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花梨蜜、干し柿、ゆずジャムの季節

秋の豊穣、怒涛の如し。今年も、花梨蜜(かりんみつ)、干し柿、ゆずジャムづくりのシーズンに突入です。

11月は毎年この3つが同時に来る(それも何度も立て続けに)。息つく間もないほどで、夜なべ多発になるけれど、それぞれ色よし、味よし、香りよし。秋のやわらかな陽射しの中、なんて幸せな季節なんだろうと感じます。

花梨蜜は本当におすすめ。えも言われぬ芳香です。

そして、この色が本当に好き!
奥の黄色いのがかりんの実

かりんの実を皮のままざく切りにして(種も洗って茶袋に入れ)、ひたひたの水で1時間煮て、冷まして、漉して、80%くらいの砂糖を入れて煮詰めていくと、色がさーっと魔法みたいなガーネット色になり、トロンとしたジュレっぽいテクスチュアに。

お湯で割ってあたたかいドリンクにしたり、ジャム代わりに使ったり。喉にもよさそう。

混ぜる前の、下に沈んだ色合いがきれいなんです。混ぜるとそれほどでもない。

※煮詰め具合はわりにデリケートで、煮詰めすぎるとネチッとなるし、煮詰めが足りないと液体で残念なので、最近は少し煮詰めてからいったん冷まし、感触をたしかめてから、翌日に仕上げの火入れをするようにしたら万全です(←我ながら名案)。

そして干し柿は、今年もお隣さんの敷地の棕櫚(しゅろ)の葉っぱを割いて紐代わりに。葉っぱがそのまま紐として使えるの本当にツボ。

細い葉を3本くらい結び合わせて、両端だけ柿を結び付けます。残りの柿は、竿にひっかけてから、くるっくるっと、ヘタのところに葉っぱを回しかけるだけでOK
これが棕櫚のの葉っぱ。その辺によく生えてます。実はすぐれもの。
吊るし終わると充実感いっぱい。3~4週間で干し柿になります

花梨も渋柿も、そのままではエグくてどうしようもないのに、こんなにすばらしいものに変身するところが好き。市場価値とは別世界の逆転ホームラン的な。

ゆずは、お隣の集落の林の中へ。けわしい、足場の悪い斜面に、秘密の花園みたいにゆず畑が広がっています。

たわわもたわわ。驚くほどたくさんのゆずが一面に!

開墾した先人の不屈の魂と、その方亡き後もずっと実をつけ続ける自然の力に、改めて驚嘆。

「もう何十年も、肥料も農薬も、まったくしてないのよ。毎年、草を刈って敷くだけ。不思議よね」と持ち主の女性。本当にすごいです。今年もありがたく、非加熱ゆずジャムにさせていただきます(←これは麻子さんの仕事)。

帽子も総動員して収穫
ちなみに、物干し竿は近所で切らせていただいた竹です

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