベル戦の敗北を払拭した鈴木千裕に
あの日誰も期待などしていなかった。

朝倉未来の敗北は、みんなの敗北なのだ。

ファンじゃない人も、そろそろベルト取らないとって目で見ていたはず。

格闘技の残酷さを世に知らしめて
RIZINのベルトはアゼルバイジャンへ。


勿論、クレベルにその期待の矛先は行くのだけれど、クレベルが取り返したところで、
一旦ベルトリリースをしてもらわないと、
フェザー級は動かない気もしている。

朝倉未来選手にとって、次のカードのベストとは
何なのか、考えるけれど、ケラモフとの再戦しか
払拭できるものはない。

斉藤VS牛久戦も、早めの再戦だったはず。

全てを手にする未来選手の敗北を願ったことも
あったが、
スカッと勝つ姿を見たい気持ちしか今はない。
期待をせずに、彼の再起を応援したい。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?