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久しぶりにフィルムで写真を撮ったら感動が押し寄せてきた

今、じんわりこみあげる感動とともにこのnoteを書いています。

フィルムって本当にいいものですね、と。



こんにちは。ワタナベ(@sutougen)です。

このnoteを長く見ていただいている方はご存知かもしれませんが、僕はフィルムで写真を撮っている。被写体は主に家族や友人で、ここ数年の撮影はほとんどが35mmフィルム。このご時世にあって、デジタルカメラをほぼ使わない熱心なフィルムユーザーの1人でした。

(こういう日付が入るのとか大好物です)


そんな僕に転機が訪れたのはつい先月のこと。

RICOH GR IIIの購入とともにすっかりデジカメにハマってしまい、フィルム消費が激減。フィルムカメラで撮るのは何日かに1度、それも思い出したように2〜3度シャッターを切る程度にまで使用頻度が下がっていた。

この変化について、実は好意的に捉えている自分がいた。

デジタルで満足出来るのであればフィルム代は浮くし、現像時間もいらなくなる。それでいて写真はほぼ無制限に撮れるときた。これがデジカメのありがたみ...!


もしかしたら、僕はこのままフィルムをやめてしまうかもしれない。大げさじゃなく、そう思った瞬間もありました。

久しぶりにフィルムを現像してみた

そんな調子だから、最後に詰めたフィルムを撮り終えるまでは結構な時間がかかった。36枚にこれほど時間をかけたのは初めてかもしれないというレベルで。

加えて、撮り終えたフィルムを現像する足取りも重くなっていた。

昔はフィルムを撮り終えたその足で現像に出し、近くのカフェで仕上がり待ち。結局耐えられなくて予定よりも早く現像所に戻ってしまったりとか。そんな前のめりさがあった。


しかし今はどうだ。

撮影済みのフィルムは何日も僕のカバンに入りっぱなし。現像するチャンスはいくらでもあった。それでも「暑い」とか「雨だ」とか、何かと駅から出ない理由をつけて現像を先送りにした。


要するに、フィルムへの期待や興味が失われつつあった。正直に言えばそういうことだ。

そして昨日。やっとのことで現像に出したフィルムを受け取り、CDからデータを読み込む。あ、この感じ久しぶりだなーなんて思っていたら、フィルムに残された写真がPCに映し出された。








そこにあったのは僕が過ごした7月。半月前の飲み会の写真だった。

この写真を見た瞬間、当時の記憶がぶわっと蘇ってきた。飲み会だからか、撮った記憶が曖昧な写真も何枚かあり、たった半月前のことがタイムカプセルのようにも感じられた。


いい写真が撮れてるなぁ...

手前味噌にもほどがあるけど、本当にそう思いました。


他にもこのフィルムには様々な7月の記憶が焼き付いていた。




長らく仕事で苦楽を共にした、戦友のような友人。彼とは2年ぶりに飲んだ。髪の毛はいつの間にかちょんまげみたいなスタイルになっていた。残念ながらこの日はお互い相当に酔ってしまい、まともな写真は1枚もなかった。



家で撮った写真も何枚か入っていて、これは子供がメモしていた何かの曲。



夏休みの観察日記用のアサガオ。



窓際のウナコーワクール。

見ての通りどれもフィルムで撮る必然性はない写真たち。今このnoteを書いている間もアサガオは咲いているし、少し減ったけどウナコーワクールも健在。似たような写真はデジカメで今からでも撮れるだろう。


でも、こんな写真はフィルムで間を置いて見るのがいい。それだけで不思議ととちょっと良い記憶に思えてくるから。

いいじゃない、フィルムカメラって。



自分が一気にフィルムにのめり込んだせいか、フィルムの写りについてはその魅力を存分に味わってきたが、一方の寝かせることで得られる良さについてはほとんど知ることがなかった。

幸か不幸か、情熱が落ち着いたがために今回のフィルムは1本撮り終えるまでに半月近くかかった。だけどその結果、間を空けて見るフィルムの魅力にようやく気づくことにもなった。

ざっくり言うとそういうことだ。


もしかしたらネガフィルムはパトローネの中で熟成し、うまみが増しているんじゃないだろうか。そうじゃないと説明が付かない写真が何枚もある。

娘たちが自転車に乗るこの写真はGRでも同時に撮っていたけど、そっちは全然良くなかった。何枚撮ってもスマホで撮った写真みたいで。この違いはいったいなんだろう...?



とにかく。僕はこれからもフィルムで写真を撮り続ける。

今までよりはペースは少し落ちるかもしれないけど、それを飽きじゃなくポジティブに捉えて。自分としてはフィルムカメラ第二章とか、再出発という言葉が合いそうな感情に今はなっています。


いやぁ...フィルムって、本当にいいものですね。

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