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どうする築山殿

 築山殿。史実では不明ながら、なぜか「せな」と呼称されている。

 「せな」といえば、古舘伊知郎をして「音速の貴公子」と呼ばしめた、アイルトン・セナ(それしか思い浮かばない)。
 もう亡くなって、かれこれ30年。
 あの年、1994年はアメリカでサッカーのワールドカップが開催される年で、そのワールドカップがある年はF1で事故が多く起きると言われていた。
(理由は分からない。無責任な言説では、メカニックほか関係者がワールドカップに気を取られてしまうからとか囁かれたが、そんなことはない。)
 その年、レギュレーションが変更され、シーズン開始当初から安全性に疑問が呈されていた。事実、大きな事故が立て続けに発生し、怪我人が続出。
 そして、第4戦、サンマリノグランプリ。決勝レースで、セナがコンクリートウォールに激突して亡くなる。
 実は、その予選でも、有望なレーサーが亡くなっている。
 ローランド・ラッツェンバーガー。
 日本で活躍し、苦労してようやく掴んだF1のレギュラーシート。その初年度での大事故。
 結婚も控えていたという。
 あれから、もう30年弱の月日が流れた。

 今日、大河ドラマで、「せな」と「信康」が自害した。
 この話、どうもっていくのか。「どうする古沢良太」と心配して観ていたところ、すこぶる上手な筋立てで、登場人物が皆よき人として描かれていた(築山殿と信康の謀反の実際がどうだったのかは、歴史学者の意見も割れているようだけれど)。
 涙もろい自分はティッシュが手放せない有様。
 特に「信康」自刃のシーン。お付きの七之助を演じる「はなこ」の岡部大がとんでもなく素晴らしかった。
 次の土曜日に再放送がある。
 もう一度見なければなるまい。
 
 とはいえ、たとえドラマでも、あまり人が亡くなるのは見たくない。「鎌倉殿」はしんどかった。「鬼滅」も見ない。
 平凡でも、穏やかな日常が描かれているのがいい。



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