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「シャワー、テンプラチャー、クール」からの逆襲

オンライン英会話「レアジョブ」の魅力。

現在、オンライン英会話「レアジョブ」を活用し、英語の勉強をしている。英語は、話す機会がなければ身につかないと思っていたので、会話に特化した勉強方法に決めた。数あるオンライン英会話教材のなかで「レアジョブ」を選んだのは、直感的に続けられそうと思ったからである。1レッスン25分というのは、長くもなく、短くもなく絶妙な時間設定だ。小学校の授業より短い。これが継続できなければ、もう英語を勉強しようと思う日は来ないだろうと思った。このまま英語が話せないことを、無理やり肯定しながら生きていくしかない。英語の世界を知らないまま死んでいくしかない。気力と能力的にラストチャンスだと思い、レアジョブの門を叩いた。

英語の世界を知りたくて。

以前、noteにも少し書いた。英語の勉強を始めた動機は不純かもしれないが、とにかく外国人と英語で話がしたかった。英語でコミュニケーションが取りたかった。外国人の考えを英語で聞きたかった。それだけである。日本語からは伝わらない世界観が感じられると思った。その世界を味わいたかっただけである。給料が上がるからといった動機では決してない。

完敗。

25分間すべて英語である。こっちの実力などは考慮しない。What,Why?を連発してくる。Ha?が怖い。単語は中学校レベルも知らないことに気が付いた。文法って何?この単語本当に合ってるの?OKとYESしか言ってない。「ちょっと待って」が日本語。あげれば切りがないが、始めた当初は悲惨だった。25分がとてつも長く感じた。汗が止まらず、涙まで出そうになった。笑ってごまかすことも出来ない。これが英語の世界かと、始めたことを後悔した。当時はSkypeでレッスンをしていたのだが、Skypeの着信音がトラウマになった。これは無理だと思い、1週間で挫折した。ここで私の英語人生は終了した。これからは、英語が話せないことを肯定しながら生きることになった。

「シャワー、テンプラチャー、クール?」 

2018年2月 シンガポールに旅行することになった。レアジョブを辞めてからは、もう1年以上過ぎている。英語のことなどすっかり忘れ、ゴルフなどに夢中になっていた時期である。シンガポールは妻との二人旅だった。(当時はまだ結婚していなかった)特に英語が話せなくても、ホテルのチェックインは出来たし、電車にも乗れたので何も問題なく過ごせていた。さすが観光国、観光客への対応が整っている。ホテルも見事であった。こんなところで余生を過ごせたらなんか考えたりして、すっかりバカンス脳になっていた。

帰国前日の夜、突如問題は起こった。ホテルのシャワー温度が冷水になったまま、温かくならないのである。今までは大丈夫だったのに、これは困った。妻からフロントに電話するように言われた。何とかしなくてはと思い、フロントにすぐ電話をかけた。電話をかけた瞬間気が付いた。ここはシンガポールだ。

「Hello」までは聞こえた。確かにハローだった。ハローと思い込みたかったのかもしれない。一応「ハロー」と返してみた。おそらく、何かありましたか?的なことを言っていたのだろう。しかし何も分からなかった。無言ではまずい、何か伝えなくてはいけないと思い「シ、シャ、シャワー、テンプラチャー、クール?」と伝えた。何となく言いたいことは分かる。しかし、相手に意味は伝わったのだろうか?フロントの人も急に「シャワー、テンプラチャー、クール」という謎の単語を3つ言われ、ビックリしたはずだ。恥ずかしい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいになったが、あとはフロントの人のヒアリング能力に賭けるしかなかった。

しかし、いくら待ってもシャワーの温度は上がることはなかった。やっぱり伝わっていなかったのかもしれない。バカンスで舞い上がった日本人のいたずら電話だと勘違いしたのかもしれない。私の英語力が低いせいで迷惑をかけてしまったと反省していると、何としても温かいシャワーを浴びたい妻から、第二の指令がでた。「フロントで確認してみて」 つまり、行ってこいということである。

今度は調べる時間があったので、伝えたいことをグーグルで調べてフロントの人に伝えた。フロントの人は大変申し訳なさそうな顔をしていた。完全には聞き取れなかったが、ボイラーを調整する人が帰ってしまったので、もう温度は上がらないということを言っていた気がする。海外ではそんなことがあるのかとまた一つ勉強になった。妻にもそのことを伝え、しぶしぶ納得してもらった。

チェックアウトの日、フロントの人から高価そうなチョコレートを頂いた。昨晩のお詫びの品らしい。フロントの人は大変申し訳なさそうな顔をしながら、最後の最後まで丁寧に対応してくれた。なんだか、こちらも申し訳ない気持ちになった。この申し訳ない気持ちと、いろいろ対応してくれた感謝の思いをどうしても伝えたかった。「本当に色々お世話になりました。チョコレートもありがとうございます。素晴らしいホテルでした。また来ます!」この思いを伝えたかったのだが、出た言葉が「サンキュー」だけである。なんとも情けなくなってしまった。よし、また英語の勉強を再開しよう。いつかまたシンガポールに来た時に、英語で会話をできるレベルになろうと決めた。

オンライン英会話の面白いところ

あの情けない思いをしてから、半年後にレアジョブを再開した。半年もかかってしまった。再開した当初も相変わらず英語は話せなかった。当然である。そんなに人間はすぐに変わらない。そこを理解しつつ、シンガポールでの苦い思い出を振り返りながら、とりあえず継続して、少しずつ話せるようになればいい、という思いでやっている。

私が感じた、オンライン英会話の面白い所は、「普段考えもしないことを考えさせてくれる」という点と「これいつ使うの?っていう単語に出会える」点である。普段考えていないことについてガンガン追及してくるのである。この間は、「災害で迫害された動物は誰が責任を負うべきだと思いますか?」と質問された。政府と答えると。すかさずWhy?が飛んでくる。すいません、考える時間を10分ください。こんな感じのやり取りを続けている。理由を英語で説明するのが難しい。ただ、答えられなくても、先生の意見を教えてくれるので非常に勉強になる。

もう一つの面白さは、「これいつ使うの?っていう単語に出会える」ことである。今日は「Waddle」という単語を教わった。意味は「to walk with short steps while moving from side to side like a penguin」である。例文は「A fat goose waddled across the yard」である。日本語でも使ったことがあるかは定かではない。この単語を使う日が来たら、レアジョブを辞めてもいいかもしれない。

少しずつ、面白さを感じながらオンライン英会話を継続することが出来ている。シンガポールでの失敗が、英語を再度勉強するキッカケになった。ホテルのボイラー担当に感謝しなくてはいけない。オンライン英会話で新たな発見や面白いことがあれば、またnoteに書いて記録を残していこうと思う。


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