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2019-06-13 「正しいものを正しくつくる ―プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」出版記念イベント #DevLOVE

2019/06/13 に開催された 「正しいものを正しくつくる ―プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」出版記念イベント のイベントレポートです。

●イベント概要
正しいものを正しくつくる

6月14日発売予定の、書籍 「正しいものを正しくつくる ―プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」 の出版記念イベントを開催します。

プロダクトづくりにともなう不確実性を、いかに乗り越えるか?
アジャイルな探索的プロセスを精緻に言語化。
問いを立て、仮説を立て、チームととともに越境しながら前進していくための実践の手引き。
エンジニア、デザイナー、プロダクトオーナーなど、共創によるものづくりに挑むすべての人へ贈る、勇気と希望の書。

(サポートページ https://beyondagile.info/より)

従来のソフトウェア開発とは、「既に正解があり、記述された正解をそのまま形にする」というものづくりであり、いかに効率よく作るかという観点が主眼でした。そのため、正解の見えないなかで手探りで進んでいくことが必要となる不確実性の高い現代においては、うまく噛み合わない状況になっている開発現場も少なくありません。
本書では、共創を実現する具体的な⼿段としてのアジャイル開発を下敷きに、これからのソフトウェア開発/デジタルプロダクトづくりに、作り⼿(エンジニア、開発者、デザイナーなど)と、それを必要とする⼈(クライアント)がどのように臨むべきなのか、その考え方と行い方を具体的に提⽰する一冊です。
「正しいものを正しく作る(著者の掲げる理念)」とは、すなわち「正しくないものを作らない」戦略をとることであり、そのためには粘り強く「正しく作れているか?」と問いに置き換えながら探索的に作っていく必要があります。問いを立て、仮説を立て、チームととともに越境しながら前進していく。本書はそのための力強い手引きとなるでしょう。

(amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4802511191/より)


■書籍「正しいものを正しくつくる」の紹介

市谷 聡啓 さん [ギルドワークス]

●自己紹介
・自己紹介するときに使うキーワード
  越境
  正しいものを正しくつくる
  仮説検証型アジャイル開発
・長いのでくわしいことはプロフィールサイトで
●正しいものを正しくつくる本
・6/14 発売!
・今日はインセプションデッキに載せて説明

●Start with Why
・2018年 カイゼン・ジャーニー
・カイゼン・ジャーニーで書けなかったことがある

●われわれはなぜここにいるのか
・仮説検証、アジャイル開発の単体はあるが一気通貫に扱う書籍がない
・ギルドワークスで5年以上取り組んできてきたことの棚卸し、まとめ
・日本の現場で育ったアジャイルのカタチを示したい
プロダクトづくりの傍らにあり、迷わぬよう。
●エレベータピッチ
・実践してきた順番になっている
・仮説検証型アジャイル開発の全容

●プロジェクトコミュニティ
・著者
  市谷さん
・編集者
  村田さん
・応援者
  市谷さんの奥さん
・レビューア
  篠原さん
    一緒に仕事をしてきた観点で
  黒田さん
    DevLOVEでつながり、DevSumiで話すと話が合う。
    いつもと違うことを話していないか
  小田中さん
    後ほど
  吉村さん
    事業会社の観点で。
  沼田さん
    プログラマの観点で
  増田さん
    重みがある。詳しくは後ほど

※BNN新社
  気づいたらBNNの本を買っている、ということが多い
  エッジの効いた切り口
  http://www.bnn.co.jp/

●やらないことリスト
・物語形式の踏襲
  ただし実践順のストーリー
・自身が経験していないことを書く
・共著
・徹夜

●パッケージデザイン
・先にLPがあった
・何度かやりとりして現在の形へ

●技術的解決策
・「ぼっちでやる」苦しさと、楽しさ
  1章と4章で苦労した。問題提議の言葉選び
  3章は楽しみながら。
・縦書き
  読み手の目玉の動きを重力に邪魔しないようにする。
・note、twitterで指を鍛える
  サボるとすぐに鈍るので欠かさず続けてきた
・増田さんとの対話
  鋭い指摘で考えさせられる。
・村田さんへの説明
  技術者ではない村田さんへの説明で、わかりやすさを。
・執筆中は本を読まない
  文字を読むのではなく。つくることに専念。
・ざらざら を つるつる に
  角谷さんの言葉。1冊目からずっと続けている。

●夜も眠れない問題
・間に合わせること
  当初は2018年 年末を考えていた。
  全然書けなかった。
  年末に仕切り直しで全時間を投入。

・タイトルがなかなか決まらなかった
  Beyond Agileもあったりした
・カレンダーが 村田 で埋まる
  本を書くタスクのタイトルを「村田」にしていた

●トレードオフスライダー
  Q -> D -> S -> C

●何がどれだけ必要か
  市谷さん 1名、4ヶ月
  と、プロジェクトコミュニティーの皆さん

●制作過程を追いかける
  ハッシュタグ #正しいものを正しくつくる本
・仕事脳、執筆脳のスイッチングコスト
  仕事は終わらせる
  執筆は概念をまとめる
・本を書くときの最大の問題
  長期間になるので書いている間に、書いた内容を忘れる
  読み返すしかない

●何が書かれているのか?
・不確実性との戦い方
・アジャイル開発に期待して失敗
・実践順なのでアジャイル開発
  スクラムガイドを読み返して気づきがないなら、読み手に進捗がないのかもしれない
・スプリント強度を高める戦術
  仕事をしているときには気づいていなかった
・チームとプロダクトオーナーの間の境界は2つある
・仮説検証型アジャイル開発
・まだ境界はあるぞ!が6章

・構成
  理論的には
    1, 4, 5, 2, 3, 6章の順
  実践的には
    1, 2, 3, 4, 5, 6章の順
  -> 読み手に追体験してほしい

・Amazonの説明がよくまとまっている


■著者 & レビューア対談 / Q&A

市谷 聡啓 さん [ギルドワークス]
小田中 育生 さん [ナビタイムジャパン]

●本を書く中で改めて気づいたことは?
・3章の余白の話

●増田さんのレビューはどんな指摘が?
・本に書いてしまったから忘れてますw

●POとチームの境界とは?
・ここまでが俺の仕事だよね という垣根

●スプリントレビューの前にPOとチームがコミュニケーションしていたら
 スプリントレビューはどう変わっていく?
・スクラムガイド
  レビューでスプリント期間中にやったことを説明するのはPO
・開発チームとPOでスプリントレビュー
 お客さんを巻き込んでスプリントレビューで2種類回している。
   解像度の高い会話は開発チームとPOで
   ステークホルダーとは、解像度が荒い
   が、ドメインエキスパートから新たな気づきをもらえる
 -> チームで仮説検証した結果から軸ができる

●スクラムガイド、読んでも読んでも分からない
・スクラムガイド自体もアップデートされるようになった
・ガイドと照らし合わせて自分たちとの差分に気づく役割にしてみては?

などなど


イベント後はサイン会を求める行列ができていました!


■感想

市谷さんのこれまでの数々のセッションで、的を絞って語られてきた仮説検証型アジャイル開発のお話。一気通貫で言語化された内容を読めるのがとても楽しみです!

市谷さん、小田中さん、ナビタイムの皆さん ありがとうございました!


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