見出し画像

雨の日と散歩と折り畳み傘

雨が降るとやる気が減退する。別に雨が嫌いなわけじゃなく、これ、みな低気圧のおかげ。気圧が心と体に影響するのは、鬱の気がある人は経験済みかと思う。別に鬱の気がなくても、高地に行けば体調が悪化するのは人の常。自分なんぞは、海抜1000m以上の場所に行くと、もれなく腹が壊れる。トイレ探すのが大変だ。で、低気圧がやってきて、どーんと体の力がぬけちゃったとき、どうするか。散歩だ。部屋に閉じこもってると、どんどん体が重くなってくる。とにかく外に出る。足が重くても、ちょいと歩いてみる。大した雨じゃなきゃ、濡れてもいい。まあ、傘させばいいんだけど、傘ってのは、やっぱり、少し陰だ。どうしてもさすんなら、小さめのにしたい。折り畳み傘くらいがちょうどいい。自分は、たぶん30年以上、同じ折り畳み傘を使っている。傘の骨が外れりゃ針金で修理。糸が切れたら、縫い針でちくちく。今どきのかるーいやつとはだいぶ重さが違うが、まだまだ使える。なんでそんなに大事にしてるか、自分でも分からん。分からんけど、使い続ける。これからもきっと使うだろう。もちろん大雨の時はささない。なぜって、骨が折れるかもしれないから。風が強いときは、すぼめてさす。ほとんどさしていないがごとし。物は、長く使うと魂がやどるという。つくもがみとか言うそうな。でも、うちの折り畳みくんには、魂は感じない。ただそこにある傘。それでもいいじゃん。濡れたら、陰干しして大切にしてる。玄関のたたきなんかに置いて干すと、猫がかじるから。なんで、猫は傘の骨をかじるんだろう。牙刺さったら穴開くじゃん。そもそも玄関にもの置くのもよろしくないしな。梅雨時、朝、晴れてても、お天気お姉さん(NHKだとおじさんだったりするか)が、雨降るぞぉと言ったら、折り畳み傘をかばんに入れる。今日もまた活躍だな、折り畳みくん。頼りにしてるよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?