ビッケ、ビッケ、ビッケ、ビッケェ～
悲しいバイキングゥ
小さなバイキングゥ～
頭の中を駆け巡るビッケ・サウンド
むかしむかし
代々木のボーカルスクールの帰り（そんなとこに通ってたこともあったんだなあ）
駅でベンチに座って電車を待っていたら、見ず知らずの青年が話しかけてくる
ボーカルスクールの生徒だと名乗る
いたって普通な感じ
当たり障りのない話をひとしきり
それじゃと席を立つ青年
さあ電車が来た
乗るか
と、立とうとしてベンチの下を見る
そこに置いておいたVTRカメラ（ちょっと流行で手に入れたばっかり）のボックスがない
ない！？
まだ２回しか使ってないのに
これからいろいろやってみようと編集機材まで買ってあるのに
やられた
おとりだったか、あいつ
日本なのに
日本人なのに
置き引きかああ
そんなバナナ、東京ばなな
今は昔
今どきなら、ガツンと一発
怯んだ隙に引ったくられて、ハイさようならだ
普通の男の子だったんだけどな
今ならブラックバイトか
普通の子がやるのかな
そうなのな
逆にバリバリギャルな女の子が、凄い礼儀正しかったりするしな
世の中そんなもんな
人は見かけによらない
見かけを信用しちゃいけない
身なりがちゃんとしてるからといって仕事ができるわけじゃないし
何か知らんけどな
そんなお話