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2018-11-07 逆境から新規事業をスタートアップする 〜現場探訪編〜 #DevLOVE

2018/11/07 に開催された 逆境から新規事業をスタートアップする 〜現場探訪編〜 のイベントレポートです。

●イベントのテーマ
逆境から新規事業を立ち上げる、逆境でプロダクト開発に挑んでいく!
ただでさえ、新規事業の立ち上げやサービスを作っていくことは容易なことではありません。

それが、 逆境 であればなおさらです!
アジャイルやリーンスタートアップへの理解・経験不足、組織の後押しがない、チームの練度が足りない....逆境になりうる観点は様々です。そうした状況の中で「でも、やるんだよ!」で道を切り開こうと孤軍奮闘しているプロダクトオーナーや起業家は少なくないはずです。

この場は、泥臭くあがきながら、前に進もうとする皆さんと知見を分かち合い、状況を突破していくために、あります。
今回も、泥臭く事業立ち上げについて語ります。

■中堅受託システム開発企業での仮説検証活動

羽根田洋さん

●未来企画室のミッション
 自社のストックを創ること

●活動の構成
 事業づくり
 仕組みづくり
 文化づくり
 をぐるぐる回している

●題材:NIWACHO
 鮮魚流通の効率化とデータビジネスの可能性
 -> 問題は現場で起きている

●問題の検証
・フェーズ
 企画づくり
 ニーズ検証
 プロダクト開発
 マネタイズ

・どうやるか
 ざっくり仮設立案
 観察・インタビューで仮説検証
 モック/スパイクで仮説検証
 プロトタイプで仮説検証
 商用版開発

・何を検証するか
 何が問題で
 どうすれば解決できて
 実際に動くのか
 ->顧客へ

●鮮魚流通の現状
 紙にメモしている人がたくさん
  →これが問題
 卸と仲卸が、双方でどこにいくら売ったかメモ
 後でお互いのメモを突き合わせて、システムに入力
  →空いた時間で事業を発展させたい

●ビジネスモデル展開のざっくり仮説
 1. 効率化
 2. データビジネスへの展開

●実情
・時間
 04:00 〜 09:00:セリ
 09:00 〜 14:00:仕入れ販売突き合わせ・入力
 → 50%削減できたら何ができるか?

・バリューストリームが長い
 漁師
 漁協(市場)
 仲買人
 卸
 仲卸
 小売・飲食

●検証先の探し方
 サービスを使う -> ビザスク
 全社メール -> 社員の友達の友達
 社内の偉い人 -> 似たようなことやっている他社
 個人の人脈 -> スナックに漁師が集まる

●表面的に見ると、みんな紙にメモ & 電卓
 実は
  帳面づくりは担当割りされている -> 二重入力はない
  担当者間ではなく、卸会社との突き合わせだった
  特殊なやり方だった
  それほど深刻ではなかった
 でも
  卸との突き合わせは大変
  早く請求を出さないといけない

●解決手段の検証
 解決手段は色々ある
  OCR、タブレット、スプレッドシート、音声認識...
 課題 <-> 解決手段
  なんどもやり直し
  ITへの苦手意識、業務は変えられない
  -> 写真なら行けるのでは?

●耐運用の検証
 仮想現場で検証してみた
  売ります、買いますの紙をまとめて画像になればよいのでは?
  -> このままではだめそう。。。
  使い勝手、パフォーマンスいろいろフィードバックが得られた

 現場で検証
  利用者視点でのフィードバック
  ブレる
  写真と実物の確認が難しい
  サムネイル大きく
  画面が大きい方が良い
 -> 伝統ある手作業を、ITが越えた!

 ピークの現場で試してみた
  まずは検証者が実施
   -> スピードは十分
  取引量が多くなると、現物とサムネイルの見分けがつかない
   -> 取り直しの可能性を考えて色付け

●事業アイデアの収集
 産地市場と中央市場
  産地と中央の力関係がある。。。
  いつ、なにが、どれだけ水揚げされているか、は嬉しい。
  朝どれ情報を小売に提供->宣伝に使ったら?

●協業モデルで困りごとを集める
 考えているだけではだめ。聞きに行く。
 知り合った人との会話から発想。
  農業の工業化
  人の当たり前をペットに。
 全社にヒアリング
 新技術のワークショップ
 -> PO候補が集まる!

●始まりは思い込みや妄想
 ・問題はエリアや視点で変わる
 ・簡単に作れるものか?
 ・やってみて/使ってみるとぜんぜん違う
 ・声がけから発想、仲間を集める

●始めは不安
 売れるのか、このまま進めてよいのか?
 -> まずは、目の前のお客さんを本当に喜ばせることから!

●QA
・どうやってPO候補を集めている?
 自分から探しに行く

・どうやって人を集める?
 GuildWorksに手伝ってもらった
 プロトタイプは使い捨て
 商用版は自社メンバーでやりたい

・競合との戦い方は?
 プロトタイプの作成も時間が掛かるもの
 競合を担いで、検証に行くやり方もある

・撤退する基準って設定している?
 結構している。
 「ダラダラ続く」「中途半端に売れてやめられない」がこわい
 初期ユーザづくりでしきい値を設けている

・だらだらの対策はある?
 アイデアを寝かせる
 色んな人と話してみる

・若い人たちが妄想のまま進めてしまう。検証の大切さはどう伝える?
 自分での学びは大切。でも始めでつまづいてしまう事が多い。
 勝手にアポを取ってしまう、一緒に行こうよ
 つまづくポイントは、すぐに外してしまう

■感想

実際の現場で、仮説を検証していく流れで「どんな学びがあるのか」のノウハウを沢山いただけました!

xTechな活動には仮説検証のアプローチが必須だな、と再認識できました。ITの苦手意識に対して、カメラ・画像で対応する考え方は、どの業種でも適用できそうですね。

専門家とのつながり意思決定のためのKPIの大切さも再認識できました。すてきなハンガーフライトを、ありがとうございました!

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