ざっくり目次
・現象に名前を付ける論
・相似形
・人身事故
・短歌的連想
・新宿の短歌
・世間知らずの話
・中年版テラスハウスの必要性/断絶の解消のために
・コミティア
・リバーズエッジわからない

0507_火

・月曜深夜。東京ポッド許可局の「現象に名前を付ける論」がとても面白かった。まだ名前の付いていない現象を見つけて、自分で名前を付けることについて。私も意識的に現象に名前を付けていきたいなと思ったのだけど、マキタさんは「意識するとできない」と言っていた。お手上げだ。

http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/201804/201804.html

中村至男のこの作品や、ドラマ「いだてん」のオープニングのような、同じ運動・同じ構図・同じ関係性など、相似の図を並べる手法が流行っていると思う。私はこれがすごく好きだ。流行っているのではなく、単に私の興味がそういうものにばかり向いているだけなのかもしれないが。

・現象に名前を付ける行為も、やっていることは同じだと思った。土俵が図像上ではなく言語上になっただけだ。

・短歌にもそういうものが沢山ある。まったく異なるもの同士から、実は少し似ている部分を探すことは、短歌的な行為だと思う。こういう連想的なものが私は大好きで、例をあげたらきりがない。大好きな坂元裕二の脚本もそうだ。「Mother」の終盤で芦田愛菜と松雪泰子が好きなものをひたすらに列挙するシーンが象徴的だ。あと、斉藤和義の「Don’t cry baby」という曲の歌詞。

Don’t cry baby 泣かないで
僕らきっとお似合いさ
お龍と龍馬 優作と美由紀
あたるとラム きみとぼく

歴史上の名だたるカップルに「きみとぼく」を並列するロマンチックさよ。本当にグッとくる。

・月曜の夜、寝る前にツイッターを見ていたら、「連休明けの明日は人身事故が増えるだろう、というツイートを見かけて、どうか誰も死なずに明日を迎えてほしい」というようなことをつぶやいている人がいた。本当にその通りですね、と思い眠りについた。連休前の私なら、そう思えただろうか。10連休は人を優しくするが、逆に言うと労働は人を不感症にする。

　朝起きて、駅の電光掲示板に「人身事故」の文字が流れていて胸が詰まった。生きてるものみなすべて、必要とあらば何連休だってして欲しい。会社のあるビルに着くと、前を歩く知らない男女が「今日電車遅れたね、でも電車遅れるって予想できたよね」と話していた。天気について話すような気軽さで、どこかで誰かが線路へ身を投げることについて話す。東京では死が日常に組み込まれているけれど、まるで空より遠い場所にあるみたいだ。

0508_水

・noteを再開してから、私の「考えるスイッチ」は書くという行為によって入ると気がついた。昨日読んだ若松英輔さんのこの記事が面白かった。
https://www.shosetsu-maru.com/hontowatashi/1-3

・ここで登場する「言葉の民芸」という言葉が腑に落ちた。

・私は小説よりもエッセイを読むのが好きなのだけど、それは非日常の中にある芸術品よりもむしろ、日常の中で民芸品を愛好する気持ちとどこか通じるような気がしてならない。

・朝、考えるスイッチをオンにするとその日は一日中色んなことに対する感度が上がる気がする。朝の通勤電車では週報の下書きをすることにした。

・反対に、考えるスイッチがオフになるのはSNSを見ているときだ。昨日は早めに仕事から帰ることができて、やる気まんまんで帰宅したのだけど、ツイッターを開いた途端に漲っていたやる気が萎んでいくのを感じた。やばい、と思ってすぐに閉じた。ツイッターやインスタグラムではマンガやイラストを描いている人を多くフォローしている。主に展示の情報やお役立ち情報を得るために利用しているのだが、振り返ってみるとSNSで流れてくる情報に嫉妬することはあれど、それが強いやる気に繋がることはあまりない。特にツイッターはその傾向にある。

0509_木

・今週は、月曜が休みだったから1週間が短く感じる。週休3日が1番生産効率がいいんじゃないか。いつかフリーランスになったらそういう働き方をしたい。

・朝の山手線。新宿で降りる人の前に立つのが上達した。ギラついたサラリーマンと化粧がバキバキのお姉さんは大体新宿で降りる。新宿といえば、上京する前に詠んだ短歌がある。上京した今でも、新宿へのイメージはこんな感じ。

満腹の山手線が脱力す 新宿のしゅくは宿便のしゅく

0510_金

・朝の電車で金髪ギャル女子高生が「死ねって言ってる女子はみんなあいみょん」と言っていて良かった。そうなの？